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Amplitude分析例:ロイヤルユーザー分析|行動を可視化し最適な施策を見出す

2024.10.07

Amplitude分析例:ロイヤルユーザー分析

ECサイトやWebサービスの成長には、ロイヤルユーザー分析が不可欠です。

本記事では、プロダクト解析ツールAmplitudeを使ったロイヤルユーザー分析を具体的な事例、画面と共に紹介します。ロイヤルユーザー分析の具体的な手順や実施の重要性がイメージできますので、ぜひご覧ください。

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ロイヤルユーザー分析とは?

ロイヤルユーザーは、ロイヤルカスタマーとも呼ばれ、自社の製品・サービスを好んで利用してくれるユーザーのことです。具体的な定義は会社によって異なりますが、製品・サービスを継続的に利用し、精神的な愛着を持ってくれている顧客がロイヤルユーザーです。「リピーター」「常連」「ファン」といった表現もロイヤルユーザーを表す表現です。

ロイヤルユーザーの定義や重要性などの詳細は、以下の記事をご覧ください。

関連記事:ロイヤルカスタマーとは?定義・重要性、育成方法や成功事例

ロイヤルユーザー分析は、上記のようなロイヤルユーザーの行動や特性を分析するものです。分析を通じてロイヤルユーザーの特徴的な行動、ニーズや嗜好を理解することで、より効果的なマーケティング施策やサービスの展開を実現できます。

Amplitudeを活用したロイヤルユーザー分析

本章では、Amplitudeを活用したロイヤルユーザー分析のやり方を、具体的な事例と共に紹介します。ご覧いただくことで、ロイヤルユーザー分析の具体的な手順がイメージできます。

Amplitudeでのロイヤルユーザー分析は、セグメント化(イベントセグメンテーション)・ペルソナと呼ばれるチャートを利用します。今回、分析対象として使うデータは、SpotifyやAppleMusicのようなアプリ上で音楽を購入するようなWebサービスをイメージしてください。

分析対象となるユーザの定義

はじめに分析対象となるユーザーを定義します。Amplitudeの「セグメント化(イベントセグメンテーション)」と呼ばれるチャートを使います。

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今回は、購入1回以上のユーザーと、購入5回以上のユーザーという2つのグループを作成します。操作は簡単で、イベント「楽曲を購入」を選んで、回数1回以上を選択するだけです。

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これをコピーして、回数5回以上のグループも作成します。

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Amplitudeでは、このように作成した一定のユーザーセグメントを「コホート」と呼びます。作成したコホートに名前を付けます。

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片方は「購入1回以上のユーザー」、もう片方を「ロイヤルユーザー 購入5回以上のユーザー」とします。つまり、今回は購入5回以上のユーザーをロイヤルユーザーとして、購入1回以上の通常ユーザーの行動と比較していきます。

クラスタ分析(ユーザー行動分析)

ユーザーニーズの分析には、Amplitudeで「ペルソナ」と呼ばれるチャートを使います。

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ペルソナチャートは、ユーザーの行動データをもとに似たような行動をするユーザーを自動でクラスタ化してくれるチャートです。これにより、特定のユーザークラスタの行動やニーズを視覚的に把握することが出来ます。

先ほど作成したコホートを、ペルソナチャートに設定します。まず「購入1回以上のユーザー」を母集団として設定します。

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続いて、目標としてロイヤルユーザー分析の対象である「ロイヤルユーザー 購入5回以上のユーザー」を設定します。

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ここから4つのクラスタを作成します。Amplitudeでは、データを設定してクリックするだけで、数秒でクラスタ分析を実施してくれます。

特徴的な行動とユーザーニーズの考察

今回の分析では、「購入回数1回以上のユーザー」が、行動傾向に基づいた4つのクラスタに括られています。

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まず一番左のデータは、全体で「購入回数1回以上のユーザー」が約31万9,000人おり、その中に目標となる「ロイヤルユーザー 購入5回以上のユーザー」が7.5%含まれていることを示しています。

4つのクラスタを見比べると、ロイヤルユーザーが多く含まれているのがクラスタ2であることが分かります。クラスタ2は、ロイヤルユーザーを全体平均の2倍以上となる15.6%含んでいます。

クラスタ2を指定して、画面を下にスクロールすると、クラスタ2のユーザーが多く取っている特徴的な行動が分かります。

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データを見ると、クラスタ2のユーザーは「プロフィール編集」の行動が多いことが分かります。全体では、平均14回の実行ですが、クラスタ2のユーザーは29回と全体平均の2倍以上になっています。

Amplitudeを使うと、このように数クリックでロイヤルユーザーに多い特徴的な行動が「プロフィールを編集する」であることが分かります。なぜプロフィール編集が楽曲購入につながっているかという考察が大切ですが、プロフィール編集を促す施策がロイヤルユーザーを増やすために有効ではないかという仮説が成り立ちます。

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次に、ロイヤルユーザーの割合が少ないクラスタにも注目しましょう。この場合はクラスタ1です。クラスタ1はロイヤルユーザーを含む割合が0.2%と非常に低くなっています。先ほどと同様に、クラスタ1を指定して、特徴的な行動を見ると「広告を表示」が多くなっています。つまり、広告への接触がロイヤルユーザー化を妨げているという仮説が成り立ちます。

ご覧いただいたように、ユーザーの行動データと紐づいたロイヤルユーザー分析は、改善施策の仮説・実施に直結します。

従来、ロイヤルユーザー分析、とくにユーザーの行動データと紐づけたクラスタ分析には高度な分析スキルと分析工数が必要でした。しかし、Amplitudeを使えば、現場のマーケターが、数分でロイヤルユーザー分析を実施できます。ぜひ実施を検討してください。

関連記事:ECサイトのロイヤルユーザー増に向けた行動分析事例
関連記事:ロイヤルユーザー増に向けたデータの可視化、行動分析事例

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まとめ

事業を成長させるためには、新規集客を成功させることと同様に、既存顧客を維持しロイヤリティを高めることが重要となります。Amplitudeは、ご覧いただいたロイヤルユーザー分析以外にも、既存顧客の行動を分析し、製品・サービスのグロースを実現します。

当社はAmplitudeの導入・分析支援において、日本で多くの実績を持つ代理店です。Amplitudeの導入やデモにご興味があれば、お気軽にお問合わせください。

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