MA(マーケティングオートメーション)ツールは、今や多くの企業にとって欠かせないツールの一つです。しかし、MAツールは選択肢が豊富で、それぞれのツールが提供する機能や価格帯も異なるため、自社に最適なツールを見つけるのは簡単ではありません。
この記事では、複数のMAツールを扱う代理店の目線から、2024年最新のMAツール10製品を比較し、それぞれの特徴や利用シーンを紹介します。
特に、初めてMAツールを導入する企業や、新たなツールへの乗り換えを検討している企業に向けて、導入実績や予算感を踏まえたおすすめの製品も紹介していますので、参考にしてください。
MAツールおすすめ5選比較表
MAツールを導入する際には、予算感や自社に近い業界・企業での導入実績は気になるものだと思います。そこで、まずはおすすめのMAツールについて、利用形態や予算感、導入実績を紹介します。
MAツール名 | 利用形態 | 予算感 | 導入実績 | 導入企業(業界) |
---|---|---|---|---|
MoEngage | BtoC | 中 | 全世界で1,200以上のブランド | ・ANA X(航空) ・GRL(小売) ・ジーフッド(小売) |
Braze | BtoC | 高 | 全世界で2,000社以上 | ・アイスタイル(通信) ・ニューズピックス(通信) ・バーガーキング(小売) |
KARTE | BtoC | 中 | 649社 | ・味の素(食料品) ・ビズリーチ(人材) ・日本航空(航空) |
Repro | BtoC | 中 | 全世界で6,600サービス以上 | ・野村證券(金融) ・京王電鉄(鉄道) ・サイバーエージェント(通信) |
Salesforce Marketing Cloud | BtoB/ BtoC | 高 | 15万社以上 | ・三井住友カード(金融) ・オイシックス・ラ・大地(小売) ・ノース・モール(小売) |
上記を含めて、主要なMAツール10製品の特徴や機能はこのあと紹介します。
※各社オフィシャルサイトの情報をもとに株式会社DearOneにてまとめたものになります。2024年10月時点での情報となりますので、詳しくは各社にお問い合わせいただくか、株式会社DearOneまでお問い合わせください。
MAツール10製品の特徴と機能を解説
ここでは主要のMAツール10製品について、製品の特徴や機能、導入企業などを紹介します。
MoEngage
MoEngageは、アジアを中心にEコマースや小売、金融、メディア、エンターテインメント等さまざまな業種で1,200以上の企業に利用されているMAツールです。
MoEngageは、AIを活用した高度なパーソナライズ機能が多数搭載されており、アプリ/Web/メールなどのクロスチャネルシナリオはもちろん、自動セグメント作成や自動シナリオ最適化など、One to Oneマーティングを強力に推進する機能がノーコードで利用できます。
また、MoEngageの自動セグメント機能を利用すると、顧客行動の理解や予測、ターゲットセグメント作成がわずか数回のクリックで完了するため、今までにないスピードでOne to One マーケティングの実現ができます。
利用形態 | BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 全世界で1,200社以上 |
導入企業(業界) | ・ANA X(航空)・GRL(小売)・ジーフッド(小売) |
製品リンク | https://growth-marketing.jp/engagement/moengage/ |
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Braze
Braze(ブレイズ)は顧客一人一人に適切なコミュニケーションを取り、価値ある顧客体験を提供するBtoC向けのMAツールです。
プッシュ通知、アプリ内メッセージ、メール、LINEなど様々なチャネルでパーソナライズされたメッセージが配信可能です。また、直感的なインタフェースによる使いやすさも特徴です。
利用形態 | BtoC |
予算感 | 高 |
導入実績 | 全世界で2,000社以上 |
導入企業(業界) | ・アイスタイル(情報) ・ニューズピックス(情報) ・バーガーキング(小売) |
サービスサイト | https://www.braze.co.jp/ |
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KARTE
KARTEは、日本国内の企業に広く導入されているMAツールです。
専門的な知識がなくても自動で生成できるレポートや、リアルタイムに計測されるデータをもとに、直感的な分析と施策が可能です。
日本国内のカスタマーエンゲージメントプラットフォームの中では、最も機能や対応できるチャネルが豊富です。チャットやCDPなどオプション機能が非常に充実しており、加えて、操作性もシンプルで分かりやすいため、簡単に施策を打つことが出来ます。
利用形態 | BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 600社以上 |
導入企業(業界) | ・味の素(食料品) ・ビズリーチ(人材) ・日本航空(航空業界) |
サービスサイト | https://karte.io/ |
Repro
ReproはWEBサイトとアプリを専門にしたMAツールです。
デジタルマーケティングに必須な機能が使いやすくデザインされているため、あまり知見がない場合や、いまのMAツールを十分に使いこなせていないと感じる方にも使いやすいツールです。
利用形態 | BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 全世界で6,600サービス以上 |
導入企業(業界) | ・野村證券(金融) ・京王電鉄(鉄道) ・サイバーエージェント(通信) |
サービスサイト | https://repro.io/ |
Salesforce Marketing Cloud
Salesforce Marketing Cloudは、Salesforce 社が提供する各種マーケティングプラットフォームの総称です。
MAをはじめ、パーソナライズ・レコメンデーション、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)、ビジネスインテリジェンス(BI)等、様々な製品が提供されています。
同社が提供する製品との連携がスムーズで、それぞれのツールに蓄積されたデータを活用し、メールやSNS、Webといったマルチチャネル・デバイスを通して、顧客と最適なコミュニケーションを実現できます。
利用形態 | BtoB/ BtoC |
予算感 | 高 |
導入実績 | 15万社以上 |
導入企業(業界) | ・三井住友カード(金融) ・オイシックス・ラ・大地(小売) ・ノース・モール(小売) |
サービスサイト | https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/ |
b→dash
b→dashは、データマーケティングに必要機能をオールインワンですべて揃えた、ノーコードで利用できる国産のMAツールです。
ニーズに応じて、CDP、MA、CRM、Web接客、BI、広告連携など、様々な機能を利用できます。
シンプルで分かりやすいUIUXに強みがあり、MAツールをこれまで使ったことのない方にも使いやすい仕様となっています。
利用形態 | BtoB/ BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 1000社以上 |
導入企業(業界) | ・クレアスライフ(不動産) ・穴吹カレッジグループ(教育) ・松屋フーズホールディングス(流通・小売) |
サービスサイト | https://bdash-marketing.com/ |
SHANON MARKETING PLATFORM
SHANON MARKETING PLATFORMは、リードの獲得からナーチャリング、商談の管理までを一元で管理できるMAツールです。。
直感的なUIのメールエディタ、シナリオを使ったフォローに加えて、「ひとと企業」の横断などのデータ強化も可能なMAツールです。
利用形態 | BtoB/ BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 国内900以上 |
導入企業(業界) | ・サイボウズ株式会社(情報・通信) ・富士通株式会社(製造) ・株式会社早稲田アカデミー(教育) |
サービスサイト | https://www.shanon.co.jp/products/ |
Adobe Marketo Engage
Adobe Marketo Engage(アドビマルケトエンゲージ)は、デジタル、アナログを問わず、顧客接点をカバーするMAツールです。
リードナーチャリングやスコアリング、マーケティングROI解析等、多彩な機能を備えていることや、他システムとの連携が容易であることが特徴です。
利用形態 | BtoB/ BtoC |
予算感 | 中 |
導入実績 | 全世界で5,000社以上 |
導入企業(業界) | ・ソニー(製造) ・オリックス(金融) ・KDDI(情報・通信) |
サービスサイト | https://jp.marketo.com/company/ |
HubSpot
HubSpot Marketing Hub(ハブスポットマーケティングハブ)は、マーケティング関連のすべてのツールとデータを一元管理することができるMAツールです。
500種類を超えるカスタム連携が掲載されており、外部ツールを単一のプラットフォーム上に集約できます。
また、カスタマーサポートや導入支援、学習コンテンツが充実しているのも特徴です。
利用形態 | BtoB/ BtoC |
予算感 | 低 |
導入実績 | 世界135か国以上で21万6,000社 |
導入企業(業界) | ・NTTPCコミュニケーションズ(情報・通信) ・株式会社Kaizen Platform ・AnkerJapan(製造) |
サービスサイト | https://www.hubspot.jp/products/marketing |
うちでのこづち
うちでのこづちは、EC通販システムと自動連携でき、顧客分析からCRM施策・効果検証までを揃えた、EC通販サイトに特化したCRM・MAツールです。
直感的に使える優れたUI/UXとなっており、ワンボタンで分析ができるように設計されてるため、MAツールやプログラムに関する知識がなくても利用できます。
利用形態 | BtoC |
予算感 | 低 |
導入実績 | 国内800社以上 |
導入企業(業界) | ・株式会社ニッセン(アパレル) ・株式会社フォーシーズ(化粧品) ・株式会社エステティクス(化粧品) |
サービスサイト | https://www.uchideno-kozuchi.com/ |
MAツールの選び方
MAツールは、マーケティング業務を効率的に進め、顧客との関係強化をサポートする心強い味方です。しかし、多種多様なMAツールがあり、どのツールが自社に最適なのかを見極めるのは難しいと思います。ここでは、MAツールを選ぶ際に考慮すべきポイントを具体的に紹介します。
機能とニーズが合っているか
まず確認したいのが、ツールの機能が自社のニーズにマッチしているかどうかです。MAツールには、さまざまな機能が搭載されていますが、ツールごとに搭載されている機能が異なります。
例えば、MoEngageのようにOne to Oneマーケティングのための機能が幅広く備わった高機能MAから、うちでのこづちのようにECサイトに特化した機能のみを搭載したMAなど、ツールによって特色がことなります。
まずは、自社が実施したい施策を洗い出し、そのための必要な機能が備わっているかをしっかりと見極めることが大切です。
データ連携や統合ができる
次に、他のシステムやツールとのデータ連携や統合がスムーズにできるかどうかも重要なポイントです。マーケティング活動では、顧客管理システム(CRM)や営業支援ツール、Web解析ツールなど、複数のツールを活用することが殆どです。
MAツールがこうしたツールとスムーズに連携できることで、より精度高く、またスピーディーにマーケティング施策を実現できます。データ連携しているツールや、APIの対応状況も確認しておくと安心です。
サポート体制はあるか
MAツールを導入する際には、ツールの機能だけでなく、提供されるサポート体制も重要です。
特に初めて導入する場合や、ツールの操作に不安がある場合、サポート体制がしっかりしていると、スムーズに導入し、運用を軌道に乗せることができます。
サポートの形式(メール、チャット、電話など)や対応時間、サポートスタッフの質などを確認し、自社に必要なサポート体制が整っているかどうかを見極めましょう。また、技術・機能的なサポートだけなく、「自社のマーケティングにどう活かせばいいか?」という視点のサポート・アドバイスをもらえるかも重要です。
費用対効果があるか
MAツールを選ぶ際には費用対効果も忘れずに考慮しましょう。MAツールの導入・運用にはコストがかかりますので、投資に見合う効果が得られそうかは重要です。
具体的には、ROI(投資対効果)や業務の効率化がどれほど実現できるかを考えます。
ROI=利益金額÷投資金額×100(%) |
導入コストや運用コストに加えて、サポート費用・運用工数なども加えて必要費用を算出し、その上で、どれだけの成果、CV数の上昇やステップ率の改善を実現できれば投資に見合うかなどを試算しておきましょう。
関連記事:MAツール導入の費用をすべて解説!導入手順や必要期間も
DearOneでは、最適なMAツールの選定から導入・運用までをサポートしています。
ツールの選定や導入後の運用に不安がある方は、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
MAツールの主な機能
ここでは、MAツールが持つ主な機能と、具体的な活用方法を紹介します。
顧客管理機能
顧客管理と育成は、MAツールの中核機能です。
例えば、ECサイトを運営している場合、MAツールを使うことで、顧客一人ひとりの購買履歴やWebサイトの閲覧履歴を一元管理し、購買・行動データをもとに、適切なタイミングでフォローアップのメールや通知を送ることができます。
たとえば、「以前カートに入れて購入されなかった商品、まだ気になっていませんか?」というメールを送ることで、購買につながる可能性が高まったり、以前買った商品と一緒に使うことで効果が期待できる商品を紹介することで、クロスセルを促せたりするでしょう。
メッセージ配信機能
メッセージ配信機能は、顧客に対してメールやプッシュ通知などを通じて、コミュニケーションを行う機能です。この機能を使うことで、プロモーションやキャンペーン配信することができます。
MAツールによって対応しているチャネルが異なる場合があります。複数のチャネルで顧客にアプローチしたいと考えている場合は、マルチチャネルに対応したMAツールを選ぶ必要があります。
また、アプリをいま利用している顧客を識別して、イベントや特別オファーを知らせることも効果的です。例えば、GPS情報等を使って特定のエリアにいる顧客に向けて、近隣店舗での特別イベントを通知することで、リアルタイムでの集客を促すなども可能です。
関連記事:位置情報(ジオフェンス)をもとにプッシュ通知を送る位置情報マーケティング
レコメンド機能
レコメンド機能は、顧客の購入履歴やWebサイトの閲覧履歴をもとに、その顧客が興味を持ちそうな商品やサービスを自動的に提案する機能です。
例えば、オンラインショップで過去に特定のカテゴリーの商品を購入した顧客に対して、そのカテゴリー内の新商品や、購入した商品と相性の良いアイテムをレコメンドします。このレコメンドを送ることで、顧客が自分に合った商品を簡単に見つけられるようになり、購買のきっかけを増やすことができます。
また、顧客がWebサイトを訪れた際に、閲覧履歴に基づいて「あなたにおすすめの商品」としてレコメンドを表示することで、興味を持ってもらい、購入につなげることも可能です。
セグメント作成機能
セグメント作成機能は、顧客データをもとに特定の条件で顧客をグルーピングする機能です。
例えば、30代の女性で過去6か月間に化粧品を購入した顧客をターゲットにしたセグメントを作成します。このセグメントに対して、新たな化粧品のサンプル提供や特別割引のオファーを送ることで、興味を持ちそうな顧客に最適なメッセージ配信が可能になります。
セグメントを切るための条件付けの幅はMAツールによって異なりますが、基本的なセグメントだけではなく、分析をもとにした高度なセグメント機能を搭載しているMAツールもあります。
【セグメントイメージ】
・性別や年齢などのデモグラフィックによるセグメント
・購入履歴や閲覧履歴をトリガーにしたセグメント
・過去の行動データをもとに購入しそうなユーザーに絞ったセグメント
シナリオ作成機能
シナリオ作成機能は、顧客のステータスや行動に応じて、一連の自動化されたコミュニケーションを設計する機能です。シナリオ作成機能を活用することで、事前に設定した条件に基づいて、顧客に対する適切なアクションを自動的に実行できます。
例えば、「新規ユーザーが会員登録をしたら、ウェルカムメールを送信し、登録から1週間後におすすめ商品の紹介メールを自動で送る」といったシナリオを作成できます。また、シナリオ内でメールをクリックした顧客にはメールA、クリックしなかった顧客にはメールBを送るのように、顧客の行動にあわせてアプローチを変える(シナリオを分岐させる)こともできます。
他にも「消耗品を単発で購入して、その後追加購入していない顧客には、消耗品を使い終わるタイミングの1週間前に再購入のオファーを出す」といったシナリオもあります。シナリオ作成機能により、顧客の状況やタイミングにあわせて適切なアプローチを自動的にできるようになります。
データ分析機能
データ分析機能は、キャンペーンの結果や顧客の行動パターンを詳細に把握し、効果的な戦略を立てるために重要な機能です。
例えば、メールキャンペーンを実施した際に、開封率やクリック率を確認しながら、どのメッセージが最も反響を呼んだかを分析します。分析結果を活用することで、施策の振り返り、次に行うべき施策の検討が容易になります。
また、顧客の購買履歴やWebサイトでの行動を分析することで、どの製品が人気なのか、販売のタイミングはいつがベストか、といった具体的な傾向を掴むことができます。傾向を掴むことで、より精密なプロモーション戦略や、販売計画を立てる際の貴重なデータが得られます。
MAツールの具体的な活用事例・メリット
ANA X株式会社:有料会員獲得数28%UP
ANA X株式会社はMA実施にあたり、MAツール「MoEngage」を導入し大きな成果を上げました。
具体的には、プッシュ通知やIn-Appメッセージを駆使することで、有料会員の獲得数を28%増加させ、また、休眠ユーザーの約20%がアプリを再び利用するという結果を得ています。
またツール導入によりユーザー行動データの分析が可能になり、PDCAサイクルの高速化も実現。効果的な施策を迅速に実行し、成果を上げる自走するチームへと変化しました。
【ANA X様】MAツール導入で月間獲得有料会員数が28%増加|MoEngage導入事例
通販サイト「GRL」:CVRが最大7倍改善
GRLではMA実施にあたり、データ分析ツール「Amplitude」とMAツール「MoEngage」という組み合わせを導入しECサイトを改善しました。
MoEngageで、ユーザー行動に応じてシナリオを分岐させ、メッセージの出し分けを実施。カートに商品を入れた後に購入し忘れているお客様へプッシュ通知を配信する「カゴ落ち」防止施策などを実施し、大きな成果を得ています。
また新着アイテムや買い忘れのお知らせ、セールの案内などMoEngageを用いていろいろな施策を用いてCVRは最大で7倍改善しました。
【GRL様】メッセージの出しわけでCVR最大7倍改善||MoEngage導入事例
MAツールが求められる背景
日本国内でもすでに多くの企業で導入されているMAツールですが、ここで一度なぜMAツールが求められているのかおさらいしましょう。
チャネルの多様化
以前はテレビ、ラジオ、雑誌、新聞といったマスメディアが消費者への主要なプロモーションチャネルでしたが、今ではSNS、メール、Webサイト、アプリトまで、さまざまなチャネルが登場しています。
こうした多様なチャネルを使いこなすには、それぞれのチャネルの特性に合った形でメッセージを届けることが求められます。例えば、SNSでは視覚的に訴えるコンテンツが効果的ですし、メールではよりパーソナライズされた情報を提供することが効果的です。
MAツールは、こうした複数のチャネルを一元管理し、適切なタイミングで効果的なメッセージを配信する活動を効率化できます。例えば、新商品のプロモーションを同時に複数のチャネルで展開する際、SNSでは商品の魅力をビジュアルで伝え、メールでは既存顧客向けに特別オファーを案内するといった情報提供を1つのツールで完結できます。
また、こうしたチャネル管理を顧客軸で統合することによって、同じ顧客に、メール・SNS・プッシュ通知と、同じ商材のキャンペーンが再三飛んでしまうといったことも防げます。メール経由で購入する顧客にはメールで案内して、SNSやプッシュ通知では同じキャンペーンの情報は送らないといったことも可能になります。こうした細かな工夫が顧客のエンゲージメントを高めるには重要です。
チャネルの多様化により、マーケティング活動は複雑化していますが、MAツールを活用することで、この複雑さを整理し、効率的かつ効果的なマーケティングを実現することができます。
消費者の顧客行動の変化
消費者の行動は、コロナ禍を契機に大きく変わりました。かつては、店舗に足を運んで商品を選ぶのが一般的でしたが、オンラインでの情報収集や購買が加速しました。総務省の「令和3年版 情報通信白書」によると、インターネットショッピングを利用する世帯は2020年3月以降に急速に増加しており、約半数以上がインターネットショッピングを利用する状況になっています。
このように情報収集と購買がWebやアプリ上で実施される比率が増えた中で、企業はWebに情報を掲載し、顧客の目に留まるようにオンライン上で顧客とコミュニケーションを図り、訴求していくことが重要となりました。そこで、オンライン上で膨大な顧客ときめ細かくコミュニケーションを図るためにMAツールが必要となっています。
データドリブンな意思決定の促進
ビジネスを行う上では、感覚や経験だけでなく、データに基づいた意思決定が求められています。大量のデータが日々蓄積されている中で、そのデータをどのように活用するかが企業の成長を左右する要素となっています。
MAツールを使えば、過去のマーケティング活動の結果を詳しく調べて、何がうまくいったのか、どこを改善すべきかを見つけることができます。例えば、あるキャンペーンでどのメールが一番効果があったのか、どのセグメントがよく反応したのかをデータで確認し、次のキャンペーンをより効果的にするためのヒントを得られます。
このようにデータに基づいた戦略立ては、より正確で成果の出るマーケティング活動に繋がり、成果にも繋がりやすいため、データドリブンな意思決定が促進される傾向があります。
関連記事:データドリブンとは?データドリブンマーケティングの考え方や成功させるポイントを解説!
一歩先のパーソナライズを目指すなら「MoEngage」がおすすめ
MoEngageは、プッシュ通知・メール・Web/アプリのポップアップなど、さまざまなチャネルに対応しており、顧客データにもとづいたより高度なセグメントを作成できるため、一人ひとりに最適なマーケティング施策を行うことができるMAツールです。
〈MoEngageで解決できるよくあるお困りごと〉
- 既存のMAツールで成果が出せていない
- 全配信になっておりコンテンツやメッセージを出し分けできていない
- 施策のバリエーションが偏っている
MoEngageは顧客データの分析機能も搭載しており、過去の購買・行動にもとづく施策の実施、コンテンツやメッセージの出し分けが可能になります。「施策に行き詰まっている」「もっと精度の高い施策を実施したい」などの課題がある企業様に、最適なMAツールです。