ユーザーのライフサイクルを分析しよう!

2020.09.09

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前回の記事「AARRRモデルのリテンションの重要性」では、ユーザーを分類して分析することの重要性について触れました。では、どうやってユーザーを分類しますか?いわゆるデモグラ分析では、住んでいる地域や、年齢、性別、使っているデバイスなどで分類することが一般的でした。もちろん、デモグラ分析も重要なので、Amplitudeではデモグラごとのコホート分析をすることも可能です。しかし、Amplitudeは行動分析ができるツールですので、今回は、そんな行動に基づいたコホート分析をご紹介したいと思います。

Amplitudeでユーザーの行動を分類しよう

行動でコホートを作るとき、グロースハックの世界では、ユーザーの状態を見るところから始めます。すなわち、ユーザーを「新規」「定着」「休眠」「復帰」の4つに分類します。

 「新規」そのプロダクトを初めて使い始めたユーザー
 「定着」一定期間プロダクトを使い続けているユーザー
 「休眠」使用していたが、一定期間使わなくなったユーザー
 「復帰」一旦休眠になったが、再度プロダクトを使い始めたユーザー

ここで一定期間と紹介していますが、プロダクトによってその期間は異なります。こちらの求め方については、前回の記事のユーセージインターバルの紹介をご参考ください。

では、どのユーザー分類から分析しますか?それはAARRRモデルでグロースハックを実践するの記事で記載したとおり、AARRRモデルのどのフェーズの分析をするかで変わってきます。今回はAmplitudeが得意とするリテンションのフェーズでは、どのように分析するのかを見ていきましょう。

ゾンビ顧客を狙え!

リテンションのフェーズで重要なのは、「休眠ユーザー」と「復帰ユーザー」です。グロースハックの世界では、休眠ユーザーから復帰ユーザーになることを「レザレクション(復活)」と呼んでいます。

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休眠ユーザーのことを、ショーン・エリスは「ゾンビ顧客」などと呼んでいますが、では、なぜユーザーはゾンビ顧客になってしまったのでしょうか。まずはその原因、すなわち、どうしてプロダクトを使わなくなったのか、を分析することが重要です。
従来のグロースハックでは、ユーザーにアンケートを取ることが重要視されてきました。すなわち、一定期間使わなくなったユーザーに対し、どうして使わなくなったのかをアンケート調査するのです。例えばエバーノートの顧客は、デバイスを買い換えた段階でインストールをしなくて使わなくなったなど、アンケートから原因を探ることができます。アンケートを実施することの重要性は、いまでも広く言われていて、SaaSの代表であるSalesforceもユーザーからアンケートを取ることの重要性を謳っています。
しかし、Amplitudeはユーザーの行動をデータドリブンで分析できるツールです。たとえば、ECのプロダクトの休眠ユーザーを見ると、カートにはたくさん商品を入れるのに、決済で躓いている(いわゆるカゴ落ち)や、ゲームのプロダクトでは、お気に入りのゲームをクリアしたので、他のゲームをディスカバリすることなくプロダクトを使わなくなったなど、ユーザーが休眠になった原因をデータドリブンで分析することができます。
もちろん、従来のアンケート調査も重要ですが、それに加えてデータでの検証も加われば、さらに精度の高い施策を打つことができるはずです。

ゾンビを復帰させるための施策とは?

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休眠ユーザーにアプローチする方法は、メールマーケティングかプッシュ通知しかありません。プロダクトを使っていないので、接点をもつ機会がないからです。ただし、休眠ユーザーは一旦プロダクトを使ったことがある、すなわちアハモーメントを体験したことのあるユーザーが多いので、メールやプッシュで通知すれば、新規獲得よりもコストも手間もかからないと言われています。
ただし、闇雲にメールやプッシュをしても効果がありません。ユーザーが離脱した原因を改善し、適切なタイミングで施策を打つことが重要です。この、適切なタイミングを知るときにも、上記で述べたユーゼージインターバルが活躍します。たとえば、中古車販売サイトのように数年に1度しか戻ってこないユーザーに対して、毎週復活するようメールしても効果はありません。逆に、あるゲームプロダクトは30日を休眠ユーザーとして定義して施策実行していましたが、Amplitudeでは、ユーゼージインターバルが3日ということが分かりました。この場合は、より多くの施策を打つことが効果的かもしれません。

いかがでしたでしょうか?ライフサイクルを見つけて、ユーザーの動きを知れば、より具体的に自社のプロダクトでユーザーがどういう行動をしているのかが見えてきます。また、ユーザーの行動を分析すれば、改善ポイントなども見つけやすいのではないでしょうか。ぜひ、貴社のプロダクトでも活用してみてください。きっと今まで見えていなかった結果や施策が見えてくるはずです。

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