Adjust Ignite TOKYO 2023|速報レポート(前編)

2023.07.27

2023年7月26日(水)アプリの計測・分析ツールを提供するAdjustが、グローバルで展開するカンファレンス「Adjust Ignite TOKYO 2023」を開催。

東京都渋谷区のWITH HARAJUKU HALLにて開催された本イベントに、グロースマーケティングメディアも取材に伺いましたので速報レポートいたします。

東京を皮切りに世界中の都市に展開して開催されるという本カンファレンスは、アプリマーケター向けに最新の情報やトップリーダーのインサイトをお届けするイベントです。

猛暑の中、会場入り口では冷たいかき氷やアイスコーヒーのおもてなしが用意されており、オープン直後からホワイエは賑わっておりました。

カンファレンスは何と日本の伝統芸能である能舞からスタート。筆者はこれまで色々なIT業界のイベントを拝見していますが、能舞は初めての経験です。何とも厳かな雰囲気で始まりました。

OPENING|Adjust ゼネラルマネージャー 佐々 直紀氏

オープニングセッションはAdjust ゼネラルマネージャー 佐々 直紀氏によるご挨拶。

今回のタイトル ignaiteは発火という意味があり、日本開催が第一回目発火点となるそう。この後ブラジルのサンパウロ、ニューヨーク、サンフランシスコなど世界各地で開催し、モバイルアプリ業界を活性化していきたいという。

Adjustは2012年にドイツでスタートし、2014年にはadjust株式会社を日本で設立。2020年には渋谷にオフィスを移転し2021年にはCTV計測機能のリリースなど行ってきた。そして2023年Adjust Suiteをリリース。実に900アカウント、1,000社以上の方々にお使いいただいているとのこと。

また業界の状況として、プライバシー保護は大前提として必要になってくる今後の課題として提議。プライバシー保護と共に日本市場は個人情報保護法改正など多くの課題があるが、2023年インボイス制度対応済みや、常に環境に適応したベストなソリューション提供ができるAdjust Japanの強みを生かして解決していきたいと佐々氏。

KEYNOTE: NEXT GENERATION MEASUREMENT WITH AI

続いて、Adjust CEO Simon (Bobby) Dussart氏によるキーノート、AIを使った次世代のアプリマーケティングの講演。

Adjustの歴史の中でも日本はとても重要なマーケットで、トレンドやテクノロジーの最先端をいく洗練された市場である。世界のモバイル業界の先駆者である皆様の前でご挨拶できること大変嬉しく思いますとSimon氏。

日本市場はアプリ内課金を通じてアプリマーケットに大きく貢献しており、人口が少ないにも関わらず、中国、米国に次ぐ世界第三位の地位を確立。data.ai社の調査結果によると、2023年の日本のアプリ消費支出額予測は177億ドル(2.5兆円)を超えると予想されているという。

モバイルアプリマーケターはプライバシーポリシーの問題やSKAN(スキャン)、CTVやPC/コンソールといったチャネルの多様化など大変な思いをしており、競争は激化している状況である。その中でモバイル計測の重要性は高まり、AdjustはAIと機械学習を使った次世代計測ツールの開発に力を注いでいるというSimon氏。

pLTV

高度な機械学習アルゴリズムを搭載し、最初の24時間で3日目、7日目、14日目、30日目のユーザーのLTVを予測します。リアルタイムの最適化はもうすぐ。

インクリメンタリティ機能

インストールに対する新しいキャンペーンのインクリメンタルリフト(増分効果)を確認、新しいキャンペーンがオーガニックトラフィックを共食いしていないか判断。

メディアミックスモデリング(MMM)

予算プランナーは過去のマーケティングデータに基づき、アプリごとに独自のメディアミックスモデルでキャンペーンの成功を予測します。

グロースマーケティングの未来

アトリビューションから新しいチャネル(CTV、PC/コンソール)へ進化し、MMM、インクリメンタリティ、pLTVによる予測的機械学習(90%以上の精度)を使用して新しいソリューションを追加しAdjustはお客様をサポートしますと、Simon氏は締め括りました。

DATA.AIに聞く、日本の最新アプリトレンド

次に、data.ai Senior Account Executive 江副 浩一氏、Adjust Sales Lead 高橋 将平氏による講演。

冒頭、話題のThreds(スレッズ)についてdata.ai観点から評価。Threds(スレッズ)は、7月7日にリリースされ初日は世界で6,800万ダウンロード。これはアプリ市場最高値じゃないかと江副氏。(日本でも初日380万人のDAUだったそう。)初日としては驚異的な数字を叩き出したものの、徐々に減少を続け、現状十数万程度に落ちているという。

X(元Twitter)やInstagramと比較しても、X(元Twitter)はDAUで6億あるのでまだまだ追いつくのは難しいだろうと江副氏。

続いて、日本における全アプリカテゴリーのインストール及びセッションの増加数について。コロナ禍を経て昨年2022年は少し伸びが止まった流れがあった。インストールについては2020年〜2021年ヒット作品が多かったため、2022年に減ったようにみえるので、2023年に入って伸びてきているので、ここからさらに増えてきて欲しいと江副氏。

詳しくは、Adjustとdata.aiの共同レポート「モバイルアプリトレンド2023:日本版」をご覧ください。

この他、日本の月間平均課金金額がゲームにおいてはiOS世界ランク1位であることや、フィンテックアプリ、ChatGPT、EC業界大手のコマースアプリ、動画アプリなど様々なジャンルのアプリ動向をディスカッションされました。

また後日詳しくレポートしますので、お楽しみに!

ここまで、Adjust Ignite TOKYO 2023|速報レポート(前編)をお届けしました。

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