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マジックナンバー分析による施策実行でROI152%達成| NTTドコモ dゲーム | Amplitude(アンプリチュード)導入インタビュー

2022.02.04

NTTドコモ dゲーム | Amplitude(アンプリチュード)導入インタビュー

ソーシャルゲームのプラットフォームとして立ち上がり、2013年からdマーケット内の1サービスとなった「dゲーム」。ユーザー行動分析ツール「Amplitude(アンプリチュード)」を導入検討していただいたきっかけや、導入検証の効果、そこからもたらされた施策についてもお話を伺いました。

dゲームから5Gを見据えたdゲームプレイチケットへ

− 御社のサービスと特徴を教えてください。

ドコモのゲームプラットフォームについて
ドコモのゲームプラットフォームについて

弊社ではウェブサービスのdマーケット*1dマーケット:https://d.dmkt-sp.jp/を展開しており、その中の一つにdゲーム*2dゲーム:http://www.dmkt-sp.jp/?url=http%3A%2F%2Fportal.dmkt-sp.jp%2Fsp%2Fgame-store%2Ftopがございます。2013年よりソーシャルゲームのプラットフォームとしてサービスを開始しました。

主にスマートフォン上で、ブラウザベースで遊べるゲームを約80タイトル揃えており、数多くのお客様に遊んで頂いております。

さらに、5Gを見据えてストリーミングを活用したクラウドゲームプラットフォームとして2020年3月より、dゲームプレイチケット*3dゲームプレイチケット:http://www.dmkt-sp.jp/lp/playticket_lp/sp/index.htmlを開始しています。

分析から得られた知見で施策を実行するサイクルの構築を実現したい

− ご担当されている業務の内容・役割について

ゲームビジネス担当時には、複数の業務に携わりました。一つはアカウント(コンテンツプロバイダ)対応で、ゲームタイトルの誘致やキャンペーン設計、売上向上の施策検討、KPI分析などを行っていました。

その他にはカスタマーサポートや、新規ゲームタイトルをリリースする際にdゲームプラットフォームのコンテンツ制作基準に則した仕様となっているか確認する審査業務などを行っていました。

そして、Amplitude導入目的にもつながる業務自動化にも携わりました。実際に分析から得られた知見で施策を実行するサイクルの構築を実現したいと思い、担当することになりました。

インタビュー取材中のNTTドコモ外山様
インタビュー取材中のNTTドコモ外山様

売上の向上と施策自動化・効率化を目指して

− Amplitude導入のきっかけについて

業務自動化を検討していた時に、ちょうどAmplitudeを紹介頂いたのがきっかけです。
ユーザー行動分析の結果を用いて施策実行を自動化し、売上向上のサイクルを構築するのにAmplitudeは最適だと感じました。最終的には、本番環境で継続運用していくことが目標でした。

元々システム周りを構築・改善することが好きだったため、Amplitude導入検証の進行を任せてもらえることになりました。

− Amplitude導入時のデータ活用に関する課題について

これまでdゲームのキャンペーン施策を企画する場合には、ゲーム業界が長いベテラン社員のノウハウに頼る運用になっており、既存とは異なる施策を実施するための新たな観点が不足している状態でした。

また、当時は分析をほぼ手作業で行っていたため稼働負荷がかかっており、ユーザー行動を深堀りした効果的な施策の検討や改善にあまり時間を割くことができませんでした。

− 他の分析ツールは使っていましたか?

自社で持っている分析用データベース、GA(Google Analytics)およびGTM(Google Tag Manager)を使っていました。メインではTableauを使用し、主要なKPIを設定し常に確認できるようにしていました。

− GA・TableauとAmplitudeとの明確な違いはありましたか?

AmplitudeはUIが優れていると感じました。例えばイベントセグメンテーションチャートでは、レフトモジュールで確認したいイベント、ライトモジュールでは細かい抽出条件指定(セグメント設定)ができ、一画面内で設定が完結します。またセグメント設定に、新しく条件を一行追加すればすぐさま再描画されチャートが更新されます。(Tableauと異なり)柔軟な設定が可能であり、可視化がスピーディーに行えます。

(参考画像)AmplitudeのUI
(参考画像)AmplitudeのUI

(参考)Amplitudeは対象や条件を選択するだけの簡単操作で様々な分析が行えます
(参考動画)Amplitudeは対象や条件を選択するだけの簡単操作で様々な分析が行えます

Amplitudeの柔軟性が可能にするスピーディーな実装

− Amplitudeの実装はどうでしたか?

Amplitudeとの連携時、タクソノミー設計やdゲームのサイト上にGTMコードが漏れなく設置されているかなどの確認に時間がかかりました。仮に、GTMを用いておらず、サイト上に一つずつAmplitudeタグを埋め込む手法を採用していたらかなり大変だったと思います。実際は、GTM利用に関して問題が無いことを確認できたため、変更箇所を局所化できました。これにより、開発コストをあまりかけずAmplitudeとのリアルタイムなデータ連携を実現できました。また、実装の段階では少ない変更で済んだ上、全体構成の良い見直しの機会にもなりました。

Amplitudeの柔軟なAPI設計や、様々な開発言語に対応した実装サンプルをDearOne社よりご提供頂けたおかげで、弊社のやりやすい方法・言語で迅速な実装が行えました。作り込みにかけたのは2日ほどでしたので、手軽に実装できたという感覚があります。

今後の拡張性を見据えた時、Amplitudeの柔軟性は大きなメリットです。ユーザーIDと日時に対し、イベントをあらゆるフォーマットでいくらでも追加できますので、将来的な開発も迅速に行えると見ています。

− 運用メンバー構成と心情の変化を教えてください。

初期メンバーは私の他に分析担当、キャンペーン担当、デザイナーの各1名、計4名で始めました。
初めはAmplitudeが使えるのか懐疑的だったメンバーも、いざAmplitudeの導入にこぎつけ、キャンペーン実施後に結果が見えてきた段階で彼らの心情がポジティブに変わった印象があります。

Amplitudeを使っていくうちに、ユーザー行動分析の可視化によってコンバージョンに結び付くアクションとその具体的なタイミングや実行回数(マジックナンバー)で改善案が導き出せるため、非常に有用なツールだと実感しました。また、分析業務をAmplitudeに代替させることでかなりの稼働削減ができるイメージを持ってもらえたと思います。

インタビュー写真2

dゲームへの導入検証で見えてきたマジックナンバー

− Amplitudeを選んだ理由は?

Amplitudeを選んだ理由のひとつは、導入検証によって導入コスト以上のリターンがあるというROIをしっかり示せたことです。

それを実現したのがAmplitudeを利用したマジックナンバー分析であり、チャートからどのような顧客アクションが売上向上や継続率向上につながるか傾向をつかめたことが大きな選定要因です。

新しい知見も得られました。例えば、dゲーム上には自身の「分身」を表す仮想キャラクター(アバター)の仕組みがあり、ユーザーの皆様に着せ替えを楽しんでいただいております。Amplitudeの分析結果として、「有償アバターガチャを1回購入」することで継続率が向上するということがわかりました。このような知見は、ただ運営しているだけでは気づかなかったと思います。マジックナンバーという形で通常気がつかない特徴を表面化できるのはAmplitudeの強みだと思います。

またワンショットの利用ではなく、Amplitudeの継続活用が有効だと感じたのは、継続的な売上向上のための施策実行に重きを置いていたからです。ここでマジックナンバーを活用します。

例えば、アバターガチャ購入回数に関するマジックナンバーが判明した後は、ユーザーにアバターガチャを購入するアクションをとって頂く必要があります。この時、キャンペーン設計としては、ユーザーにdゲームのコイン還元というお得感をまず示し、そのアクションを起こす動機をユーザーに与えました。それがうまくかみ合ったのです。

翌月にこれまでと異なるマジックナンバーが出た場合でも、ユーザーにアクションを起こしてもらえるよう、キャンペーンをマジックナンバーに沿って更新することで、以降も継続できる施策サイクルであると考えました。

Amplitudeは、普段人間が気づけない視点を与えてくれるため、結果として新しい施策を実施でき売上に結びつきました。

また、限られた人材で効率的に稼働し、施策効果を高めるという点でAmplitudeが非常に役立っています。

導入を検討されている方へのメッセージとしてはAmplitudeを導入してただマジックナンバーを導出するだけでは不十分になるという点です。何より実際にユーザーに特定アクションを起こしてもらうための施策の方がより重要であると言えます。Amplitudeを利用することで、明確に理解できました。

ユーザーの行動分析と施策実行でROI152%達成

− Amplitudeでユーザー行動分析後の、施策実行の効果を教えてください。

キャンペーン施策結果

新規ユーザーの場合、キャンペーン施策にエントリーしたユーザーのLTVが未エントリー者と比較して大幅増加となりました。また、ROIはおよそ152%の向上を達成することができました。152%はあくまで新規ユーザーに絞った値ですので、施策自体は既存ユーザーのエントリーの方が多いため、実際はさらに高いROIが出力できています。

新規ユーザーの課金額平均推移について、施策を行った場合に辿った経緯を2か月間計測したところ、マジックナンバーを達成したユーザーの課金額は2か月目に6倍近くの大幅増加となりました。(対未エントリーユーザー比)

特定アクションに対するマジックナンバーがなければ、キャンペーン自体を行うきっかけもありませんでしたので、Amplitudeの導入によって実現した効果と言って良いでしょう。

また、工数削減効果も大きく、例えば「キャンペーン後3ヵ月間の訪問、課金状況を効果測定し、キャンペーン未実施の3か月とも比較する」という分析においては、96%の工数削減を達成できました。

− マジックナンバーについて具体的に教えてください。

POC 2nd アバター購入とリテンション

例えば、アバターガチャを1回以上購入した人のリテンション分析チャートを見ると、購入していない人に比べてリテンション率が高くなる傾向がわかります。

キャンペーン施策結果

それから、上記は新規ユーザーのうち、無課金のユーザーと課金ユーザーで7日間中何日ログインかを割合で示したチャートです。ログイン2日目で無課金ユーザーはガクンと下がっているので、ここを突破すれば課金ユーザーへの転換が期待できると考えられます。

Amplitudeは有用なチャートが多くあり、かつチャートづくりが素早くできるため、気になる分析の切り口ですぐに確認できるのが特徴です。

− Amplitudeを実際に使って難しかった点について

チャートによって意外と条件があり、例えばレベニューLTVでは、基本的に新規ユーザー動向しか追えません。チャート画面上では仕様が確認できないため、基本動作ではありますが、Amplitudeのマニュアルの読み込みをしっかり行う必要がありました。

Amplitudeのダッシュボード画面を共有することで、自分が使っていないチャートの条件も参照できます。各チームメンバーが自ら操作し、条件絞り込みを行う際にメンバー同士でも議論し合うことで、チームとして各チャートの理解が深まりました。

今回は分析にかけられる期間が5営業日ほどしかなく、週初めにミッション型キャンペーン企画の方向性を固めてから分析を行い、週末に分析から得られたマジックナンバーを持ち寄り、内容を擦り合わせてミッションを決定するという流れでした。Amplitudeを利用しているといえども、短期間のビルドアップにはチームが一丸となって連携協力することは欠かせません。

− 今後どのように活用されて行きますか?

dゲームから他のコンテンツにも横展開して、Amplitude活用の可能性を探っていきたいです。

また、Amplitudeのノート機能を使って、手動で作成している定期レポートの自動化も試みながら、さらに工数を削減できればと考えています。

NTTドコモ外山様とDearOneカスタマーサクセス泉
NTTドコモ外山様とDearOneカスタマーサクセス泉

− DearOne社に今後期待することを教えてください。

我々はWebサービスでの利益向上を重視しております。ですので今後も弊社のサービス売上を底上げするブースターとして知見を提供頂けると幸いです。また新規サービスの検討にもご助言頂きたいですし、長期のサービス運営を幅広くサポート頂けるとありがたいです。

− インタビュアー後記

▼株式会社DearOne グロースマーケティング部 カスタマーサクセス泉

Amplitudeを用いたマジックナンバーの抽出、分析等の全般をサポートさせていただきました。GTMを用いた実装部分から様々なご意見をいただきつつ、都度内容を擦り合わせながら施策の実現に向けて並走ができ、私自身とても貴重な経験となりました。短期間ながらもAmplitudeを習熟し、特性をご理解いただいたことで有用な施策実施とROI検証ができたと考えております。今後も継続してお役立ちできるよう尽力して参りたいと思います。