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【KFC】自社データをフル活用!アプリを起点としたCX向上への挑戦|Braze FORGE 2022

2022.07.29

​​日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社
 マーケティング部CRM推進課 部長代行 濱嶋 保樹氏

2022年7月12日(火)に東京ポートシティ竹芝ポートホールにて、カスタマーエンゲージメントの最先端を体験するFORGE Japan 2022がBraze社主催で開催されました。同イベントは、マーケターやエンジニアが次世代CRMを活用しながら顧客体験を高めLTV向上を実現する顧客中心の思考・戦略・方法を学ぶことができるイベントで、中盤でおこなわれた日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社の取り組みを紹介するセッションを取材しましたのでその模様をお伝えします。

日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社(以下、KFC)は半年前からBraze導入検討をはじめ、2022年4月には正式導入。ちょうど今はオンボーディングが終わりこれからBrazeを活用するタイミングに入りました。2019年に入社したという、濱嶋 保樹氏(以下、KFC 濱嶋氏)はマーケティング部CRM推進課 部長代行として、ウェブ、アプリ、CDP、データ活用、SNSの領域を担当されています。

自社データをフル活用!アプリを起点としたCX向上への挑戦

KFCのデジタルアセットとその課題

KFC 濱嶋氏|
KFCのデジタルアセットの現状についてお話しします。自社アプリが2,300万人以上、LINEは2,400万人以上、昨年度くらいからTwitterでのコミュニケーションにも力を入れており220万人、メールの登録者数はかなりいますが配信可能数は300万人、会員数は720万人、Webサイトは月間PV3,000万人程となっています。昔からの蓄積で認知できる母数はだいぶ増えてきました。SNSは強化しており、コミュニケーションを取れる手段が増えてきています。

KFC 濱嶋氏|
2019年当時の一番大きな課題はデータが散在していた点です。必要なデータは取れているものの、様々な部門や担当者が必要なものを取るだけで連携ができていませんでした。たとえば売上が悪いというときにも、原因が特定できない状況でした。また施策にデータが活用できていないため、うまくいった施策があったとしても再現性が低かったり、問題を解決できずにいました。

2つ目の課題は最適な顧客エンゲージメントになっていなかった点です。例えば、レッドホットチキン発売などのキャンペーン時に、全チャネルから同じ内容を一括配信していました。また、多岐にわたる顧客の行動に合わせた配信もできていませんでした。これをBrazeを導入して解決しようとしています。

KFC 濱嶋氏|
カスタマージャーニーを分析した結果、顧客接点として行動のフェーズごとにデジタルタッチポイントが存在していて、コミュニケーションが取れるはずなのですが、キャンペーン開始時に全チャネルから一斉配信していたため、コミュニケーションが上手に取れていませんでした。課題解決の取り組みとして、各種データと各チャネルでのコミュニケーションを有機的に繋げることを目指しています。

データを活用したCRM施策

KFC 濱嶋氏|
そこで課題解決のために、システムを導入しました。昨年末にCDPを導入して、バラバラだったデータを統合し、格納してデータを集めています。自社データを収集して蓄積、IDを繋げて顧客を分類できるようになってきています。分類したデータを目的別に分析し、目的に合わせたIDを抽出します。これをBrazeにセットして、One to One施策に活かそうと思っています。 

One to One施策は、商品別施策、購入履歴施策、休眠向け施策、ヘビーユーザー向け、位置情報を活用したエリア別の施策を考えています。この施策の取り組みとしては、購買頻度の増加・購買単価の向上を組み合わせてLTVをあげていくことが大きな目的となっています。例えば、KFCはクリスマス時によく利用いただいていますが、クリスマスシーズン年に1回だけしか利用していただけていない方には購買頻度を高めてあげることで単価をあげ、LTV向上を目指しています。

KFC 濱嶋氏|
上記LTVを向上させるために現在、3つのCRM施策を実施しています。1つ目に、新規顧客獲得の顧客の取り込み、その人たちを会員化していくためにIDを収集しています。2つ目がKFC IDに基づいたデータの活用・蓄積です。継続利用率増加や離脱率減少を目的にしています。3つ目が新規顧客獲得と継続率増加のための環境整備です。顧客に向けては、購買体験(CX)の継続的な向上、サービスの向上を目指しています。社内向けには、体制構築、ツール化、アウトソーシングの3つを軸に戦略を回していきたいと考えています。

KFC 濱嶋氏|
ロードマップとしては、今現在スライド上の3番の段階です。IDの統合からIDの収集が始まったので、その集めたデータを使ってBrazeでOne to One施策を行っていきます。お客様に持って頂きたいマインドセットとしては、ケンタッキーフライドチキンを食の選択肢に入れていただきたいと思っています。1日3食、365日ある食事の機会のうちの1つに選択肢として持っていただき、ケンタッキーフライドチキンを食べたいと思ったときにその気持ちの最後の一押しをCRM施策で担っていきたいと考えています。

CDP / Brazeを活用した施策例

KFC 濱嶋氏|
CDPやBrazeを使った施策の例を1つずつ紹介します。まず購買行動をトリガーする施策。これは定常的に行っていく施策で、例えば来店後何日にクーポンを配信して来店を訴求する、初回ダウンロードから利用がないお客様に対して、何日後にクーポンを配信して利用促進するなど、シナリオを設定して対象者に自動配信していくといったものです。

KFC 濱嶋氏|
2つ目は、キャンペーン施策です。例えば、昨年クリスマスに購入していただいたお客様に対して、今年まだ予約されていない方に対してメッセージを配信する、個食喫食傾向が高いお客様に対しては関連商品を訴求するなど購買ログから分類してピンポイントで配信する仕組みを作りたいと考えています。

KFC 濱嶋氏|
直近でのCRMのプロセスについて紹介します。来店・購入前にKFCの様々なタッチポイントから流入し、データが集まりKFC IDで連携されて店舗で管理します。それがPOSと繋がり、CDPに入り、CDPからセグメントされるデータを使ってBrazeで施策を実施していきたいと考えています。

KFCの現在地と構想

KFC 濱嶋氏|
最後に現在地と構想についてお話しします。顧客体験の向上とエブリデイブランドとしての価値化を進めていきたいと考えており、アプリを顧客とのタッチポイントの中心としてマストアイテムにして、自社データをフル活用した顧客の行動や傾向を把握したいと思っています。生活様式の変化と販売チャネルの進化に常にリンクしたサービスを実現したいと思っています。最終的に目指したいのはお客様がお客様でいてくれる時間に対して再現性の高い勝ちパターンのサイクルを回して行きたいと考えています。

オンラインとオフラインを行き来する、複雑なカスタマージャーニー

Braze担当者|
こちらはKFC社の理想的なカスタマージャーニーを示しています。

Braze担当者|
カスタマージャーニーにおいては、メールを送っても読んでもらえない、クーポンを配信しても気づいてもらえない、ネットオーダーという仕組み自体が知られていないといった課題を抱えていました。

Braze担当者|
上記のような課題を解決するためにBrazeを導入。パーソナライズ化して最も開封してくれる時間にメールを配信する、クーポンが発行されるとPush通知をする、アプリで回遊している顧客に対してネットオーダーを勧めるためのポップアップの実現を目指しておられます。

ジャーニーをスムーズに進めるために、どういったことに気をつけているのかお聞かせください。

KFC 濱嶋氏|
キャンペーン開始時に全配信していましたので、おもてなしの観点から考えると、いらない情報の場合でも送ってしまっていた時もありました。また、お客様が本当に求めている情報が埋もれてしまって、気が付かないといったことも起こってしまっていたので、おもてなし、接客みたいな行動をデジタルを使ってできないかなと思っていました。様々なお客様のニーズ、ニーズや行動に合わせていろいろなメディアを使って配信できないかという思いがありました。

オムニチャネルを進めていく上で、難しいなと感じている方に関してメッセージをお願いします。

KFC 濱嶋氏|
あらゆるメディアから「来てください」「買ってください」と訴求されたくないだろうなと感じています。一番適切な媒体から適切なメッセージが来てほしいと思っているお客様が多いと思うので、個別の施策によってお客様のニーズを満たしたいと考えています。

あと、コロナ禍でネットオーダーの需要が向上してきているので、もっと促進していきたいと考えています。より便利に買いたいなと思っているお客様に対して、より便利な情報を提供していきたいと考えています。

デジタル上でも店舗同様の最適なおもてなしをしたいという点について、企業側からお客様への思いはどういったところにありますでしょうか?

KFC 濱嶋氏|
いろいろな課題があって、特に初めて利用するお客様には障壁が多いと思うのですが、お店で同じように買い方がわからない方に対しては、店舗スタッフが丁寧に説明するのと同様に、デジタル上でも迷っているお客様に対して同じおもてなしをしたいと考えています。

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ここまでKFCセッションレポートをお届けしました。

セッションの中で何度も語られた、「おもてなし」という言葉が大変印象的なKFC様セッションでしたが、終了後にグロースマーケティングメディア編集部が単独インタビューさせて頂きましたので、その様子もお届けします。

KFCセッション事後インタビュー

セッション後インタビューに応じる KFC濱嶋氏

Brazeに決めるまでに他のツールを検討しましたか

KFC 濱嶋氏|
はい、検討しました。元々はグローバルのマネジメント会社からグローバルの事例としてBrazeを紹介していただいたのがきっかけでした。同時にMAツール導入も検討していましたが、身の丈にあったものが欲しいと思っていました。たとえばSalesforceだと、機能がありすぎてツールの導入が目的となってしまい、自分たちでマネジメントしていくのは難しいなと思ってBrazeを使ってみることにしました。まずは、メール配信で試してみることにしました。Brazeの担当者ともアプリやWebで使っていく際にどういったことができるかを話し合って、自分たちで管理できそうだということがわかったので、採用するに至りました。全部自走できるとは考えていませんが、スピード感を持ってPDCAを早く回したいと考えているので、自分たちで管理できることが重要だと考えました。

検討期間はどれくらいでしたか?

KFC 濱嶋氏|
検討から半年くらいです。いろいろな企業の課題を解決するにあたって、身の丈に合っているのだと感じています。

Brazeに決めた1番のポイントは何でしたか?

KFC 濱嶋氏|
一つはユーザーインターフェースです。専門スキルがなくても操作できるため、直感的とまでは言わないものの、とても使いやすいです。複雑な構造になっていないのでやりたいことがストレートにできます。MAツールであればSQLが書けないとか、シナリオが書けないとかの障壁がない点が決め手となりました。

どういった方が運用をされていますか?

KFC 濱嶋氏|
マーケティング部のメンバーです。本来KFCは鶏を売るのが仕事ですので、データ分析とか、デジタルマーケティングの専門スキルを使いこなせる人がいないため、そういった点がIT企業と異なる点かなと思っています。ただ、マーケターがたくさんいて施策を考えるのですが、施策を考えるにあたってデータ分析をしたりとか、結果を基に施策をアレンジしていくことをマーケターの手でできるのが大きいかなと思っています。

メルマガの全配信は今後行わないのでしょうか?

KFC 濱嶋氏|
全配信をやめるということはなく、並行してやっていくことになると思います。全員に知ってもらいたいことは一括で配信しますが、個別に合わせた配信は並行していき、チャネルを最適化したいと考えています。たとえばLINEなどは配信費用が高いため、受け取ってくれない人に打たないだけでもコストを抑えられますし、受け取ってくれるメルマガに配信するのが最適かなと思っています。

One to Oneマーケティングで重要なポイントは?

KFC 濱嶋氏|
導入前PoCを色々やったのですが、プッシュ配信のメッセージを変えても効いていなかったことがわかりました。KFCでは、お客様に合わせてコンテンツを変えても有効ではないのではないかと仮説しています。どちらかというと、使いたい用途を分けて、ヘビーユーザーはクーポンがなくても来てくれるかもしれない、休眠しているお客様は少しインセンティブが高いクーポンを提供すれば来てくれるかもしれないとか、逆にヘビーユーザーに対して特別なクーポンを出すことでロイヤリティを上げることができるかもしれないので、データからお客様の行動を分析して、最適な施策を行っていくことが大事かなと思っています。

KFCの場合、カフェ利用や勉強をしにいくという使われ方をしていません。「食事」をしに来てくれるお客様が多いので、チキン食べたいな、今日はKFCにしようと思ったときに、実際に買ってもらうための一押しをしたいなと考えています。

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関連リンク

【プレスリリース】ケンタッキー・フライド・チキン、顧客のCX向上のために、クロスチャネルでパーソナライズされたエンゲージメントの実現に向けてBrazeを採用
https://www.braze.co.jp/resources/articles/kfc-adopted-braze-to-improve-customer-cx

【ケンタッキーフライドチキン公式サイト】
https://www.kfc.co.jp/

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