2023年10月13日(金)Web サイト多言語化ソリューションを提供するWOVN社が、「急速な海外展開に対応するためのインナーブランディング 」をテーマにイベントを開催。
東京都港区南青山の同社オフィス セミナースペースにてリアル参加とオンライン参加の同時開催で実施された本イベントに、グロースマーケティングメディアも取材に伺いましたので速報レポートいたします。
GLOBALIZEDとは、急速にグローバル化する日本に求められる「新しいテクノロジー」と「ビジネスを体感する」カンファレンスで、今回はインターナルブランディングをテーマに開催されました。
ゲストスピーカーとして株式会社インターブランドジャパン、AGC株式会社、株式会社ダイフクなど企業のビジネスパーソンが登壇し各社のブランディング戦略や、社内広報におけるWeb サイトの多言語化などが紹介されました。
世界中の社員が愛着心をもつブランドへ
高頻度なコミュニケーションがもたらす、「目指す姿」の統一
ブランディングとは何かというテーマから始まった本セッションでは、人々が意思決定する時ブランドというものが大きな役割を果たすものであり、行動変容を促す確固たるイメージであり、そういうものが抽象化しているのがブランドであると並木氏。ブランドは様々な捉え方ができることを理解するべきだが、今求められる姿にアップデートすることも重要であるという。
インターナルブランディングではインターナルエンゲージメントをしっかりやることが重要である。行動変容にアプローチする時「できる状態を作り」、「やる気をつくり」、そして「一歩踏み出すきっかけを作る」ことで体系的に実践できるという。他にも、モチベーションや能力、きっかけを提供する方法論を詳しく解説しました。
急速に進む、社内ポータルの多言語対応
AIを用いたベストプラクティス
JPXプライム150の、4社に1社がWOVN.ioを導入しているという上森氏によるセッション。54億円の資金調達をしたWOVN社は外国人メンバーが約4割。その社内での取り組みとして、祝日を廃止しその分有給を付与して柔軟性を持たせ、バックオフィス系のSaaSツールの多言語化、大切な事の言語化をしたカルチャーブックの共有、さらには、どんな言語にも対応できるというフォントファミリー Noto sans を公式フォントとして制定するなど、自社内でも様々なインターナルブランディングに取り組んで来たという。
拡大する外国人対応市場のグローバル経営、現地法人は25,000社で右肩上がりに増えており、製造業連結の全従業員数は外国人が24%であるという現状で、社内ポータル・社内報の多言語対応のお問い合わせが増えて来ている。その背景としては、コロナを経てWeb利用の増加、ダイバーシティ(価値観の変容)、グローバルグループ経営(社内ブランディング強化、M&A)にあるという。
より多くの従業員と母国語でコミュニケーションを図るために、 AI を活用しタイムリーな多言語対応を実現するベストプラクティスについて解説しました。
グローバルOne Teamを実現するために
紙からWebへ、デジタルで推進するグローバル社内コミュニケーション
1907年創業のAGC株式会社は、独自の素材・ソリューションで社会課題を解決する企業で、創業の建築用ガラスをはじめライフサイエンス事業を展開しています。30を超える国と地域で事業展開する同社では、海外売上高比率は約7割、海外子会社従業員比率は約8割。
ブランド、ビジョン、ESをどう向上していくかというのが課題で、全員で同じ方向をみていくためにブランディングを実施。グループメンバーの一体感醸成に向けて、各種イベントの開催や、社内Webサイトを通じた情報発信に力を入れており、強い組織を生み出すためのインターナルコミュニケーションの在り方や、全世界のグループメンバーに情報を届けるため社内Webサイトの4言語(日本語、英語、簡体字、タイ語)展開など、同社の事例をもとに、どのようにして社内外評価を高める工夫をしてきたのかを詳しく解説しました。
【ダイフクが実践】グローバルでの企業カルチャー醸成のためのインナーブランディング
マテリアルハンドリングシステム総合メーカーの株式会社ダイフクは、世界25の国と地域に拠点を構える事業会社で海外従業員比率は70%。海外のグループ従業員数が増加していく中、グループワイドでの情報発信や発信内容の浸透が課題となっていましたが、13,000人の全従業員が同じ方向を向いて歩みを進めていくために、インターナルコミュニケーションが重要視されるようになったという。
グローバルベースでの従業員エンゲージメント向上のためのインターナルコミュニケーション施策として、社内ポータルサイト、グローバル幹部ミーティング、社内報などを実施。経営理念・方針、トップメッセージをグローバルに伝達するための社内報の変遷から、日英中韓の多言語化、グローバル化の概要など同社の事例をもとに紹介しました。