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データドリブンを極める!ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは

2022.04.18

今日では、マーケティングにおいて顧客のデータを活用することは不可欠です。しかし、これまで大きく頼り切っていた3rd Partyデータが廃止されることから重要視されているのが、自社で収集したデータ、1st Partyデータです。

本記事では、1st Partyデータの収集方法から、活用のポイントまで解説しています。
データを有効に活用したデータドリブンマーケティングを行いたい方はぜひ参考にしてみてください。

ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは

ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは、企業が自社で収集して、保有している顧客データのことです。例えば、自社のWebサイトやアプリから収集した顧客の氏名、メールアドレス、電話番号などのデータや、店舗に来た顧客のPOSデータ、購買履歴など、自社で収集した顧客データがファーストパーティデータとなります。

ファーストパーティデータは、自社で収集して管理しているデータであり、出所が明確なため、信頼性の高いデータであると言えるでしょう。

顧客データに基づいた意思決定を行うプロセス、データドリブンを目指すためにはファーストパーティデータの収集・活用が大きな鍵を握ります。

データドリブンについては「データドリブンとは?データドリブンマーケティングとは?」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ファーストパーティデータ(1st Party Data)はなぜ重要なのか

多くの企業はこれまでにもファーストパーティデータの収集は行ってきました。

しかしこれからは、ファーストパーティデータの重要性が増すと言われており、ますます力を入れてデータを収集することが大切です。

従来の「経験や勘」に頼って行われてきた意思決定では、大きな成果を出すことが困難となり、データドリブンな意思決定を目指す企業が多くなりました。そこで重要な鍵を握っているファーストパーティデータが注目を浴びるようになったのです。

その他に、ファーストパーティデータの重要性が増すとされている理由の一つに、ウェブブラウザのGoogle ChromeでサードパーティCookieが2023年までに使用できなくなるというものがあります。

Cookieとは、Webサイトやアプリから発行される顧客情報のことです。
例えばこんな経験をしたことはありませんか?

Webサービスや、Instagram、Facebookなどのソーシャルメディアに登録して、しばらくしてから再びアクセスするとIDやパスワードの入力が必要なく、ログインすることができた。

これらはCookieがあなたの情報を取得して、ブラウザが保管してくれているからなのです。その他にも、ECサイトなどでショッピングをしており、気になった商品をカートに入れたままにして、ウェブサイトを閉じても、再び訪問した際に商品がカートに入ったままになっている。

これらを可能にして、顧客のブラウザ上の体験を心地よいものにするのがCookieの役目です。Cookieを使用すれば、購買履歴や顧客一人一人の関心やニーズを企業側は把握できるので、これまで特にデジタルマーケティング領域では有効に活用されていました。

Cookieは、アクセス解析やリターゲティングマーケティングの際に多く使用されていましたが、2023年をもって廃止されるため、多くの企業ではその代わりに、より質の高いファーストパーティデータの収集に取り組んでいるのです。

ゼロパーティデータ、セカンドパーティデータ、サードパーティデータとの違い

自社データであるファーストパーティデータ(1st Party Data)以外にも、ブラウザが保管しているサードパーティデータや、ゼロパーティデータ、セカンドパーティデータといったものもあります。

ゼロパーティデータ、セカンドパーティデータ、サードパーティデータとの違い

ファーストパーティデータとそれぞれの違いについて解説します。

ゼロパーティデータ

ゼロパーティデータとは、「顧客が意図的に、または積極的に企業と共有するデータ」のことです。ゼロパーティデータは主に、顧客の趣味趣向やニーズ、購買行動や心理に関するインサイトなどがあります。

ゼロパーティデータはファーストパーティデータの一種で、その違いは「顧客が意識的にデータを共有するか」という点です。
企業に自らのことをもっと知ってもらいたいと考え、顧客が自ら意識的に企業に共有するデータのことをゼロパーティデータ、自社サイトやアプリで企業側が自動的に収集するデータがファーストパーティデータ(1st Party Data)であると言えます。

ゼロパーティデータもデータドリブンな意思決定を行うためには、重要な役割を果たしていますので、収集を目指してみてださい。

セカンドパーティデータ(2nd Party Data)

セカンドパーティデータ(2nd Party Data)とは、「他社が取得したデータ」のことを指します。自社で保有しているのではなく、パートナー企業が持っているファーストパーティデータのことです。セカンドパーティデータは、リアルタイムで、タイムラグなくサイトを訪問した顧客を特定できるため、リターゲティングを行う際などに活用されます。

サードパーティデータ(3rd Party Data)

サードパーティデータ(3rd Party Data)とは「第三者が提供するデータ」のことです。上記でも述べたような、Google Chromeなどのウェブブラウザから取得されるデータや、他には、国・地方自治体がオープンにしているデータ、データ収集を専門とする企業から入手したデータなども含まれます。

一般的にサードパーティデータは、目的に合わせてファーストパーティデータと一緒に使われることが多いです。ファーストパーティデータだけでは補えなかった情報をリサーチ会社などから購入するケースが多いでしょう。

ファーストパーティデータ(1st Party Data)の収集方法

ファーストパーティデータの収集方法は主に3つあります。

・トラッキングピクセルの設置
トラッキングピクセルとは、Webサイトを訪問した顧客のデータを収集するための1×1ピクセルの小さな画像のことです。Webサイトや製品ページ、ソーシャルメディアなどに設置されることが多く、顧客が行動する度にデータを得ることができます。

・CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の導入
CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)は、「顧客関係管理」と訳され、その名の通り顧客との関係性を管理し、良好な関係性を築くためのマネジメントツールのことです。

「顧客がどのような動きをしたのか」をデータとして収集、管理して、その情報をもとに「顧客との関係性を維持するためのアクション」がとれる機能が搭載されています。

CRMについては「CRMとは?意味・メリット・成功に導く3つのポイント」で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

・DMP(データマネジメントプラットフォーム)の構築
DMP(データマネジメントプラットフォーム)は、多種多様なファーストパーティデータ(1st Party Data)を収集して、管理するプラットフォームのことです。さらにはそこから分析して、顧客一人一人に適したマーケティング施策を打つこともできます。

DMPは通常、Cookie、IPアドレス、デバイスIDなどの複数のソースから匿名データを収集して分類します。分類されたデータは客観的に把握できるよう可視化され、一元管理されているため、データを扱ったことがない方でも比較的容易に操作可能です。

CRMやDMPは、データドリブンを実施するためには必要なツールとなっています。データドリブンは1社員や、1部署などの小さな単位で行えるものではありません。経営層からトップダウンで、その文化を浸透させていくことが大切です。

さらに、多くの社員がそれぞれ必要時に、必要なデータにアクセスでき、有効活用できる環境構築が大きな鍵を握っており、そのような環境を作り出すためにも、データ収集・管理・活用が容易に行えるツールは導入する必要があるでしょう。

その他にも、下記のような方法でファーストパーティデータを集めることができます。
・ソーシャルメディア
・メール
・アンケート
・POS
・カスタマーサービス

ファーストパーティデータ(1st Party Data)活用のポイント

ファーストパーティデータを活用する際のポイントを5つ紹介します*1出典:5 keys to creating value with first-party data

1. 目的の明確化

一つ目のポイントとしてまずは目的を明確にします。ファーストパーティデータの活用を通して何を達成したいのか、何をゴールとするのかを明確にすることが重要です。目的によって収集するデータも異なれば、分析方法、導入ツールなども変わってきます。そのため、収集を開始する前に、指針となるゴールを定めていなければ、思うような成果を出すことが困難となってしまうでしょう。

2. データと引き換えに価値を提供

二つ目のポイントとして、顧客からデータを提供してもらう代わりに、こちら側が提供できる価値を明示します。まずは収集したデータがどのように使用されるのか「透明性」を明確にすることが大事です。顧客は提供するデータがどのように使用されるのか、提供することでどのような利点を得ることができるのか理解できなければ、データを提供しないでしょう。例えば、キャンペーンのような限定プログラムやロイヤリティプログラムを通して価値を提供するためにデータを使用することがはっきりと理解できた場合に顧客は初めて、データを提供したいと考えます。

顧客目線に立って、データ提供と引き換えに受けられる価値を明確にして、顧客に理解してもらうことでファーストパーティデータを収集しやすくなるでしょう。

3. 人材の採用や、ツールの導入

三つ目のポイントとして、人材や、ツールに投資することも大切です。

ファーストパーティデータ(1st Party Data)を活用して、データに基づいてビジネスを行っていくには、専門とする組織の構築や、人材の採用も重要となってきます。実際にファーストパーティデータ(1st Party Data)を活用して、グロースマーケティングによる企業・製品・サービスを大きく成長させることに成功した企業には、データを専門に扱う組織を構築し、そのトップに優秀な人材を採用しているケースも多いです。

ツールは上記でも触れたような、CRMやDMPを導入することで、効率的にデータを収集・管理・活用できるようになります。一言でCRMやDMPいっても、その種類や特徴は様々ですので、導入する際には、ポイント1でも紹介したように、まずは目的を明確にして、それを達成するために必要な機能を備えたツールを導入するようにしましょう。

4. テストと学習

四つ目のポイントは小さなテストと学習を繰り返すことです。

目的を明確にして、組織を編成しツールを導入すれば、ここからはファーストパーティデータを活用してどのように顧客体験を向上させるかに注力します。多くの企業ではファーストパーティデータを活用してOne to Oneマーケティング、すなわち顧客一人一人に適したエンゲージメント施策を打つ、パーソナライゼーションの実現を目指していますが、多くの時間、費用が必要です。

ここで重要となるのが、小さなテストを実施して、効果的な指標を探し出すことです。

計画に多くの時間を費やして施策を実行しても、計画中に必要となるデータが変わることもあれば、顧客のニーズが変化することもあります。そのため、初めは小さなテスト(改善)から開始して、繰り返し行い、どのマーケティングアプローチが目標を達成するために最も役立つのかを把握することが重要です。

5. 測定による改善と検証

ファーストパーティデータ(1st Party Data)の有効的に活用する五つ目のポイントは測定・改善・検証を繰り返し行うことです。ツールを導入して、データの収集、分析を行い、マーケティング施策に活かしてもそこで終わりではありません。施策で実行したことを測定して、顧客の反応を理解して、そこからさらにいいものを提供するために改善、そしてその検証を絶えず行うことが重要なのです。

Amazonのような世界を代表する企業においても、テスト・測定・改善は絶えず繰り返されており、その数年間に1000回を超えるとも言われております。しかし、その半分近くは失敗に終わっている施策なのですが、失敗からも学び次の施策に活かすことが、事業を大きく成長させることに成功したのです。

まとめ

ファーストパーティデータ(1st Party Data)とは、自社で入手した顧客データのことです。これまでは他社が集めた、特にGoogle Chromeなどのサーチエンジンで得られた、サードパーティデータに頼ってマーケティング活動を行っている企業が多くありました。しかしGoogleがサードパーティCokkieの使用を中止すると宣言していることから、ファーストパーティデータ(1st Party Data)が注目を浴びるようになりました。

これからもますます、ファーストパーティデータの価値は高まっていくと予想されます。経験や勘に頼ったマーケティングでは効果が出ない、データドリブンを目指したい方は、この機会に理解を深めて、ファーストパーティデータの収集、活用をぜひ始めてみてください。