ECサイトを運営しているが、なかなか売上が思ったように上がらない、というお悩みを持つ方は多いでしょう。
売上を上げるためには、サイト訪問→商品閲覧→カートに投入→購入という流れを、いかにユーザーを離脱させないように導いていくかが重要になります。
そのため、現状の離脱率を把握し、離脱率の改善を行う必要があります。サイトへの新規訪問者を広告などで増やすためには、多大な費用が必要です。サイトの離脱率が低くなれば、同じ新規訪問者でも購入数、つまり売上を高めることができるので非常に費用対効果が高くなります。
この記事では、ECサイトの離脱率改善に向けた分析方法をご説明します。
ECサイトにおける離脱率の重要性
一般的なECサイトのコンバージョン、つまり購入までの流れを考えてみましょう。
サイト訪問
↓
商品閲覧
↓
お気に入り登録
↓
カートに投入
↓
会員登録
↓
購入
このような流れの中で、サイトに訪問した人が、一人でも多くゴール(つまり購入)にたどり着くようにすることが、ECサイト運営者の目標になります。
どうやって購入にたどり着く人を増やすか、と考える場合、途中での離脱を減らすことが直接的に成果につながります。
どのプロセスで多くの人が離脱しているかがわかれば、そのプロセスを重点的に見直して離脱しないようにすることで、購入数を増やすことができるのです。
離脱率と直帰率の違い
離脱率と、直帰率はよく混同されてます。
その違いはセッションが始まったページで離脱したか否かです。
- 離脱率とは、ユーザーが”複数のページ”を訪れたあとで、離脱したページ(最後に見ていたページ)の割合を数値化したものです。
- 直帰率は、ランディングしたページから移動することなく、その1ページだけでセッションを終了する割合を表しています。
例えば、ユーザーがある特定の商品を求めてECサイトの、ある特定のページに到着したとします。この初めに訪れたページでニーズを満たす商品を発見し、購入に至り、離脱した(セッション終了した)場合には直帰としてカウントされ、直帰率が上がります。
一方で、最初のページで求めている商品を見つけることができず、他のページも訪問し商品を見つけた場合、もしくは複数のページを訪れた結果、このサイトには求めているものが売られていないと判断した場合などの、ユーザーが最後に閲覧していたページの割合を表したものが離脱率です。
サイト全体で直帰率が高い場合には、発信しているコンテンツがターゲット層のニーズを満たしていない場合も考えられますので、改善を検討する必要があるかもしれません。
Web解析ツールでの離脱率の確認方法
実際にWeb解析ツール、ここではGoogle Analyticsでの離脱率を確認する方法を紹介します。
まずGoogle Analyticsのホームページから、「行動」>「概要」をクリックすると、下記のようなサマリーページに飛びます。このページではサイト全体でのユーザーの行動を確認可能です。
さらに詳しい、ページ毎の離脱率を確認したい場合は、「サイトコンテンツ」>「離脱ページ」をクリックし、ページ毎の離脱率が掲載されているページに飛ぶことで確認できます。
また、ある特定の期間での離脱率を確認したい場合は、右上にある日付をクリックし、開始時期と、終了時期を設定することで確認できます。
離脱率の改善方法
Google Analyticsではページ別の離脱率を確認できました。
離脱率の高いページを重点的に改善していくことで効果が見込めそうです。しかし、どのページの率が高いかが分かるだけでは、改善の方向性が分からないですよね。
そんな時には、Web解析ツールよりも一歩進んだ行動分析ツールを活用すると便利です。例えば、行動分析ツール「Amplitude」を使用すると、ECサイトの離脱を以下のように表示することが可能です。
こちらは、ECサイト上でユーザーが行った行動をイベントとして記録し、ファネルとしてグラフ化したものです。
左から、
セッション開始
↓
商品詳細の閲覧
↓
商品をお気に入り登録
↓
商品をカートに投入
↓
購入完了
が行われた回数を示しています。
青いグラフがその行動を行った人、水色の斜線部分が前の行動を行ったにもかかわらず、次の行動を行わなかった人を表わしています。
当然青い部分が増えれば増えるほど、望ましい行動を取るユーザーが多くなる、ということです。
ここで注目すべきは水色の斜線部分です。
この部分が離脱ユーザーを表現していますので、この斜線部分を青に変えていくための施策が必要になってきます。例えば、上記の例では商品をお気に入りに登録したものの、カートに入れなかったユーザーが68.3%もいます。
カートに投入する人が増えれば、自然と購入数も増やせるはずです。
一般的に離脱率というとそのサイトから離れていくことを表わしますが、サイトには滞留しているものの、次の行動ステップに進んでいない、という場合もECサイトにおいてはある種の離脱と考えられます。
購入までの最短距離であるゴールデンルートから、できるかぎり離脱させずにユーザーに行動してもらいたいですよね。
そうなると知りたいのが、斜線部分のユーザーは次の行動に進まずにどんな行動を行ったのか、です。
行動分析ツールでは、こうした離脱ユーザーが何をしているかを見ることも可能です。例えば、先ほどのお気に入り登録をしたがカートに投入していないユーザーのその後の行動を表示すると、下記のようになっています。
そのままセッションを終えてブラウザを閉じてしまうユーザーが59.8%。これは一般にいう離脱ですね。
次に多いのが商品ページを閉じてセッションを終えるユーザー。
そしてその次が商品ページを閉じて、検索結果を見るユーザーです。
これらの行動を見ると、気に入った商品が見つかってお気に入り登録はしたものの、今鈴購入までは決断できない。そしてその他の検索結果を見てもめぼしい商品がないために、そこでサイトの利用をやめてしまう、というユーザーの行動が浮かび上がってきます。
こうしたユーザーの行動が具体的にイメージできれば、様々な打ち手が考えられるでしょう。
・お気に入り登録したユーザーに、今購入するとお得なことを示すクーポンを表示する
・以前お気に入り登録した商品に関するリマインドメールやアプリプッシュを送る
・お気に入り登録した際に、一緒に購入されることが多い関連商品情報を表示する
などなど。
こうした打ち手をやみくもに打つのではなく、ユーザーの行動を把握した上で、最適だと思うのものから優先的に試していくことが重要です。
離脱率を改善することで成果を上げた事例
ここで、ECサイトの離脱率を改善することで、結果的にカート投入率や購入率を改善した事例を2つ、ご紹介します。
・カート投入率を増やす|Amplitudeグロースハック事例
ファッション系フラッシュセールEC la belle vieは、新規ユーザーの購入を増やしたいという目的でECサイトを分析したことにより、コンバージョン(購入)に繋げるためのマイクロコンバージョンを高めるためのヒントを得ることができました。
・わずか15分の分析でEC購入率を大幅改善|Amplitudeグロースハック事例
35歳〜49歳女性をターゲットに、高感度な商品を取り扱うファッションを中心としたあるECサイトは、ECサイト上で顧客行動を分析したことで、購入率を大幅にアップすることができました。
まとめ
今回はECサイトの離脱率改善についてご説明しました。
ユーザーの行動を理解し、なぜ離脱してしまうのか、どうすれば離脱せずに次の行動を起こしてくれるのかを考え、施策を繰り返すことで時間はかかっても購入数が増えていくことでしょう。