今回は、直近日本市場でも導入企業が急増している、UI/UX分析に特化したツール「Contentsquare(コンテンツスクエア)」に関して、特徴・魅力、活用事例を解説していきます。
筆者である市来は、カスタマーサクセスとして「Contentsquare」の分析支援をはじめ、様々なツール・サービスを導入いただいた企業様の活用・運用支援を行っており、世界一わかりやすく解説出来ているかと思います。
💡また、Contentsquareのことがよくわかる資料もご用意していますので、よろしければぜひダウンロードしてご確認ください。
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目次
1.Contentsquareの概要、機能
2.Contentsquareのユースケース
3.Contentsquareの料金、導入
はじめに:UI/UX分析においてぶつかる課題
WEBサイトやアプリのUI/UXを分析・改善をしていて、次のような課題にぶつかることはないでしょうか?
- ユーザーの離脱ポイントはわかったが、なぜ離脱してしまっているのかわからない・・。
- コンバージョンに繋がるユーザーは、どのようにサイトを利用しているのかわからない・・。
- 改善施策を思いついたが、本当に売上に効果があるかわからず改修コストをかけづらい・・。
このような課題は、サイト改善・UI/UX分析を行っているとお客様から多くお伺いします!!
では、なぜ上記のような課題が起きるのでしょうか。
第一に、UI/UX分析に特化したツールは数多くありますが、ユーザー行動の本質を正確に把握し、改善施策に繋げることができるツールは限られています。また、ツールを導入しても、活用できる専門的な人材が不足しており、せっかくのデータが有効に活用されず、課題が解決できないという状況も背景として挙げられます。
今回はこのような課題を解決できるツール、Contentsquareに関してご紹介ができればと思います。
ユーザー行動の本質を理解できるツール「Contentsquareとは」
Contentsquareとは、UI/UX分析に特化しており、「ユーザーの行動の本質」「ユーザーの心理的要因」を瞬時に把握できるツールになります。日本でも、ファッションECを運営するGRLや、はちみつや健康食品のECを運営する山田養蜂場など、多くの企業が導入しているツールです。
Contentsquareの特徴としては大きく3つです。
- ①トップクラスの高度なUI/UX分析機能
- ②改善インパクトを瞬時に計算し、施策実施の優先順位付けが可能
- ③最短10分、導入ハードルの圧倒的低さ
以下より一つずつ詳細のご説明をいたします。
①トップクラスの高度なUI/UX分析機能
Contentsquareには高度、かつ直感的で分かりやすい分析機能が多数搭載されています。今回はその中でも、特徴的な機能を3つご紹介いたします。
ジャーニー分析

ジャーニー分析は、Webサイトやアプリにおけるユーザーの行動経路(ジャーニー)を可視化し、分析する機能です。
円の内側から外側にユーザーが辿った導線を、表示しています。特徴的な導線を辿るユーザーの動きをわかりやすく可視化してくれるため、簡単にユーザーの動きを把握することができます。

分析例)「ホームページに訪問後、すぐにサイトを離脱しているユーザー」や「ホームページ訪問を何度も繰り返しているユーザー」など、特徴的なユーザーの導線やその割合を瞬時に確認することができます。
セッションリプレイ分析

セッションリプレイ分析とは、ユーザーがWebサイトやアプリ上で実際にどのような動きを行っているのかを、動画形式で確認することができる機能です。

分析例)トップページから商品詳細に遷移後、カートに商品を追加しようと「add to cart (カートに追加する)」をクリックしているユーザーが表示されています。しかし、エラーが発生してしまい、カートに追加ができず、何度も繰り返しクリックしていることがわかります。
こちらのユーザーは一度、リロードを行い、再度カート追加しようとしましたが、やはりエラーになってしまっています。結果として、レビューアンケートにて1(低評価)を選択し送信を行っています。
このように、実際に動画で確認することで、「なぜ離脱してしまっているのか」を容易に確認し、改善を行うことができます。
ゾーニング分析

ゾーニング分析とは、Webサイトやアプリ上の各要素ごとで、クリック率・スクロール率・CVへの貢献度など18の主要指標において、数値で可視化しているチャートです。
さまざまな指標を数値で瞬時に分かりやすく可視化してくれるため、各要素がユーザーにとって魅力的かどうか、CVに繋がるコンテンツは何かを簡単に把握することができます。
分析例)実際に、「購入完了まで至っているユーザー」と「購入完了まで至っていないユーザー」で各要素の数値を比較しました。クリック率では、当たり前ですが、「購入完了まで至っているユーザー」の方が、商品画像の数値が高いということがわかります。
分析例)次にContentsquareならではの指標として「魅力度」を確認してみました。魅力度とクリック率との違いとしては、下記になります。
- クリック率:「該当ページを閲覧したユーザーのPV数」or「該当ページを閲覧したユーザーのセッション数」のうち「該当箇所をクリックしたユーザー」
- 魅力度:「該当箇所を表示したユーザーのPV数」のうち「該当箇所をクリックしたユーザー」
つまり、魅力度では、例えば下の方でスクロールしないと見れない箇所に関しては、ちゃんとスクロールしたユーザーのうち、該当箇所をクリックしたユーザーの割合を表示しています。魅力度を使うことで、下の方でユーザーがあまりみて見ていない箇所でも、実はスクロールしてちゃんと閲覧することでコンバージョンに寄与する箇所が存在するのではないかということを、確認することが可能です。
魅力度を実際にみてみると、「購入完了まで至っているユーザー」と「購入完了まで至っていないユーザー」、どちらもページ中部のコンテンツの魅力度が高いということがわかります。
魅力的なコンテンツにも関わらず、ファーストビューには映らない箇所にあるため、見られていない=ファーストビューで訴求することで、コンバージョンへと貢献するのではないかと仮説を立てることが可能です。
このように、Contentsquareの分析機能を活用することで、誰でも簡単に改善ポイントを発見したり、施策立案へと繋げていく示唆を得ることが可能です。
この記事で紹介している分析機能の他にも、UI/UX改善のためのさまざまな機能が搭載されています。よくわかる資料もご用意していますので、よろしければぜひダウンロードいただいてご確認ください
>>Contentsquareの詳細資料をダウンロードする
>>Contentsquareについてお問い合わせする
②改善インパクトを瞬時に計算し、施策実施の優先順位付が可能
施策を立案した際に、どれから改修していこうかと悩まれることはないでしょうか。Contentsquareのインパクト分析を利用すると、実際に改善することで、どれだけコンバージョンにインパクトがあるのかを瞬時に確認することが可能です。
インパクト分析

該当のユーザーのコンバージョン率、離脱率を確認できるのはもちろん、改善した際のコンバージョン率、増加する売り上げ金額など、ビジネスへの影響度を一瞬で計算してくれる機能になります。

分析例)前述のゾーニング分析で出した、「ファーストビューにてページ中部のコンテンツを閲覧することがコンバージョンに寄与するのではないか」という仮説に関して、実際にどれだけ改善インパクトがあるのかの確認をしたいと思います。
セグメントAに「ページ中部のコンテンツを閲覧したユーザー」セグメントBに「ページ中部のコンテンツを閲覧していないユーザー」と設定します。
インパクト分析の読み解き方を記載します。

まず、評価としてセグメントB「ページ中部のコンテンツを閲覧していないユーザー」はセグメントA「ページ中部のコンテンツを閲覧したユーザー」と比較して、42.3%コンバージョン(注文完了)が少なく、改善インパクトは高いと表示しています。

セグメントB「ページ中部のコンテンツを閲覧していないユーザー」のうち「10%」をセグメントA「ページ中部のコンテンツを閲覧したユーザー」に変換すると、1,041件の追加コンバージョン(注文完了)と約8,776万円の追加収益を得ることができると表示しています。
このように、実際に改善した際のインパクトを定量化して確認することができるため、施策実施の優先順位づけを行うことができ、一番改善インパクトが大きい箇所に改修コストを投下することができます。
③最短10分、導入ハードルの圧倒的低さ
①②でContentsquareの機能に関してお伝えしましたが、実際に使い始めるにはどれくらい工数がかかるの?というご質問をいただくことがあります。
Contentsquareの実装は、WEBの場合、GTMで指定のタグを入れていただくだけで完了します。そのため、最短10分で完了します!※アプリは実装方法が別途異なります。
ご契約後当日にはすぐにデータ収集が開始し、次の日には分析が可能になります。
3つの特徴以外にユースケースや事例など、Contentsquareがよくわかる資料もご用意していますので、よろしければぜひダウンロードいただいてご確認ください。
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Contentsquareを活用した事例
会員登録完了率5%向上|ファッションEC GRL様
GRLは、会員登録完了者の購入完了率は高いものの、会員登録完了率自体が低いという課題がありました。
そこで、Contentsquareを使用して新規会員登録ページのユーザー行動を分析した結果、エラーにより新規会員登録ページを複数回行き来しているユーザーが15%いることが分かりました。
さらにセッションリプレイで深掘りすると、エラーユーザーは上下に大きくスクロールを繰り返しているということがわかりました。GRLでは、エラー発生箇所にエラー要因が表示されるため、スクロールをしないとエラーを確認することができないUIになっていました。
また、インパクト分析でエラー経験ユーザーの会員登録完了率を定量化したところ2回以上エラーを経験したユーザーは1回のみのユーザーと比較して、会員登録完了率が約7%、購入完了率が約3%低いことがわかりました。

この分析結果に基づき、エラーメッセージをページ上部に表示するUIに改善した結果、新規会員登録完了率が5%向上しました。

関連記事:新規会員登録完了率を5%向上!Contentsquare活用事例
その他事例:UI/UX改善で売上につながる重要ページへの遷移率が9.9%向上!Contentsquare活用事例
最後に
Contentsquareは、ヒートマップやセッションリプレイなど、ユーザー行動を直感的に“見える化”する機能が充実しており、データ分析に不慣れな方でも、課題発見や改善のヒントをスムーズに得ることができるツールです。
本記事でご紹介したようなデータドリブンな試みは多くの企業で始まっているものの、ノウハウやナレッジ、リソースが無いなどの理由でなかなか進まないとの声も多くいただきます。
DearOneでは、Contentsquareの日本での導入・分析実績もあるため、この記事を読んでContentsquareについて少しでも興味を持たれましたらお気軽にご連絡ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。