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【ウェビナーレポート】ポストコロナの成長に向けた、すかいらーくの DX 戦略とは?

2022.04.20

ポストコロナの成長に向けた、すかいらーくの DX 戦略とは?

この記事は、2022年3月3日に開催した「ポストコロナの成長に向けた、すかいらーくの DX 戦略とは?」のウェビナーレポートです。

Wovn Technologiesセッション

小林|
インターネットに国境はない一方、ビジネスやDX推進の加速に言語が障壁となっています。実際、インターネット市場における日本語の言語占有率は2.3%、英語ですら1/4程度です。

インターネット市場における言語調査

世界中でネット上のビジネスが加速する中、サポート言語は右肩上がりに増加しています。
デジタルシフトをする際に、その先のユーザーに届けるところまで考えたサービス提供が必要です。

弊社は「世界中の人が、すべてのデータに、母国語でアクセスできるようにする」というMissionを掲げています。創業から8期目の若い会社であり、インベスターから資金調達を行いながらビジネスを展開しています。

弊社製品WOVN.io, WOVN.app を導入頂くと、既存のWebサイト・アプリを最大43言語・77のロケール(言語と地域の組み合わせ)に多言語化します。
現在18,000サイトに導入済みの経験則を元に、顧客の既存サービスに織り込む形で課題解決をする、新たな顧客価値を創出する支援ソリューション型ビジネスを提供しています。

WOVNの解決策

本ウェビナーの登壇者であるすかいらーく様を含め、飲食業界の弊社お客様は、ブランドサイト・デリバリーサービス・社内教育・イントラネット等、様々なDX戦略を推進しています。そこで言語の課題が出てきた際に、弊社は課題解決のサポートを行っています。

DearOneセッション

小嶋|
弊社はNTTドコモのCRM領域における戦略子会社です。アプリ構築サービス「ModuleApps」を主に展開しており、 飲食店・小売店から金融、アパレル、自治体に至る幅広い業種・業態のスマホアプリ開発を行っています。

弊社製品ModuleApps 2.0は、各機能がモジュールになっており、プッシュ通知・お知らせ配信・クーポン機能等を組み合わせ、スマホ機能が簡単に作れるサービスです。
企業様ごとにカスタマイズ・デザインの独自性を出しながら変更できるのが特徴で、機能リッチなアプリの作り込みが可能です。

ModuleApps2.0

メリット① モジュールベースであるため、安価に自社アプリを作成することが可能であること。
メリット② モジュール自体も月一回のペースで新機能を増加するため、機能拡張が容易であること。
メリット③ Best of Breedを掲げており、多種多様のサービスとの組み合わせが容易に行えること。 
機能リッチなアプリを安価で迅速にご提供することで、より良い顧客体験の実現をサポートしています。

さらに、アプリ開発にとどまらず、データドリブンによる顧客体験向上への取り組みにも注力しています。
データを「ためる」「整える」「分析する」「つかう」の4ステップに合わせた必要なツールや人的支援をご提供しています。

グロースマーケティング支援事業

すかいらーくのご紹介

三品|
弊社は、和洋中イタリアンなど多彩なブランドを提供している企業であり、国内3,000店舗以上を直営展開しています。海外展開も積極的に行っており、台湾・マレーシア・アメリカにも店舗進出しています。

すかいらーく国内3,000店以上を展開

当社の成長戦略は、以下の3点です。

  • 徹底的なQSC向上
  • 商品の価格戦略・プロモーションの進化
  • 全社・全業態でのDX推進

徹底的にQSCを向上すれば集客が見込めますし、集客自体に向けたプロモーションや店舗や全業態のDX推進を掲げています。一例として、すかいらーくアプリを展開しており、使い勝手をより良く進化させていく形を目指しています。

すかいらーくアプリの展開

また、お客様や従業員の利便性を向上させるため、ロボット・デジタルメニューブック・キャッシュレスセルフレジ等の取り組みをしています。そこから収集するビッグデータ解析も進めながら、お客様が本当に求めるものを突き詰めていきます。

2030年の企業目標は「“食”の総合型企業」として、イートインに限らず宅配やテイクアウトのビジネス拡大を目指しています。

すかいらーくのDX戦略について

小林|
すかいらーくさんのIRや成長戦略資料によると、外食業界の共通の課題であるコストプッシュや消費者動向・人口動態の変化に呼応した戦略の一部に、DX推進が挙げられています。
実際に担当者としてDX推進を行う上で苦労した点は何ですか?

三品|
コロナ禍により直接ご来店するお客様が減った一方、宅配やテイクアウトを利用してご自宅で食を楽しむお客様が増えました。この2〜3年弊社店舗利用シーンの変化を感じ、お客様の期待やご要望をしっかり把握するために、すかいらーくアプリや、非接触のデジタルメニューブック等の取り組みを進めています。

すかいらーくアプリの場合、元々は各ブランドごとにアプリケーションを作っており、各担当者がそれぞれの内容を突き詰めていたため、同グループ内なのに近隣店舗同士が顧客獲得のライバルになってしまうことがありました。

お客様の側も、各ブランドごとにアプリがある上に、行きたいお店のアプリをダウンロードするのは手間であったので、統合して一つのすかいらーくアプリにしようとしたところ、各ブランドが育ててきた部分を一新して載せ換えるのは苦労しました。

小林|
すかいらーくさんのDX戦略には、現時点で実行済み・構築中・準備中の3フェーズがありますが、すでに実行済みについてご説明頂けますか。

三品|
すかいらーくアプリでは、会員登録・セグメント別配信・アプリからテイクアウト・テイクアウト注文の事前決済が実行済みです。また60歳以上のお客様に対し、アプリをかざすと5%引きになるプラチナパスポートを搭載しています。
以前各ブランド別で行っていたものをブランド横断で実行しました。

小林|
お客様の利便性を高めることと、ロイヤル化促進に向けた顧客接点を中心にDX推進を実行されたのですね。
実際、コロナ禍で課題を抱える飲食業界の企業は多いですが、小嶋さん、顧客接点を増やす・利便性を高める・ロイヤル化促進といったご相談は増えていますか。

小嶋|
はい、増えています。バズワードであった「DX化」が喫緊の課題になっており、弊社もモバイルオーダー等ご相談を頂き支援しています。
すかいらーくさんはコロナ禍に応じて、テイクアウトを中心にスムーズに業態を変えられたと思います。その迅速な意思決定の背景についてご説明頂けますか。

三品|
テイクアウトも宅配事業も以前からありましたが、コロナ禍で注目を集め利用が増えました。それぞれ別でウェブサイト・アプリを作っていたのですが、今回すかいらーくアプリに搭載することで、イートインのお客様にも利用頂けるようになり、ユーザーの裾野が広がりました。

小林|
DXのバズワード化により、DXを行うこと自体が目的になっているケースも多く見られます。本来アプリは、その先の目的を達成するためであり、顧客接点・利便性・ロイヤル化を高めるためにアップデートを行います。
すかいらーくさんのアプリ評価は4.3と高いですが、どのような形でアプリを随時アップデートされているのですか。

三品|
各ブランドのアプリ担当者がいる上に、マーケティング・ITメンバーだけでなく、営業に携わるメンバーやグループ業務をサポートするチームメンバーも入れて、どんな機能があれば使いやすいか、出た意見を列挙しています。その中で優先順位をつけ、お客様視点で価値のある機能から順に導入しています。

当然、我々が良いと思った機能がお客様にとって最適であるとは限らないので、お客様の反応を見ながら機能の出し入れ(選別)を頻繁に行っています。

小林|
DearOneさんでは、アプリを出すこと自体が目的になっているお客様は多いですか?

小嶋|お客様第一の考えは弊社顧客も持っているものの、最終的な優先順位付けでは、事業部や各セクションが出したい機能が先行してしまうことが多いです。すかいらーくさんがお客様視点の価値で優先順位をつけているのは素晴らしいです。

弊社はBtoBtoCであり、超ユーザーファーストを掲げています。最終的には企業様と一緒に行うものの、企業様が良かれと思っても、ユーザーの体験としてはどうかという場合には、弊社メンバーもフィードバックするように心がけています。

小林|
すかいらーくアプリの構築は現在フェーズ2に移行している段階だと思いますが、どのような構想で進めていますか。

三品|
アプリと宅配サイトとの統合を進めています。それにより、各アプリでばらばらだったお客様のIDを統一化できたので、同じIDで店舗での食事や宅配を頼むことが可能になりました。

またPOSとの連動により、アプリユーザーが何名で来店し何を注文したかといったデータとアプリ側のクーポンを連動させ、次の来店に向けてより効果のあるクーポン配信をする取り組みなどを行っています。

小林|
顧客接点をあくまで手段の一つと捉え、DX推進範囲をロボット・ICTシステム・ビッグデータと横断させた結果、お客様の利便性やロイヤル化促進につなげる形で、幅広い対応範囲で進めていますね。

三品|
どこにデータがありどのように使えるのか、将来的なビッグデータ解析のためにもわかりやすさが必要です。
弊社を選んで頂き、弊社のレストランで食事をして頂き、楽しい・うれしい気分になって頂くことが目的であり、その目的に向けてできることを逆算して進めています。

小林|
デジタルシフトにより現在DX自体の定義は広がっています。BtoBtoCのDearOneさんも、
顧客に直接提供するアプリだけでなく、注文データや顧客管理等の社内向けアプリのご相談は増えていますか。

小嶋|
社内向けアプリのご相談も多く頂いています。そこで肝となるのは、アプリの裏側となる、分析に足るだけのデータのID統合をしっかり行うことが重要になります。弊社の支援はフロントアプリ開発に限らず、POSデータとの連携やECデータをどうするのかといった裏側から支援することが多いです。

すかいらーくさんが膨大なID統合を行った際にご苦労された部分はありますか。

三品|
すかいらーくアプリにテイクアウトを実装した時、アクティブユーザーではない会員様がこぼれてしまったので、多過ぎない必要最低限のプッシュ配信でしっかり情報を伝えるようにしました。
宅配サイトとの統合時も、ユーザー数を減らさないよう同様の方法を取り、皆様に更新して頂くことを目指しました。

積み上げてきたお客様とのつながりを切ってしまわないよう心がけました。

小嶋|
御社で行ったOne to One のセグメント出し分けでうまくいったケースと、いかなかったケースを教えて頂けますか。

三品|
元々アプリで性別・年代別のセグメントによる一定の効果はありました。それを高度化するにあたり、登録時に取得可能なユーザー属性を増やすと、会員登録完了までのプロセスで離脱が多くなりました。
そこで7〜8項目の質問に抑えた上で、使用したクーポンの種類によって嗜好情報を後から収集する形にしました。

小林|
一方、社内向けDX推進の観点から、すかいらーくさんはどのようなことを行われていますか。

三品|
弊社はアルバイトを多く採用しているため、教育を重要視しています。ただコストも時間もかかるので、教育アプリを搭載した動画マニュアルのiPadを各店舗に設置し、全員がコンテンツをこなして一定レベルに到達するトレーニングを行っています。

そこで育成されたアルバイトの方々が次の世代を育成してくれますし、その経験による成功体験で店長もツールを使うようになり、向上感が生まれています。

小林|
国内でも外国人従業員が増えていますが、その対応はいかがですか。

三品|
動画のトレーニングツールは、英語・中国語・韓国語・ベトナム語・日本語の5か国語対応ですので、どの国の方が入社されてもある程度カバーできます。

すかいらーく今後の展望

小林|
今後の展望について、どういったところまで踏み込むDX推進構想をお持ちですか。

三品|
お客様にお店に来て頂くために、座席予約機能やプリペイドサービスのアプリ搭載を考えています。
また、ご来店のお客様により良い楽しい体験を提供するため、配膳を行うフロアーサービスロボットの年内3,000台導入を、ガスト・しゃぶ葉で進めています。

その他、様々なシチュエーションに合わせてセグメント化・パーソナライズされたクーポン配信をより深めていきたいと考えています。

小林|
飲食業界を見ていると、デジタルの力で補える部分に関しては国内外問わずデジタルに任せる成長戦略が多く見られます。DX推進を始める第一歩として、社内でどのような動きや意思決定をするべきなのでしょうか。

三品|
店舗・本部を通じてこれまで行ってきたのは、少しでもラクになった、効率が上がった、といった小さな成功体験を店舗・本部スタッフに繰り返し経験させることでした。

小林|
導入するしないは別として、様々な不安を抱えていたり進め方がわからない担当者に対し、サポートの立場からDearOneさんのアドバイスをお願いします。

小嶋|
一現場・一担当者にとって、何かを大きく変えることはかなり難しいと思います。なので、範囲やステップをある程度小さくして、成功体験を積み上げながら会社の雰囲気やマインドを変えていくことがDX推進の第一歩目であると考えています。

小林|
弊社も、多言語対応をする際、「ゼロから構築をしなければならないのでないか」という考えから中々踏み出せなかったり、「新しいことを始めるための予算取りのハードルが高い」という課題をお持ちのお客様も多くいらっしゃいます。

ですので、既存機能に搭載できたり、コンシューマー向けだと品質が気になるためまずは社内向けアプローチを行ったり、とにかくまずは一歩踏み出して相談してみることですね。他社事例を聞くことも参考になります。

それではすかいらーくさん、最後のまとめをお願いします。

三品|
弊社はお客様にしっかり寄り添い、お客様の良い体験を沢山増やしていくために何ができるか、常に考えています。お店に来て頂き、より良い体験をして頂くことがDX推進につながるよう社内でも進めて参ります。
皆さんの体験をより良いものにしていきますので、是非お店の方にもお越し下さい。

小林|
本日はありがとうございました。

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スピーカー

株式会社すかいらーくホールディングス デジタルトランスフォーメーショングループ 三品 繁 様 
1997年(株)バーミヤン入社。店長、エリア統括として店舗業務、複数店舗管理業務に従事。 (株)すかいらーくと合併後、2010年より、財務本部にて管理会計業務を経験し、 営業部に異動。営業企画等を手掛ける。 2015年に IT 本部に異動。店舗コミュニケーションツールの整備やポイントプログラムの導入、 キャッシュレス化の推進等、店舗運営システムを中心に様々なプロジェクトに参画。 現在は、デジタルトランスフォーメーショングループディレクターとして サービスロボやテーブルオーダー端末、POS 刷新のプロジェクトを推進。

Wovn Technologies株式会社  Solution Division Sales Department 小林 弘祐 様 
100以上の BtoB、BtoC 向けサブスクリプション型 SaaS サービスに携わった経験を生かし、2017年3月より Wovn Technologies株式会社に入社。セールスとして、2年間で2,000社以上の多言語化における課題に向き合い、ソリューション提案を実施。Sales、CS、Product Marketing、Sales Enablement のマネージャーを歴任。

株式会社DearOne グロースマーケティング部 エクスペリエンスユニット
チーフ・コミュニケーションデザインリーダー 小嶋 利典
 
2012年 DearOne 参画。企業アプリ黎明期からアプリ開発に携わり50以上のアプリ立ち上げ/グロースプロジェクトに参画。その後、自社アプリ開発サービス「ModuleApps」のプロダクトマネージャーとして SaaS サービス成長を牽引。 現在はそのノウハウをもとに、UI/UX の改善・エンゲージメントツールを使ったアプリのグロース支援・コンサルティングを実施。

すかいらーく様 https://www.skylark.co.jp/ 

Wovn Technologies株式会社 https://wovn.io/ja/suite-web/

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