Hightouchのシーケンス機能でデータパイプラインを最適化

2024.10.10

DearOneの小林と申します。DearOneのグロースマーケティング部で、主に「Hightouch」の営業や導入の支援を行っています。洗濯物の乾き具合で秋の訪れを感じました。

DearOneは、Hightouchの日本唯一の販売代理店としてHightouch社から様々な情報共有を受けています。その情報を皆様にできるだけ早く、日本語でわかりやすく伝えていきたいと思います。

今回は、データ連携の順番などの制御をUI上で行える、Hightouchのシーケンス機能についてご紹介いたします。これにより、リバースETLのフロー最適化が可能となります。

Hightouchのシーケンス機能

Hightouchのシーケンス機能は、データ連携の順序を制御する機能です。たとえば、以下のような2つのデータ連携を順番に実行する必要がある場合に、シーケンス機能は役立ちます。

  1. 顧客の新しい連絡先をCRMツールへ連携
  2. 1.で連携した新しい連絡先に顧客の属性情報を連携

シーケンス機能を使わない場合は、データ連携のタイミングを考慮してスケジュールを設定したり、追加・変更が起こる度に、都度修正が必要になったりして多くの工数やリスクがかかってしまいます。

この機能は、Salesforceのような階層化された連携先で、フィールド間に依存関係がある場合(アカウント、連絡先、ユーザー権限など)に特に有効です。

またHightouchのシーケンス機能では、dbt CloudやCron、Fivetranなど様々な外部ツールと連携してフローを構築することも可能です。

※Hightouchでは、Business plan以上をご利用の場合にデータ連携のシーケンス機能を使うことが可能になります。(Hightouchでは、無料で使えるStarter planとビジネス利用向けのBusiness planを提供しています。)

シーケンス機能のユースケース

シーケンス機能が有効な例の一つとして、BtoB営業における「顧客ごとの自社担当メンバーのアサイン情報の更新」を取り上げてみます。

この例では、自社メンバー情報、その権限、顧客情報、自社メンバーと顧客の割り当てを管理するとします。

これらのデータを連携して、正しい情報がCRM側に反映されるためには、具体的に下記の順序でデータの連携を行う必要があります。

① 自社メンバー情報テーブルの更新
② 自社メンバーの権限情報の更新
③ (並行して)顧客情報テーブルの更新
④ 顧客ごとのアサイン情報の更新

シーケンス機能のユースケース

シーケンス機能を活用することで、①〜④までのデータ連携を制御しながら、順序立てることが可能です。これにより、ユーザーはそれぞれの顧客に対してスムーズな担当のアサイン更新やマーケティング活動を行うことができます。

Hightouchのシーケンス設定

続いてHightouchのUI上での具体的なシーケンス設定を見ていきます。Hightouchでシーケンスを設定することで下記のような形で連携順序の設定ができます。

Hightouchのシーケンス設定-1

設定手順

1. まずはシーケンスに使うHightouch上で作成したデータ連携設定(sync)を選択します。

(今回はデータの連携先をSalesforce Marketing Cloudにしています。)

Hightouchのシーケンス設定-2

2. 次にコンフィグ画面(画面左側)で、データ連携設定(sync)の順序を設定します。

Hightouchのシーケンス設定-3

また、”TERMINATE”のプルダウンからエラーハンドリングの設定も可能です。

それぞれのデータ連携ジョブの際に「一定以上の割合のデータで連携が失敗したら」「Fatal errorが発生したら」などの条件でシーケンスを停止させる設定ができます。

Hightouchのシーケンス設定-4

3. 最後にシーケンスのスケジュール設定を行います。

Hightouch上で”Run”ボタンを押下して実行する、マニュアル実行やdbt CloudやCron等と連携してワークフローに組み込むことなどが可能です。また、ETLツールのFivetranと連携してFivetranでETL処理が完了したことをトリガーに、Hightouch側のリバースETLの処理を走らせるなどの設定も可能です。

Hightouchのシーケンス設定-5

作成したシーケンス設定はHightouchの管理画面から確認することができます。

  1. シーケンスの有効、無効の切り替え
  2. マニュアルでのシーケンス実行
  3. 実行した連携の履歴やステータスの確認
  4. コンフィグやスケジュール設定の変更
Hightouchのシーケンス設定-6

それぞれのシーケンス実行の詳細(データ連携のステータスや実行時間など)も確認できます。

Hightouchのシーケンス設定-7

以上の手順で、Hightouchを使ってデータ連携のシーケンス設定や、その管理を行うことができます。

製品サイトで、その他Hightouchの機能を詳しく知りたい方は以下からご確認ください。

>>Hightouchの資料請求はこちら
>>無料プランやお見積もりなどのご相談はこちら

Hightouch無料プランのご紹介

今回ご紹介したシーケンス機能はBusiness Planのみでの提供ですが、Hightouchでは無料プランも提供しています。無料プランは機能の制約がありますが、リバースETL機能を無制限でお使いいただけるため、少しでも興味を持っていただけたらぜひお試しください。

無料プランは、下記のリンクから数分でご利用開始いただくことが可能で、お支払情報の入力などは必要ありません。(リンク先ページの”Start for free”から)

リバースETL_Hightouch

https://hightouch.com/pricing

最後に

データパイプラインの構築においては、その順序やフローを常に適切なものにしておくことがとても重要ですが、これには多くの工数がかかるほか、注意すべき落とし穴も存在します。

これらの課題を解消するためには、Hightouchのようなソリューションを使った構築、管理がとても有効であり、エンジニアやデータを活用する組織全体にとっても助けとなります。ぜひ、今後のデータ連携の選択肢の一つとして持っておいていただくのが良いのではと思っています。

今後も、皆様に刺激や気づきをお届けできる記事や情報を発信してまいりたいと思っております。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

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