
「1ヶ月かかっていたことが、1日というレベルに」
株式会社DearOneは、株式会社ギフトモール様が運営する国内最大級のギフト特化型ECプラットフォーム「Giftmall(ギフトモール)」において、2022年2月よりプロダクト分析ツール「Amplitude」のライセンス提供・活用支援を行ってきました。
ギフトは「自分買い」のECとは違い、贈る相手やシーンによって購買行動が大きく変わります。その複雑さゆえに「なぜ買われたのか」を捉えきれないという点が、長らくの課題でした。
ギフトモール様はAmplitudeを活用することで、検索・比較・回遊といった行動の流れを可視化。PMとエンジニアが同じ行動データを見ながら会話し、ABテストで仮説を検証する、行動分析を起点とした改善サイクルが文化として根付いています。
さらにいま、その改善サイクルをAIと掛け合わせています。AIとAmplitudeを連携させ、ABテスト開始の翌朝には分析レポートがドキュメントツールに自動で届く仕組みを構築。分析にかけていた工数を「人が判断する」ことへ振り向け、開発が関わるプロダクト改善では月10本近いABテストを回し続けています。
勘や経験だけに頼らず、行動データで顧客理解を深め、AIと協働しながら改善を高速で回す組織へ。ギフトモール様はどのようにして、約4年でこの状態にたどり着いたのか。そして得られたインサイトを、どう施策や売上貢献につなげているのか。プロダクトマネージャーとしてグロース全般をリードする恩田様に伺いました。
導入前の課題
- データ抽出はエンジニアへの依頼が前提。要件が正確に伝わらず違うデータが返ることもあり、欲しいデータを得るまでに2〜3営業日から1週間かかっていた
- 「贈る相手やシーンで行動が変わる」というギフト特有の複雑な購買行動を可視化できず、なぜ購入に至ったのかを理解できていなかった
- データウェアハウス(DWH)中心で、ビジネス側が自ら行動データにアクセスし、探索する手段がなかった
導入後の効果
- 2〜3営業日から1週間かかっていたデータ抽出が数分に短縮。チャートやダッシュボードをそのまま共有でき、資料作成の工数も大幅に削減
- 「開発を伴う改善は必ずABテスト」という文化が定着し、月10本近い検証サイクルを実現
- AIとAmplitudeの連携で、ABテスト翌朝にレポートがドキュメントツールへ自動生成。週次MTGでチーム全員が示唆をもとに意思決定
- PM・エンジニア・編集チームへ活用が広がり、定着率70%を実現

DearOne 杉本
本日はよろしくお願いいたします。まずは、Amplitudeをご導入いただいているサービスと、恩田様のお役割について教えてください。
ギフトモール 恩田様
ギフトモールは、国内最大級のギフト特化型ECプラットフォームで、Webとアプリの両チャネルで展開しています。住所を知らない相手にも贈れる「ソーシャルギフト」への対応や、名入れ・パーソナライズギフトなど、幅広い商品ラインナップが強みです。
弊社は「MAKE MORE SMILES ~世界により多くのスマイルを。」というPurpose(存在意義)を掲げています。お客様の心に残り、人にシェアしたくなるようなギフト体験を届けられるよう、豊富なデータを活用して、多様化するニーズにマッチさせていくことを目指しています。
私はプロダクトマネージャーとして、ギフトモールのグロース全般を担当しています。データ分析を基軸にギフト体験のペインポイントや勝ち筋を見つけ、それをもとにABテストや施策を企画・設計し、他チームと連携して実行、効果検証まで一気通貫で担っています。
DearOne 杉本
Amplitude導入から丸4年、国内でもトップクラスのロングユーザーでいらっしゃいます。
1週間かかったデータ抽出が、数分に。エンジニア依頼の壁を越える
DearOne 杉本
2022年の導入当時は、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
ひとつは、多くの企業が抱える課題と同じで、エンジニアに依頼しないと欲しいデータが出てこず、時間もかかってしまう点です。依頼の際にどのようなデータが欲しいかを正確に伝えないと、違うデータが返ってきてしまう。「何を知りたいか」の答えを得るだけでも、相応の手間と労力がかかっていました。
ふたつ目は、ギフトは「自分買い」のECとはまったく違うということです。お母様に贈る場合と、ご友人に贈る場合とでは、行動がまったく異なります。その行動が複雑すぎて、なぜ購入に至ったのかを可視化できていない、理解できていない。
DearOne 市来
それまでは、どのような環境で分析されていたのですか?
ギフトモール 恩田様
データウェアハウス(DWH)だけで、エンジニアがSQLで抽出していく形でした。環境を改善しようとしたとき、一般的なBIツールもSQLを書いて出す発想は同じなので、もっとお客様の行動そのものをひもとけるツールを探していたんです。
DearOne 市来
他のツールはご検討されましたか?
ギフトモール 恩田様
取締役CPOの川崎がグローバルなサービスをリサーチする中でAmplitudeを見つけ、「これは良さそうなので、一度当たってみてほしい」と持ってきてくれた形です。当初はAmplitudeの海外本社に問い合わせていたのですが、時差などもあり、やり取りに時間がかかったため「日本のパートナーを探した方がいいよね」と、DearOneさんにご連絡しました。

DearOne 杉本
そうした経緯だったんですね。導入後、課題はどのように解決されましたか?
ギフトモール 恩田様
見えなかったことがどんどん見えるようになって、すごく面白かったですね。当時よくやっていたのは、購入に至るまでの探し方をジャーニーとして分析することです。どんなキーワードで検索され、どの商品が見られ、どう検索し直されるのか、という行動の流れがパターンとして見える。
「検索結果とカテゴリを行き来しながら比較して決まるケースが多いんだ」といった、それまで見えなかった構造がわかるのが面白くて、最初からのめり込んでいました。
DearOne 杉本
データ取得や分析全体のスピードは、どのくらい変わりましたか?
ギフトモール 恩田様
エンジニアに依頼して2〜3営業日から1週間かかっていたものが、数分で終わるようになりました。AIが登場してからは、さらに速くなっています。
それに、分析は一人で完結するものではなく、メンバーへの共有が欠かせません。以前の私は、いかにわかりやすいグラフに加工して見せるかに、かなりの時間をかけていました。Amplitudeならその作業が要らない。チャートをそのまま見せればいいし、ダッシュボードを共有すればいい。そこの工数削減は大きかったですね。
「開発が関わる改善は、必ずABテスト」。月10本を回す企業文化
DearOne 市来
ABテストは、月にどれくらいの本数を回されているのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
聞かれると思って、数えてきました(笑)。月に10本いかないくらいです。開発スピードもありますし、同じ領域で同時にABテストを走らせると効果がわからなくなるので、そのあたりが限界かな、という本数で回しています。
DearOne 杉本
開発を伴うABテストだけで月10本近くというのは、とんでもないスピードですね。MA(マーケティングオートメーション)などの施策は含まない数、ということですよね。
ギフトモール 恩田様
はい。開発が関わるプロダクト改善は、すべてAmplitudeでABテストを実施しています。アプリチームとWebチームそれぞれ、仮説をもとにチケットが積まれていて、私たちのほうで優先順位を設定します。あとは優先度の高いものから、全てABテストにかけていきます。基本的に、必ず実施します。これは完全に文化ですね。
DearOne 市来
必ずABテストを行うというのは、素晴らしい文化ですね。チケットの優先順位は、どのように決めていらっしゃるのですか。

ギフトモール 恩田様
Amplitudeでファネルを見て判断しています。行動が見えていないと、そもそも改善しようがないんですよね。商品詳細ページを直すべきなのか、検索結果ページなのか、カートページなのか、どこにペインがあるのかわからなければ、優先順位もつけられない。チケットがたくさんある中で「どこから着手するか」を、すべて勘で決めることになってしまいます。
データで判断するには、お客様の行動を理解していないと施策が打てません。だからこそ、行動データでお客様を理解しておくことが起点になるんです。
DearOne 市来
ユーザーの行動が、予想と違うこともありますか?
ギフトモール 恩田様
最近、アプリのホーム画面でかなりドラスティックにUIを変えるテストを、オリジナルを含む3パターンほどで実施しました。すると、「これが一番コンバージョンが高いだろう」と皆が予想していたパターンが、一番低かったんです。
Amplitudeのファネル分析で見ていくと、「情報量が多すぎると認知的負荷が高まり、ユーザーが疲れて諦めてしまうのではないか」と見えてきました。もちろん仮説ベースで、ユーザーの声そのものではありません。ただ、予想と違う結果が返ってきたときに「ユーザーはこういう考えで、我々と違う行動をしていたんだな」という発見は、ちょくちょくありますね。
DearOne 杉本
追っている指標に対して、Amplitudeの分析が成果につながった事例があれば教えてください。
ギフトモール 恩田様
昨年、ソーシャルギフトの需要が高まる中で、購入フローを大幅に改善しようという話になりました。ただ、これがなかなか難しくて。ソーシャルギフトと通常ギフトは商品ページが分かれているわけではないので、通常ギフトを求めているお客様の体験はそのままに、ソーシャルギフトを求めているお客様にはしっかり訴求する、という両立が求められるんです。どちらのお客様にとってもベストな出し方を、細かく探っていく必要がありました。
仮説をもとにUI改善を実施したのですが、1回目はなかなか思うような結果にならなくて。いくつかの改善を同時に入れていたこともあり、どこが効いていて、どこが足を引っ張っているのかを切り分ける必要がありました。そこでAmplitudeのファネル分析を細かく行い、「ここが一番のペインポイントだ」と特定する。そのサイクルを繰り返して、「このUIはいける」というところまで持っていきました。
結果として、具体的な数字はお出しできないのですが、コンバージョンは「おお!」というレベルで上がりましたし、ソーシャルギフトの取り扱いシェアも上がりました。まさにABテスト、Amplitudeだからこそできるファネル分析が活きた事例だと思います。
DearOne 市来
すごいですね。それは、どのくらいの期間で実現されたのですか?
ギフトモール 恩田様
行ったり来たりを繰り返したので、3ヶ月くらいです。その間に、3サイクルほど回しました。
DearOne 杉本
なるほど。検討と見直しを重ねながら、3サイクルほど回されたのですね。
ギフトモール 恩田様
見切りも早いんです。かといって数字を無視するわけではなくて、ある程度データの傾向が見えて「これは逆転しないだろう」と判断できたら、有意差が完全に確定するのを待たずに打ち切る。そのぶん次の仮説に早く移れるので、トータルの検証スピードを上げています。
DearOne 杉本
良い意味で、型にはまらない動き方をされていますね。
AIに分析を任せ、人は「判断」に集中する。AI×Amplitudeが築いた改善サイクル
DearOne 杉本
必ず行うというABテストを含めて、改善サイクル全体の流れを、もう少し詳しく教えていただけますか。
ギフトモール 恩田様
仮説をもとにチケットが積まれ、優先順位の高いものからエンジニアがABテストの環境を用意して開発し、テストをスタートします。今はAIとAmplitudeを連携させているので、テスト開始の翌朝には、もうレポートが届くんです。
そして週次ミーティングで、AIの示唆を見たうえでチーム全員で判断します。「もう少し時間を置くか」「続けるか・やめるか」の判断ですね。勝っていればリリースすればいい。勝っていなければ、AIの示唆をもとに「どんな改善案にするか」をチームで検討します。デザインが必要ならデザイナーが入り、開発してもう一度ABテストを回すと、またAIが次のレポートを出してくる。そういうサイクルです。
DearOne 市来
AIのレポートは、どうやって出てくるのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
ドキュメントツールに書き出されるようにしています。ドキュメントツールに「ABテスト用データベース」があって、そのページにAIが自動で分析結果を書き込んでいく。翌日、翌々日と毎日追記されていき、日々メンバーが見られる状態になっています。
DearOne 市来
なるほど、結果がドキュメントツールに集約されていくんですね。AIの示唆だけではわからないケースも、ありますか?
ギフトモール 恩田様
ありますね。実際にあったのは、特集ページの事例です。新しいコンポーネントを入れてABテストをしたとき、なぜコンバージョンが下がっているのか、数字だけでは理解できませんでした。そこでテスト版とオリジナル版で、画面のどこで操作がつまずいているのかをUI単位で見比べて、「こういうことではないか」と議論しながら、次の改善案を決めていきました。
DearOne 杉本
定量のファネル分析と、定性的な画面確認の掛け合わせですね。自力で分析していた頃と比べて、スピードはどう変わりましたか?
ギフトモール 恩田様
1ヶ月かかっていたことが、おそらく1日というレベルになっていると思います。
DearOne 杉本
AIの確からしさとは、どう向き合っていらっしゃいますか。
ギフトモール 恩田様
AmplitudeのAIが不自然な示唆を出すことはほとんどないと思いますが、精度には気をつけないといけないので、鵜呑みにはしない、ということは守っています。一般的にAIは出力の量が多い。ただABテストのレポートに関しては、これまで自分たちが見ていたレベルのものなので、チェックの負荷はあまり感じていません。それでも「AIがおかしなことを言っているな」というのは、人が確認しています。そこは勘や経験値の世界で、「AIはこう言っているけど、ちょっと違いそうだよね」を見つけるようにしています。
DearOne 市来
ABテストの見切りなども含めて、そうした判断は人間にしかできない部分ですね。
ギフトモール 恩田様
そうですね。面白いのは、AIが間違っていそうなことを言っているとき、そこからヒントを得て「こういうことではないか」と人が考えるケースが結構あることです。だからこそ、AIのレポートはしっかり読むようにしています。
DearOne 杉本
分析業務全体としては、どんな変化がありましたか。
ギフトモール 恩田様
分析にかけるコストが圧倒的に減ったので、ほかのことにリソースを充てられるようになりました。今はもう、分析そのものに多くの時間をかける時代ではないと感じています。共有用のドキュメントを作ったり、頑張って示唆を出したりするところに労力をかけるのではなく、出てきたものに対して判断を下すほうに労力を割けるようになりました。それに伴って、施策のクオリティも上がっていると思います。
「AIが流行っているから」では動かない。移行を成功させた「順番」
DearOne 杉本
AIとの連携を、スムーズに進められた秘訣はあるのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
弊社はベンチャーなので、動きやすかったとは思います。ただ、すごく簡単にスムーズに移行できたかというと、そうではありません。正直、最初はエンジニア以外の現場では「よくわからない」という声も多く、私自身もどうしようかと思っていました。ただ、AIに明るいメンバーが力強く引っ張ってくれて、エンジニアが非常に速く環境を整えてくれた。その両輪ですね。
DearOne 杉本
旗振り役のような方が、いらっしゃったのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
取締役CPOの川崎の存在ですね。セキュリティや決裁フローが難しい企業も多いと思うので、ある程度トップダウンで、強い意志を持って進めないと難しい。どのようなことをやりたいのか、具体的なイメージも必要になります。
すべては、ペインポイントから始まると思うんです。我々の場合は「ABテストの分析を一つひとつ手作業で行い、示唆を出して、ドキュメントツールにまとめるのが手間すぎる」という明確なペインがありました。AIが流行っているから導入する、のではなく、課題があって、AIがそのソリューションになる。この順番が大事だと思います。
DearOne 杉本
導入を検討される企業さまにとって、大変参考になるお話だと思います。
マジックナンバーは「商品閲覧数」。先行指標が社内の共通言語になる
DearOne 市来
ここで少し時間を戻して、AIを使う前の土台づくりについても伺わせてください。KPIに対する先行指標の分析は、どのようにされていましたか。
ギフトモール 恩田様
AI以前に取り組んでいたのは、いわゆる「マジックナンバー」探しです。リテンションやコンバージョンのドライバーは何か。お気に入り保存、商品閲覧数、検索回数など、仮説になりそうな行動はいくつかありますよね。それをAmplitudeで「何回以上その行動をすると、リテンションやコンバージョンとの相関が高まるか」と分析して、見つけていきました。
手法としては、行動回数でセグメントを作って、リテンション分析やコンバージョンのファネルで比較する形です。当時は「1回以上」「2回以上」……と10回以上まで、セグメントをひとつひとつ手で作っていたので、すごく疲れました(笑)。AI後はそれが簡単に出せるので、答え合わせがすぐにできるようになりました。

DearOne 市来
Amplitudeで見つかった、特徴的なマジックナンバーはありましたか?
ギフトモール 恩田様
商品閲覧数は、確実にコンバージョンとリテンションに効いていました。これは現場へのメッセージとしても強く、わかりやすいんです。「商品閲覧数がコンバージョンに効いています」と伝えれば、プロダクトチーム以外のメンバーも「商品をもっと見てもらうために何ができるか」と考えられる。社内のコミュニケーションにも役立ちました。
それが回遊性を高める打ち手につながったり、商品閲覧後に離脱が多い箇所をピンポイントで分析したり、注力する分析の強弱もつけやすくなりました。
DearOne 市来
マジックナンバーの導出には色々な手段があると思いますが、当時はどのように分析されていたのですか?
ギフトモール 恩田様
お気に入りに追加した回数を1回、2回、3回……とセグメントで分けて、リテンションチャートやファネルにかけ、どの回数からコンバージョンが伸びるのかを見比べていました。
DearOne 市来
主要機能をピックアップして、お気に入り追加や商品詳細を、ひとつひとつチャートにされたということですよね。回数の範囲も、それぞれ違いますし。
ギフトモール 恩田様
10回以上まで一つずつ作るので、手間自体はかかります。エンジニアに依頼してDWHで数字を出してもらうこともできますが、Amplitudeで自分でチャートにすれば視覚的に把握できますし、そのまま社内で共有して会話もできる。その手軽さと共有のしやすさに、手間をかけるだけの価値がありました。
DearOne 市来
現在は定着率70%と、非常に高い水準で社内に浸透しています。どのチームの方が使われているのですか。
ギフトモール 恩田様
ABテストをするのでエンジニアとプロダクトチーム、あとは特集ページの作成やマーチャンダイジングを担当する編集チームも使っていますね。
DearOne 市来
編集チームまで! Amplitudeの社内普及には、どんな工夫をされたのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
実は一度、レクチャーの場を設けようとしたこともありました。でも、人が使い方を覚えるのは「何かを知りたい」というモチベーションがあってこそ。場を設けるだけではなかなか身につきません。逆に、Amplitudeの手引きのようなものを用意して「知りたいことができたら聞いてください、わからなければお教えします」というスタイルにしました。
エンジニアは何も言わなくても感覚的に使えますし、Amplitude自体も直感的に使えるので、私がレクチャーしたのは数人だけですね。今ではエンジニア、プロダクトチームに加えて、特集ページを作る編集チームも「そこからどれだけコンバージョンにつながったか」「ページのどのあたりがクリックされているか」を、自分たちで見ています。
DearOne 杉本
知りたいという探究心の強いお客様ほど、ツールの活用も熟練も早い。改めて勉強になりました。
Webとアプリで「お客様の特徴」はこう違う。横断分析が生む打ち手

DearOne 杉本
Amplitude導入時、エンジニアの方々からの反響は、いかがでしたか?
ギフトモール 恩田様
うちのエンジニアはクールなので「わーっ」という感じはないんですけれど(笑)、「この数字を知りたいんですけど」と聞くと「それ、Amplitudeで見られますよね」という会話がすごく増えました。私が見方をわからずにいると「こうすれば見られますよ」とチャートを作って共有してくれたり。Webとアプリ、両チームのエンジニアが使っているので、同じデータを見ながら会話しやすくなったと感じます。
DearOne 市来
Webとアプリの両方をAmplitudeで計測されているのも、活用の幅を広げていますよね。特徴的なユーザー行動の違いはありますか?
ギフトモール 恩田様
Webとアプリでは、ユーザー属性が大きく違うんです。アプリは季節イベントへの反応が強く、ロイヤルユーザーも多い。ギフトはライフイベントに紐づく需要が多く、結婚祝いや出産祝いなどをきっかけにご利用いただいたお客様が、繰り返し使ってくださってロイヤル化していきます。一方Webは法人のお客様も多く、周年や福利厚生といったビジネス用途でもよく使われています。プラットフォームによって、お客様の特徴はだいぶ違います。
DearOne 市来
最初は実装ハードルの低いWebだけにAmplitudeを入れるお客様も多いので、プラットフォームによる違いを聞けるのはありがたいです。
ギフトモール 恩田様
Webとアプリを横断した利用の傾向を集計で把握できるので、Webからアプリへ移る「クロスユース」がどの程度起きているかも見られて、これが重要なんです。ロイヤルユーザーほどアプリを使う傾向があるので、「Webのお客様にアプリも使っていただくにはどうするか」と考えられる。クロスユースの動向をAmplitudeで見られるのは、大きいですね。
DearOne 杉本
ここまで、AIを活用する前提となるデータ基盤や分析環境についてうかがってきました。現在は、AmplitudeのAIエージェント機能によって、実際に分析する際のハードルも下がっているのでしょうか。
ギフトモール 恩田様
そうですね、私はAmplitudeを日々触っているのでイベント名や条件が頭に入っていますが、たまに使うメンバーは、まずイベント名を調べるところから始まります。それが地味に手間だったんです。AIエージェントなら、「View Page Product Detail」というイベント名を言えなくても、自然言語で「商品詳細ページ」と伝えれば通じる。Amplitudeを使うハードルが、一気に下がりますよね。
数字の先にいる「贈る人」を想像する。AI×行動分析で、迷わないギフト体験へ
DearOne 杉本
データ分析を基軸にしながら、プロダクト改善で大切にされていることは何でしょうか。
ギフトモール 恩田様
冒頭でお話しした「MAKE MORE SMILES」というPurpose(存在意義)です。最近はレビューを分析することが多いのですが、拝見していると、本当に心温まるエピソードが多いんですよ。
ギフトって、特別じゃないですか。毎日のことではありませんし、自分のためではなく、その方のためを思って「これがいいかな」「使ってくれるかな」と、限られた予算の中でいろいろ考えて、想いも一緒に伝えるもの。だからこそ、お客様をきちんと理解しないと「これじゃなかったんだよな」という体験を届けてしまう。
そうではなく、「こんな楽しいギフト体験があったよ」と人にシェアしたくなる、思わず言いたくなってしまう体験を届けたい。商品ではなく、体験だと思うんです。数字は数字で見ていますが、プロダクトをどう改善するかを考えるときは、「お客様は何を考えているのか」「どこで迷って、何を求めているのか」を考えています。
DearOne 杉本
「改善してよかった」と感じられた瞬間は、ありますか?
ギフトモール 恩田様
ソーシャルギフトに力を入れてから、使ってくださるお客様が大きく増えました。レビューに寄せていただくコメントを拝見すると、心温まるものばかりで。「メッセージカードのキャラクターが可愛い」というお声もあって、「こんなにお役に立てているんだ」と感じられました。数字だけを見ていてもわからない部分ですね。こんなにも多くの方に、さまざまなギフトが贈られているのだという人間味を感じます。そこを忘れてはいけないなと思いながら、日々プロダクト改善に励んでいます。
DearOne 杉本
AIの時代にも突入しています。4年間Amplitudeを使い続けてくださっている理由と、今後の展望をお聞かせください。
ギフトモール 恩田様
AI以前は、「誰もが即座にユーザー行動を知れる」のはAmplitudeがなければできないことでした。エンジニアに頼らなくても、私以外でも、極端な話、デザイナーも編集チームも見られる。
そしてAI時代の今も、行動分析というAmplitudeのワンクッションがあるからこそ、AIも速く分析できる。ABテストもAmplitudeで行なっているので、根本のところで「Amplitudeなしには進まない」というのが正直なところです。
DearOne 杉本
嬉しいお言葉です。
ギフトモール 恩田様
今後で言うと、AIとAmplitudeのコラボレーションが始まったのはごく最近なので、100点満点かというと、まだまだです。このサイクルを、いかに効率よく、質高く回していくか。お客様の行動を100%理解するのは難しいけれど、その理解度のパーセンテージは上げていけると思っています。
それによって、サイトでもアプリでも良い接客ができるようになっていくと信じています。ギフトを贈る体験も、どんどん変わっていくはずです。「ギフトを贈るのが楽しい」「選ぶ悩みがなくなった」という世界を作っていけたらと思っています。まだまだやれていないことがたくさんあるので、やりきりたいですね。
DearOne 杉本
本日は貴重なお話を、ありがとうございました。
Amplitudeの行動分析を、自社でも試してみませんか?
機能・料金・導入の進め方をまとめた資料をご用意しています。
「自社の分析体制をどう作るか」のご相談も承っています。

■株式会社 ギフトモールについて
「MAKE MORE SMILES ~世界により多くのスマイルを。」をPurpose(存在意義)に、「The World of Giftization ~テクノロジー・データの力で世界のすべてを体験価値で満たす」をVision(実現したい世界・未来)に掲げ、新たなギフト体験創造に取り組む2014年創業のテクノロジー企業。
日本とシンガポール・タイを拠点に、日本・インド・インドネシア等グローバルなギフト・プレゼント市場に向けてテクノロジープラットフォーム事業を推進中。110万点以上の取扱商品点数、約100万点以上のソーシャルギフト商品、10万点以上のパーソナライズギフト商品を扱う「Giftmall(ギフトモール)」および専属バイヤーによる厳選ギフトを集めた「Anny(アニー)」、お祝いイベント特化レストラン予約サービス「Annyお祝い体験」等を運営。グループの月間訪問ユーザー数は約3,600万人、グループ全体の年間流通額は約200億円を突破し、ギフト特化型のオンラインプラットフォームとして国内最大級の規模を誇る。
Giftmall(ギフトモール)公式サイト:https://giftmall.co.jp/
Anny(アニー)公式サイト:https://anny.gift/
Annyお祝い体験公式サイト:https://oiwai.anny.gift/
オリジナルeカタログギフト:https://catalog.giftmall.co.jp/

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