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MAツール乗り換え前に確認すべき5つのポイント|失敗しない判断基準をプロが解説

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多くの企業で導入されているMAツールですが、事業の成長やコスト面など、さまざまな理由で乗り換えを検討する企業も少なくありません。しかし、最近ではMAツールの種類も多種多様になり、適切な検討や手順を踏まずに乗り換えると、かえって費用が高くなる、今までできていたことができなくなったなど、乗り換えに失敗してしまうケースもあります。

本記事では、MAツールの導入や運用を支援する代理店の視点で、MAツールの乗り換えで失敗しないように押さえておくべきポイントや乗り換えの手順、注意点を解説します。

「もっと優れたMAツールに乗り換えたい…」
「今のMAツールでは成果が出にくくなってしまった…」
とお感じの方はぜひご覧ください。

また自社に合ったMAツールをお探しの方はこちらも併せてご覧ください。
関連記事:【2025年】完全版MAツールおすすめ15選!BtoB、BtoCなど目的・状況に応じた選び方

MAツールの乗り換えを考えるべき5つのタイミング

MAツールは導入して終わりではなく、自社の成長や見直すことが重要です。ここでは、MAツールの乗り換えを検討すべき4つの代表的なタイミングをご紹介します。

既存MAツールの成果に満足がいかない

まずシンプルに、期待する効果が得られていないケースです。MAツール導入時の期待はさまざまで、売上の増加やコンバージョン率の改善、また工数の削減などを狙う場合もあります。

このような導入当初に狙っていた効果が得られていない状態が続いている場合、MAツールの乗り換えを視野に入れて考えるとよいでしょう。自社の現状に適切なMAツールに変更することで、狙った効果を得られる可能性があります。

ただし、MAツール自体の問題以外に、運用するリソースやノウハウが足りていないという可能性もあるため、ツールと体制の双方の課題を把握する必要があります。

既存MAツールでは機能やスペックが不足している 

既存のMAツールで機能やスペックが不足しているという場合も、乗り換えを考えるタイミングです。

ツールによって溜められるデータ量や連携可能なツール、搭載されている機能等が変わります。導入当初は機能に過不足なかったとしても、事業が成長したり、サービス形態に変化があったりすると、機能やスペックが不足してくることもあります。

具体的には、以下のようなケースです。

  • 顧客数が大幅に増えた
  • リリースしたアプリが伸びており、Webとアプリの両方をまたいだ分析や施策が必要になった
  • コミュニケーション手段をメールだけでなく、LINE、プッシュ通知などに多様化させたい
  • メール配信ツールになってしまっているところからもう一段踏み込んで、パーソナライズしたい

機能やスペックが不足している状態は、機会損失を引き起こしている可能性もあります。自社のマーケティングに必要な機能が搭載されているMAツールがないか調査して、乗り換えを検討するタイミングです。

MAツールの費用を下げたい

先ほどは既存のMAツールで機能やスペックが不足している場合を紹介しましたが、高機能なツールでも、使いこなせなければコストだけが膨らみます。「オーバースペックになっていないか」「使っていない機能に費用を払っていないか」を確認しましょう。

また、MAツールの費用はツール自体の利用費に加えて、運用に関する人件費もあります。MAツールを乗り換えて、マーケティングツールとのデータ連携が自動化されたり、分析が効率化したりすることで、費用圧縮につながるケースもあります。費用を考える時は人件費も考慮することが大切です。

💡関連記事:MAツール導入の費用をすべて解説!導入手順や必要期間も

サポートや運用支援が十分でない

以下のような、運用サポートや技術支援が不足していると感じる場合も、乗り換えタイミングの一つです。

  • 問い合わせへの回答が遅い、もしくは不十分
  • 日本語でのサポートが限定的
  • 導入後の活用提案や伴走支援がなく、運用が属人化している

MAツールは、使いこなしてこそ価値を発揮するツールです。そのため、導入後の運用フェーズで伴走してくれるサポート体制が整っていない場合はツールそのものの切り替えを検討するのも選択肢の一つです。

また、ツールを変えるだけでなく、新たに運用支援会社にコンサルティングを依頼するという選択肢も有効です。

契約の更新タイミングがある

MAツールは1年契約、数年契約で更新されるケースが一般的です。

契約期間の途中で解約すると、多くの場合、解約の違約金として契約期間分の満額費用を支払う必要があることが多いです。また、MAツールは、クラウドサービスとして提供されていることが多く、契約更新のタイミングで値上げが生じることもあります。

従って、MAツールの乗り換えは、契約更新のタイミングに合わせて実施することも多くあります。ただし、乗り換えを検討する場合は契約更新の数カ月〜半年前などのタイミングで、既存ツールのパフォーマンスや課題をチェックして乗り換えを検討する、といった形で進めることを推奨します。

MAツールの乗り換えは、ツール自体の課題だけでなく、運用体制に原因がある場合もあります。「運用の仕組みに課題があるかも…」と感じている方向けに、MAツール運用につまづかないための活用チェックリストを作成しましたのでご活用ください。改善アクションの整理に役立つ実践的な内容です。
💡【無料ダウンロード資料】MAツールを成果につなげる運用チェックリスト

【プロが解説】乗り換え時に押さえておくべき5つのポイント

MAツールを乗り換えるには、多くの時間と労力がかかります。既存MAツールに蓄積されたシナリオやデータもありますので、そうしたデータを円滑に移管し、マーケティング活動に悪影響を及ぼさないようにしないといけません。

この章では、MAツールの乗り換えで失敗しないための検討ポイントを解説します。

既存MAツールの契約期間と費用はどうなっているか?

MAツールの乗り換えを検討する際には、まず既存MAツールの契約期間と費用を確認しましょう。前述の通り、MAツールのようなクラウドサービスは契約期間が長く設定されていることが多くあります。また、価格交渉する代わりに複数年次の契約をしているケースなどもあります。

その上、MAツールの乗り換え検討と実施には、数ヶ月〜半年ほどの期間が必要です。既存MAツールの契約期間を確認して、いつまでに乗り換えを意思決定する必要があるか、大まかなスケジュールを決めましょう。

MAツールに求める機能はなにか?

MAツールの機能や特徴は、製品によって異なります。そのため、乗り換えを検討する際には、まず自社のニーズに合った機能を明確にする必要があります。

具体的には、既存MAツールで現在実行していること、既存ツールの機能不足等で実行できていないこと、今後実行したいことを整理して、必要な機能を洗い出しましょう。同時に、既存MAツール内で使っていない不要機能も確認しておくと、ツール選びの参考となります。

また、ツール自体のコンセプトが自社のビジネスモデルとずれていると、機能の過不足が生じやすく、また機能の細かな使い勝手に関するストレスも生じやすいですので、乗り換え先を選ぶ際には注意が必要です。

使い勝手は良いか?

サービス案内等で分かる機能要件の過不足だけでなく、使い勝手も確認しておくことが大切です。

操作や分析時のレスポンススピード、また画面の使い勝手などです。画面の使い勝手に関しては、導入後に実際に使うマーケティング担当者を巻き込んで選定を行うことをおすすめします。

また、顧客数が多い・行動データを取り込んでいる等でデータ量が多い場合、分析や検索時などのレスポンススピードが遅いと導入後の大きなストレス要因になります。事前にデモ環境なども試し、日々の業務がスムーズに遂行できそうかという視点でツールを選定するとよいでしょう。

外部ツールと連携できるか?

既にMAツールを運用している方であればご存知の方も多いと思いますが、MAツールにおいて外部ツールとの連携は非常に重要です。

たとえば、顧客の購買情報などが入ったCRMツール、顧客分析や行動分析を実施してセグメント抽出する顧客分析ツール、アプリやWebのコンテンツマネジメントや管理ツールなど、MAツール内では完結しないアプローチを実施するための、ツールとの連携が必要となります。

外部ツールとの連携ができない、また、カタログ上は連携できるとは書いてあったが、限定的で想定していた連携やメッセージ配信は出来ないといったことが生じると、思い通りのマーケティング施策が展開できません。既存のMAツールで不足している外部ツールとの連携、また、既存ツールで実施している外部連携に関して、乗り換え候補となるMAツールで実現できるか、細かなところまでしっかりとチェックしましょう。

乗り換えに必要な工数はどの程度か?

MAツールを乗り換えるには、数ヶ月〜半年ほど工数がかかります。初導入時と異なり、既存データやシナリオなどを移管する必要があります。

また、データの移管時には思わぬ工数も生じます。よくあるトラブルは次のとおりです。

  • 既存ツールと乗り換え先のツールでデータの持ち方が少し違い加工する必要がある
  • 外部ツールとの連携が既存ツールとはできることが違い、当初考えていたところから運用を工夫する必要がある
  • 連携の一部にエンジニア工数が必要なことが分かった

事前に、しっかりと移管に必要な工数を見積もったうえで、上記のような想定外が生じることも見越してバッファを見込んでおくことをおすすめします。

乗り換え手順を6ステップで解説

MAツールの乗り換えの6つのステップを解説します。

MAツール乗り換えステップ
  1. 現状の課題整理
  2. 乗り換え先の選定
  3. 移行スケジュール/工数算出
  4. 新規MAツールの初期設定
  5. データ移管
  6. 運用体制の再構築

    1.現状の課題整理


    MAツールの乗り換えを検討する場合、まずは現在利用しているツールでどのような課題を感じているのかを整理することが重要です。

    <具体例>
    ・操作が複雑で、施策の実行が属人化している
    ・施策の実行に時間がかかり、改善サイクルが回っていない
    ・サポート体制が万全ではなくトラブル対応に時間がかかる

    こうした課題は、マーケティング担当者だけでなく、営業やカスタマーサポート、経営層など複数の視点から整理することが大切です。様々な視点を持ち寄ることで、「だれの業務のどこに課題があるのか」をより正確に把握することができます。

    また、単に課題を洗い出すだけでなく、「乗り換えによって何を実現したいのか」や「何を優先すべきか」まで整理しておくことで、その後のツール選定がスムーズになります。

    2.乗り換え先の選定


    課題整理と要件定義ができたら、乗り換え先のMAツールの比較検討に進みます。

    この段階では、単純な機能比較だけではなく、自社の運用にフィットするかという観点で候補を絞り込むことが重要です。
    MAツールはそれぞれ得意領域が異なるため、実際の運用シーンをイメージしながら比較していく必要があります。

    【ベンダーとの商談で確認するポイント】
    ・操作性
    セグメント作成や配信設定をデモ環境で実際に触り、現場でも無理なく使えるかを確認します
    ・外部システムとの連携
    CRMやCDPなどとの連携がスムーズに行えるかを確認します
    ・将来的な拡張性
    顧客数の増加や施策の高度化によって制約が発生しないかを確認します
    ・料金体系と運用コスト
    初期費用や追加課金、運用工数も含めて総合的に判断します

    「自社で無理なく使い続けられる」という点を念頭に、機能・コスト・使いやすさのバランスを踏まえて、総合的に判断することで導入後のギャップを防ぐことができます。

    関連記事:【2025年】完全版MAツールおすすめ15選!BtoB、BtoCなど目的・状況に応じた選び方

    3.移行工数算出/スケジュール作成

    ツール選定が完了したら、移行にかかる工数とスケジュールを具体化していきます。
    一般的に、ツール選定から新環境での運用が安定するまでは、3~6ヶ月程度を見込むケースが多く見られます。

    スムーズな移行のため、あらかじめ以下のような内容を整理しておきます。

    ・全体スケジュール(いつまでに何を完了させるか)
    ・社内外の役割分担(誰がどこまで担当するか)
    ・移行対象となるデータ整理

    また、移行の進め方としては、すべてを一度に切り替える「一括移行」と施策や対象ユーザーごとに徐々に移行する「段階的移行」があります。

    「一括移行」は短期間で乗り換えられる一方でリスクが高く、「段階的移行」は時間がかかる一方で、影響範囲を抑えながら進められることが特徴です。
    自社の運用状況やリソースに応じて、無理のない進め方をおすすめします。

    4.新規MAツールの初期設定

    選定基準と照らし合わせて新規MAツールの選定が終わったら、契約して初期設定に進みます。ここは新規導入するMAベンダーや代理店側も積極的に協力してくれるプロセスです。

    なお、契約後の認識の齟齬が生じないように、乗り換え先ベンダーを数社に絞り込んだ段階で、現状の使い方や連携しているツールなどをより深くすり合わせておきましょう。なお、新規MAツールと既存MAツールの稼働期間をある程度重複させて、新規MAツールを設定・稼働させていくと、切り替えによるトラブルが重大化しなくて済みます。

    5.データ移管

    最終的には、新規MAツールに既存MAツールからデータ移管していくことになります。データ移管の際、スコアリングや顧客IP、行動データ・アクティビティログなど、MAツール側で自動取得・設定しているような項目というのは、新規MAツールに移管できないことが多々あります。

    選定検討をする際に、「移管できないデータが何か?移管できないことによる損失がどれぐらい生じるか?」も、把握しておく必要があります。

    6.運用体制の再構築

    乗り換えたMAツールを運用に持っていくためには、運用体制の再構築が必要です。もし既存MAツールで「特定の人しか使えない」「使える人が限られており、効率的な施策実行の妨げになっていた」などの運用課題があれば、その点も踏まえて、勉強会やベンダー提供のトレーニングやサポートを活用しましょう。

    MAを活用する施策に携わる全員がきちんとツールを使いこなせる状態にすることが理想です。

    もし、MAツールの運用体制の構築方法がわからないという場合は、「MAツール運用につまづかないための活用チェックリスト」をぜひ参考にしてください。MAツール乗り換え前のツール選定や、活用イメージを具体的に描くのにも役立つ内容になっています。
    💡【無料ダウンロード資料】MAツールを成果につなげる運用チェックリスト

    MAツール乗り換えの成功事例

    施策スピードが大幅に向上:SoundCloud(音楽配信サービス)

    SoundCloudは、世界中で利用されている音楽や音声コンテンツを「聴く・投稿する・共有する」ことができる音楽配信プラットフォームです。

    乗り換え前の課題

    SoundCloudでは、長年利用していた既存ツールの影響で、マーケティング基盤が複雑化しデータ活用や施策実行に課題が生じていました。特に以下の点が課題となっていました。

    ・マーケティング基盤が複雑化し、複数の内製APIで運用している状態
    ・通知・メールなどの配信基盤が分断されている
    ・顧客データを統合するために独自の仕組みが必要
    ・データの可視化や活用に制限があり、意思決定に時間がかかる

    ツール選定の理由

    こうした課題を解消するため、ツール内で配信やデータ連携を完結できることや、データを一元管理し、リアルタイムに活用できることを重視しMoEngageが選定されました。

    乗り換え後の効果

    移行後は、これまで必要だった内部APIやデータ集約の仕組みを簡素化し、データをもとにした意思決定が可能になりました。また、ユーザーの行動に基づいたパーソナライズ配信を実現し、エンゲージメントが15%向上しました。

    参考:On Beat with SoundCloud: Migrating 200+ Campaigns to MoEngage for 100M+ Users in 12 Weeks|MoEngage

    高度なパーソナライズが可能に:YesStyle(小売サービス)

    YesStyleは、香港に本社を置くファッション・コスメ・ライフスタイル商品を中心に扱うグローバルECプラットフォームです。

    乗り換え前の課題

    従来利用していたMAツールでは、運用の柔軟性と施策実行のスピードに課題があり、マーケター主体での運用が難しいという課題がありました。特に以下の点が課題となっていました。

    ・セグメント作成や配信設定にコード開発が必要
    ・データや配信機能がツールごとに分断されている
    ・セグメント設計やターゲティングの自由度が低い
    ・行動データを活用したパーソナライズに限界がある

    ツール選定の理由

    こうした課題を解消するため、ノーコードで施策を実行できる操作性や、データを一元管理し行動ベースで活用できることを重要視し、MoEngageが選定されました。

    乗り換え後の効果

    移行後は、コード開発に依存せずマーケター主体で施策を実行できるようになり、施策のスピードと柔軟性が向上しました。またデータと配信がつながったことで、ユーザーの行動に基づいた配信が可能になっています。結果的にエンゲージメントやメールの開封率を向上させることに成功しました。

    参考:How YesStyle Migrated 20+ Multi-geo (8 languages) Journeys in 12-13 Weeks|MoEngage

    最後に

    MAツールの乗り換えは、企業にとって多きなプロジェクトの一つになると思います。新しいMAツールへの移行により、効率的なマーケティング活動を実現し、ROIの向上が期待できます。

    乗り換えを検討する際は、機能や使いやすさ、サポート体制、費用などをしっかりと比較し、自社のニーズに最適なツールを選ぶことが大切です。

    当社では、複数のMAツールの導入・運用を支援しています。現在乗り換えを検討しており、「乗り換えによって生じるメリット・デメリットの整理、必要な工数や期間を確認したい」「自社に最適なMAツールを選定したい」などのお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

    当社はMAツール選定/導入/運用をご支援しています。

    複数のMAツールの運用支援実績をもとに、成果を出せるツールの選定から導入・運用までサポート。
    小さなお悩みでも、まずはお気軽にご相談ください。

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