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CDP初心者でもわかる!mParticle(エムパーティクル)とは?主な機能と課題解決事例

2022.06.14

はじめまして!

Amplitudeのカスタマーサクセスユニットから、mParticle(エムパーティクル)をはじめとしたマーテックツールを扱うユニットに突如異動となった株式会社DearOne石橋です。

異動したばかりで右も左も分からず、とにかく勉強の毎日です。

この記事ではそんな私の目線から、データ管理・連携ツールmParticle(エムパーティクル)の主な機能と課題解決の事例についてお伝えできればと思います。

mParticle(エムパーティクル)とは

mParticle社は2013年に設立され、ニューヨーク、サンフランシスコ、シアトル、フロリダ、ロンドン、シドニーに拠点があります。

mParticle(エムパーティクル)はCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)のひとつで、データ管理や外部ツール連携はもちろん、それらをリアルタイムで行える点が特徴です。

CDPについて詳しくは「CDPとは?今さら聞けない意味・導入メリット・基礎機能について」をご覧ください。

ECサイトやアプリなどのBtoCサービスへの導入が多く、音楽ストリーミングサービスのSpotifyや世界的な民泊プラットフォームのAirbnbなどの世界的企業でも採用されています。

mParticle_連携イメージ図

mParticle(エムパーティクル)の主な機能

mParticleは高性能ゆえに機能が多く、全体像の理解にとても苦労しました。

データ収集、ID統合、一元管理、データ品質、外部ツール連携、優れた顧客体験、リアルタイムでのデータ収集、プラットフォーム横断でのユーザージャーニーの理解、個人情報の保護、etc…機能名でなんとなくのイメージは付くものの少しとっつきにくいです。

そこで初心者の私が自分なりの軸でmParticleの全体像を整理しました。私のような初心者の方は個々の機能から入るよりも、まずは以下の分類から入ると理解しやすいかもしれません。

mParticleの機能は「データ管理」「外部ツール連携」「ユーザー体験」の3つの軸に分けられると考えています。またmParticleの特徴としてこれらが全てリアルタイムで可能という点が挙げられます。

mParticle_主な機能

データ管理

データ管理はmParticleのメイン機能です。WEB、アプリ、店舗POSデータなど複数のプラットフォームのデータをリアルタイムに収集することが可能になります。

収集の際には「どのユーザーが、どのプラットフォームで、どんな行動をしたのか」といったデータがユーザーごとに同一のIDで統合されます。これによりプラットフォーム横断のユーザー単位での行動が分析可能になります。

そしてデータを分析・活用するために重要になるのが、データを整えて正しく取得することです。複数のプラットフォームからデータを取得する場合、表記揺れや重複などそのままだと使えないデータが含まれていることがあります。

本来であればデータエンジニアがSQLを用いて手作業でデータを整える必要があるのですが、mParticleはデータを収集するタイミングでこれらの作業を自動で行います。

外部ツール連携

収集したデータを分析・活用するには外部ツールとの連携が不可欠です。

なぜならmParticleのメイン機能はデータ管理のため、収集したデータの分析や施策への活用には分析ツールやエンゲージメントツールの導入が必要となるからです。

mParticleには収集したデータを外部ツールと連携するためのコネクターが豊富に用意されています。(https://www.mparticle.com/integrations

コネクターとはmParticleと外部ツールの連携機能です。このコネクターがあることにより、たった数回のクリックでmParticle上のデータを外部ツールに接続することができます。

一般的に分析ツールやエンゲージメントツールを導入するには、データの持ち方の設計書であるタクソノミー設計やWEB・アプリからデータを取得するためのタグやSDKの実装が必要になります。

mParticle_連携コネクター

ですがmParticleにWEBやアプリなど全てのデータを収集しておけば、コネクターを使ってデータを接続できるためタクソノミー設計やタグ・SDKの実装が不要になります。

これにより導入までの工数削減はもちろん、タグ・SDKの肥大化によるプロダクトのパフォーマンス低下を防ぐことができます。

また通常の外部ツールの導入作業にはタクソノミー設計やタグ・SDKの実装を含めて2〜3ヶ月程度掛かってしまいますが、mParticle上のデータをコネクター経由で連携する場合は全ての作業が数十分で完了します。

ユーザー体験

mParticleのユーザー体験の強みはリアルタイム性です。リアルタイムでデータを取得してるため、ユーザー行動に合わせてメール配信やPush配信などの施策を打つことができます。

例えば「カートに商品を入れたまま離脱したユーザー」でセグメントを作成し、30分後に決済が完了していない旨のメッセージを配信することが可能になります。

これはリアルタイムにデータを取得しているmParticleだからこそできる施策です。

またmParticleはオフラインとオンラインを横断したあらゆるプラットフォームのデータを収集しているため「ECサイトを閲覧した翌日に実店舗でアプリの会員証を提示して購入したユーザー」といった複数のプラットフォームで接点を持つユーザー行動を把握することも可能になります。

さらに個人情報のユーザー同意に基づいたデータの利用と停止もmParticle上で行えます。昨今ではGDPRやCCPA、改正個人情報保護法などにより個人情報の扱いは一層厳しくなっています。

そのためデータの収集や活用の際にはユーザーから同意を得る必要があり、ユーザーから停止のリクエストがあれば速やかにデータの収集を止めなければなりません。

全てのユーザーのプライバシー設定の同意を管理・対応することは難しいですが、mParticleではこれらの個人情報保護の機能を提供しているため容易に可能となります。

mParticle(エムパーティクル)による課題解決の事例

続いてデータに関する課題をmParticleで解決した2社の事例をご紹介します。

どちらもデータの課題を解決することはもちろんですが、mParticleの導入によりエンジニアリソースやコストの削減に成功している点もポイントです。

Postmatesの事例

postmatesはアメリカのカルフォルニア州サンフランシスコに本社を置くフードデリバリーサービスです。

postmatesが抱えていた課題は顧客データの分散です。顧客データが14ものツールに分散しており、データが統合されていないことからデータに基づいた意思決定ができないという課題を抱えていました。

またデータの統合機能の導入はエンジニアリソースを浪費し、サードパーティのコードでアプリが肥大化してしまう懸念もありました。

この課題をmParticleのデータ統合機能で解決しました。14のツールのデータをmParticleに収集してID統合することで、全てのツールのデータを一元管理することが可能になりました。また新しいツールを導入する際もエンジニアリソースを使わずにテストを実施できるようになり、mParticleを経由せずに直接連携した場合と比べて50%も速く導入を完了することが可能になりました。

postmatesではmParticleの導入でメンテナンスや新しいツールの導入時間が抑えられ、合計1,000時間ものエンジニアリソースが削減されました。

Venmoの事例

Venmoは2009年に設立されたアメリカの個人間送金サービスで、2012年からはPayPalの傘下に入っています。

Venmoが抱えていた課題はデータの整合性です。サードパーティツールから収集したデータに矛盾が生じていることを発見しました。これはデータ実装が統一されておらず、データ変換の際にデータが失われてしまうことが原因でした。

この課題をmParticleのデータ品質管理機能で解決しました。mParticleではデータ収集の際に整合性のないデータの変換作業を自動で行います。それにより収集されるデータを標準化、命名規則、可視性の高い統一データ戦略を構築することに成功し、またリアルタイムでのQA(品質保証)を容易にしました。

VenmoではmParticleの導入で1日あたり1億3000万件以上のイベントが収集可能になり、ベンダーへのコストは半分になりました。

まとめ

主な機能と導入事例を含めてmParticleをご紹介しました。

今回の記事の執筆を通して、私自身もmParticleの全体像を掴むことができました。同じCDP領域の初心者でも理解しやすい内容となっていたら幸いです。