プロダクト分析には大きなチャンスがある|Amplitude Inc.

2024.03.22

2024年2月某日、Amplitude Inc. Asia Pacific and Japan Vice PresidentのMatt Bennett氏、DirectorのClement Burghart氏が来日され、日本執行役社長 仁枝(にえだ)かおり氏と共にDearOne社へお越し頂き、インタビューをさせて頂きました。

Amplitudeは顧客と相互作用のあるデータをすべて取り込む

DearOne 石黒|
御社のプロダクト分析ツールAmplitude(アンプリチュード)を紹介してください。

Amplitude Inc. Matt|
プロダクト分析ツールAmplitude(アンプリチュード)は、データ分析の領域で企業がより良いプロダクトを作る支援を行います。

現代では、多くの企業が「顧客とつながる」という課題に直面していると思います。顧客が、ウェブ、モバイル、クリックスルーそしてポータル経由など、どのように顧客が企業とつながるかを理解する事が必要です。

今は従来よりも遥かに理解が難しくなっており、そのような環境下でAmplitudeはすべてのデータを受け止めることができるということが重要だと考えています。

顧客とのつながりや相互作用のあるデータをすべて取り込み、それを意味のある状態に持っていくことができるようにするためのツールなのです。そうすることで企業は、さまざまなつながりをもつユーザー行動をすべて理解し、顧客の意思決定の後押しをすることができます。

まずはデータを収集し、顧客のインサイトを高め、顧客理解を深める。そして、それに基づいてアクションを起こす。その結果、より多くの顧客を獲得・維持することにつながり企業のビジネスグロースを図ることができます。

Amplitudeの強みと価値、それはデータを適切なタイミングで適切な人々に届けることができることです。より良いビジネスモデルを構築するために、複数の異なる方法で全社的に全ての情報を共有することができるのです。

(手前から)Amplitude Inc. Asia Pacific and Japan Vice President Matt Bennett氏
Director Clement Burghart氏
日本執行役社長 仁枝(にえだ)かおり氏

DearOne 石黒|
Mattさんは今年Amplitude Inc.に参画されましたが、現在ご担当の業務領域、バックグラウンドについて教えてください。

Amplitude Inc. Matt|
Amplitude Inc.  Asia Pacific and Japanの責任者です。参画できることを嬉しく思っています。

私はセキュリティ畑の出身です。これまで、セキュリティの問題についてもインテリジェントな決定を下すために、分析ツール活用しリアルタイムに判断、対応して参りました。当時の詳細は割愛しますが、その頃から、膨大なデータをリアルタイムに処理し実際のアクションを実行できる、本質的なプラットフォームがどのマーケットに必要であると実感していました。

アメリカ市場におけるプロダクト分析とは

DearOne 石黒|
現在のアメリカ市場でのプロダクト分析の位置付けを教えてください。

Amplitude Inc. Matt|

Amplitudeはプロダクト分析の世界から始めましたが、今ではより多くの機能を搭載しています。これは、顧客の行動が変化して、より深く、より優れたインサイトが必要になっているからです。そのため、新たにセッションリプレイ機能などもリリースしました。

ユーザー行動を組織全体で視覚的に共有することは有意義です。米国市場で企業は、より良いプラットフォームビューを構築しようとしています。最先端の技術で長期的な視点で継続的に提供できるプラットフォームを求めていますので、私達もマーケットのニーズにお応えできるよう積極的に開発に取り組んでおります。

ビジネスグロースのために、すべての基本的なトレンドは「もっと深く、もっと早く実行する」ということだと思います。

当然のことながら、私たちはデジタル・ネイティブの世界におります。彼らはクラウドの中で生まれ、デジタルワークの中で育ちました。彼らは、より良いプロダクトを作ることが何であるかを本質的に理解しています。そして、デジタルランドスケープをどう活用するのかも。データをどのように活用し共有できるかが非常に重要ということも。

私たちは皆、データを持っています。

難しい問題はデータ量です。そして、それをどのように可視化し共有できるのか。プロダクト分析ツールAmplitudeは、この膨大なデータ量に迅速に対応できることが強みでもあります。

そして、プロダクト分析ツールAmplitudeは、大手から中小さまざまな企業のマーケティング、ビジネスの課題を解決しております。

Dropbox社のプロダクト分析事例

ここで一つ、Amplitude活用でアクティベーション率*1新規顧客のうち、製品価値を実感するための特定のアクションを起こした顧客の割合を高めることに成功した、Dropbox社の事例*2https://amplitude.com/blog/aha-moment-dropboxを紹介します。

新規事業であるDropbox Capture*3スクリーンショットや画面の録画、音声の録音、動画メッセージを作成してコミュニケーションに利用できるツールの主要機能は、スクリーンショットや画面録画。しかしその主要機能を使用したのはわずか半数でした。彼らは、今のオンボーディングではツールの主要機能を理解できず、最初の顧客体験がうまくなされていないという仮説のもと、オンボーディングプログラムを再構築しました。

顧客を2つのセグメントにわけ、一つのグループに古いオンボーディングを、もう一つのグループに新しいオンボーディングを提供。Amplitudeの分析で2つのグループを比較すると、新しいオンボーディングが提供された顧客の方が、より高い率でアクティブ化し、リピートする傾向があるという示唆を得られました。

結果、改善されたオンボーディングの導入後、アクティベーション率を25%以上増加させることに成功しました。

待望のセッションリプレイ機能

前述したセッションリプレイ機能について簡単にご紹介します。

セッションリプレイ機能では、ユーザーがWebサイトやアプリでどのような行動を取ったのかを動画を通じて見ることができます。これは、数値では表せない定性的なインサイトを得るのに役立ちます。

  • ユーザーのマウスの動きから、CVまでの導線がスムーズであるか
  • スクロールの回数から、見たいコンテンツに行きやすい設計になっているか

このような実際の細かなユーザー行動から数値だけでは測れない、改善点を見つけることができます。

Amplitudeでは、セッションリプレイでの行動とイベントを紐づけて確認できます。見たいイベントのみを選択し、セッションリプレイで行動を見るという使い方も可能です。

引用:https://amplitude.com/blog/introducing-session-replay

セッションリプレイの分析画面には、それぞれリンクが振られ、簡単にプロダクト担当者と共有することもできます。プロダクト担当者は、視覚的にユーザー行動を見ることで「どこに問題があるのか、何が問題なのか」が分かり、課題解決までスムーズになります。

すでに顧客の分析時間を90%近く短縮させた事例もあります。

ある旅行情報サイトでは、デザイナー自身がセッションリプレイを活用した定性分析を行っており、以前では分析から修正まで1〜2日かかっていたUI改善を数時間以内に完了させ大幅な工数削減を成功させました。

プロダクト分析には大きなチャンスがある

(奥から)
株式会社DearOne 執行役員 グロースマーケティング部 ゼネラルマネジャー 石黒 智基
株式会社DearOne グロースマーケティング部 グロースコンサルティング 益子貴博

DearOne 石黒|
日本市場の課題を何か感じていらっしゃいますか?

Amplitude Inc. Matt|

日本での課題のひとつは、適切な情報を持って人々とつながることだと思います。

伝統的な日本企業について考えてみると、事業部制で、さまざまな部門長がいます。どのように関わるかが重要です。どうやって全社的に情報を共有するのか。Amplitudeのようなものがあれば、固有の課題のいくつかを克服することができます。データベースを使ったディスカッションができるようになるのです。

日本は非常にハイコンテクストな市場です。顧客にどのように企業を知ってもらったのか、いつから知ってもらったのか、どのようにコミュニケーションをするのか。Amplitudeはそのような話にデータ面を付け加えるようなものです。

日本市場とアメリカ市場は多くの点で異なりますが、プロダクト分析には大きなチャンスがあると思います。私はいかなる市場のいかなる企業にも、プロダクト分析をするべきだとアドバイスしたいと考えています。

プロダクト分析は万能薬ではない。戦略の一部。

DearOne 石黒|
これからプロダクト分析ツールを導入希望の会社へアドバイスがあればお願いします。

Amplitude Inc. Matt|

プロダクト分析は万能薬ではありません。すべてを解決してくれるものではありません。戦略の一部なのです。そしてその戦略とは、いかにして顧客と有意義な形でつながるかということです。

基本的にすべての業界においてそれを考えるのはとても大変なことです。

どうすれば顧客と再びつながることができるのか。DX促進のために、アプリ、ウェブ、その他すべてのユーザー行動をステップに分けて検討してください。

まず第一に、データを取得する戦略は何ですか?さまざまな要素をどのように取り込むのか。それが最初の出発点となります。

そこから、どのようなインサイトを得たいのか?そしてどのようにするのか?誰と共有する必要があるのか?そして、そこからどのようなアクションを取るのかということにつながっていくのだと思います。

分析プラットフォームを検討している企業には、そのプラットフォームが貴社の推進しようとしている価値観と一致しているかどうかを確認してほしいと思います。

我々のプロダクト分析ツールAmplitudeであれば、その期待に応えられるでしょう。

まずはここ日本でプロダクト分析ツールAmplitudeを一番初めに取り扱いを開始し、多くの日本企業のグロースに伴走支援をしている実績豊富なDearOne社へ問い合わせてみてください。

そして、他のお客さまがAmplitudeをどのように使っているか、その結果どのような効果・ビジネスグロースをもたらしたのか、話を聞いてみてください。

きっと貴社のビジネスグロースを促進する手助けができるはずです。

Amplitude Inc. メンバーと株式会社DearOne 代表取締役社長 河野 恭久

References
*1 新規顧客のうち、製品価値を実感するための特定のアクションを起こした顧客の割合
*2 https://amplitude.com/blog/aha-moment-dropbox
*3 スクリーンショットや画面の録画、音声の録音、動画メッセージを作成してコミュニケーションに利用できるツール

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