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NSM(ノーススターメトリック)の視点を活かしたトップページリニューアルで前年比120%アップ| パナソニック| 【DearOne】Amplitude(アンプリチュード)導入インタビュー

2023.11.06

amplitudeのご相談は、
国内初パートナーのDearOneまでお問い合わせください。

行動分析ツール「Amplitude」国内総代理店の株式会社DearOneは、パナソニック株式会社の会員サイト「CLUB Panasonic」に同ツールを導入頂いています。

今回は導入を主導された、オウンドメディア推進部CRM課 氏家様、大月様、堤様のお三方に、行動分析ツールAmplitude導入の決め手や導入後の変化、Amplitudeを活用した具体的な改善事例についてお話を伺いました。

課題:
  • N1分析ツールを導入していたが、データボリュームが多すぎるため、全体傾向を掴みにくく、見たいデータの可視化に時間がかかっていた
効果:
  • リードタイム1ヶ月から数秒〜数分と分析時間の大幅短縮による業務効率化   
  • NSMの視点からトップページを改修し、特定指標が前年比120%改善
  • 感覚によるマーケティング施策ではなく、お客様の解像度を上げ正しいデータドリブンの施策が可能に
  • メンバーがデータ分析自体を楽しむ風土の醸成
展望:
  • 他の部署や事業領域へAmplitudeの利用を展開
  • まだ計測できていない範囲の分析に取り組み、事業の貢献に活用
Amplitude バナー

商品購入からアフターサポートまで、常にお客様に寄り添い、価値提供を続けるパナソニックの取り組み

COPYRIGHT 2023 パナソニック株式会社
COPYRIGHT 2023 パナソニック株式会社

DearOne 神津|
パナソニック様には「CLUB Panasonic」にAmplitudeをご導入いただいております。まずはこちらの特徴を教えてください。

パナソニック 氏家様|
CLUB Panasonicはお客様の日々のくらしをサポートする会員サービスを行っています。ご購入いただいたパナソニックの商品を「マイ家電」として登録していただくだけで、使い方をはじめ様々な情報をお届けしています。少しでもお客様のお役に立つために、お買い求めいただいてからのお付き合いを大切にしたいと考えています。

ご担当の業務内容

DearOne 神津|
みなさまがご担当されている業務や役割を教えていただけますか?

パナソニック 堤様|
私たちの部門では、CLUB Panasonicの会員様に向けて、新しい商品の情報だけではなく、より便利で役に立つ情報を準備して、より見やすく、わかりやすいサイトやアプリづくり、メルマガの運営を行っています。商品を購入していただいて「それでおしまい」という形ではなく、お客様と繋がり続けられるようなコンテンツの運営を目指しています。

「分析したかったけど、できずに悩んでいた課題」を解決したAmplitude

Amplitude導入時のデータ活用に関する課題

DearOne 神津|
Amplitude導入時、何かデータ活用に関する課題はございましたか?

パナソニック 氏家様|
以前はN1分析ツールを導入していましたが、やはりデータボリュームが多すぎて全体傾向がどうしても見えづらく、課題を抽出しきれないという点があり、CLUB Panasonicと接点のあるお客様像が見えづらいという課題感がありました。

「どうしたらより多くのお客様が継続的にCLUB Panasonicに興味を持ち続けていただけるのか」に日々悩んでいた、という背景があります。

インタビュー取材中のパナソニック氏家様
インタビュー取材中のパナソニック氏家様

Amplitudeを知ったきっかけ

DearOne 神津|
その課題を解決する分析ツールとしてAmplitudeを導入いただきましたが、Amplitudeを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

パナソニック 氏家様|
弊社の別部門が先にAmplitudeのPoC(Proof of Concept:概念実証)を行っていました。その部門から行動分析やリテンションに関するツールとしてAmplitudeを紹介してもらい、私たちの部署でもPoCを実施することになりました。

PoCでは「今まで調べてみたかったけれど、できなかった課題」、たとえば「アプリをご利用いただいているお客様の行動分析」など具体的にテーマアップして、それらをAmplitudeを使用して分析できるかという視点でPoCを実施しました。週次の定例会では、弊社のデータモデルを理解いただいた上で、分析事例を共有いただいたり考察ディスカッションを重ねる事で様々なメリットを発見でき、最終的に導入を決定しました。

Amplitudeを選んだ理由、導入の決め手

DearOne 神津|
先ほど、N1分析ツールを使われているというお話がありましたが、他にも分析ツールを使ったり検討されたりはしていましたか?

パナソニック 氏家様|
はい、GA4(Google Analytics4)はもちろん、N1分析やヒートマップなどを使用しています。それらとAmplitudeを比べたときに特に差が大きかったのは、機能面ですね。多彩な切り口で分析ができることや、ダッシュボード化するときの簡易さ、操作性の良さがAmplitude導入の決め手になりました。

以前はN1分析で1人ひとりの分析はしていたものの追い切れず、「全体的に見たときにどうか」という分析もあまりできていませんでした。AmplitudeのPoCではグルーピング化して全体の傾向を見ることができると実証できたこともポイントでした。

タクソノミー設計を行った印象

DearOne 神津|
PoCの段階ではタクソノミー設計*1 … Continue readingの支援も弊社で行っております。こちらはいかがでしたか?

パナソニック 氏家様|
PoCの時点で「CLUB Panasonic」アプリのタクソノミー設計をしていただき、本導入のときは「CLUB Panasonic」と「Panasonic Store Plus」のWebもイベント計測できるようになっていました。

そこまでサポートいただいて、そこから先は弊社で自走するようにしていますが、今もDearOneさんにいろいろ教えてもらいながら進めています。

DearOne 石橋|
私のほうでタクソノミー設計を担当いたしました。通常の設計では最初は粒度の粗いイベントだけを入れていきますが、パナソニック様はCDPに蓄積されていたデータの質が非常に良かったため、細かく入れています。

また、その後の管理もパナソニック様は素晴らしく、Amplitudeの「リリースタイムライン」機能を使用し、「いつどんな変更を行ったか」を時系列で管理していただいています。こちらがきちんと設定されていると、時系列チャート上に変更内容とタイミングがプロットされるため、分析時に数値の変化の要因がすぐにわかります。ここまで綺麗にまとめられている企業様はなかなかありません。

パナソニック 氏家様|
ありがとうございます。イベントが一気に増えたときに何をやったか忘れてしまうので入れるようにしています。また、他のメンバーも「リリースタイムライン」に入れることで、自身が担当していない施策についても共有していくことができています。どれぐらい細かいところまで入れていけばいいか、また今後ご相談させてください。

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導入決定後は「NSMワークショップ」と「Amplitudeスタートダッシュプログラム」で理解を深める

NSMワークショップを利用しての所感

DearOne 神津|
Amplitude導入決定後はどのように進められましたか?

パナソニック 大月様|
まずはDearOneさんが提供されている「NSMワークショップ」と「SDP(Amplitudeスタートダッシュプログラム)」を受けながら、本番導入の準備を進めていきました。いくつかの部門に声をかけて参加してもらうようにしました。説明会も、数回実施していただきましたね。その結果、参加者の理解を深めることができて非常にスムーズに進められたと感じています。

DearOne 神津|
ありがとうございます。それぞれのプログラムについてうかがいます。NSM(ノーススターメトリック)ワークショップをご利用いただきましたが、どういう点が役に立ちましたか?

パナソニック 大月様|
そもそも「NSM」という考え方が社内で浸透していなかったので、「NSMとは何ぞや」という思考のところをレクチャーいただいた点がありがたかったと思っています。また、関連するメンバーが集まって「1つの指標を検討していく」というプロセスそのものがとてもよかったという感想をもちました。

自分たちでNSMを設定していくことで、「それを達成するために必要なものは何か」という視点で自分たちの業務を検討できることも非常によかったです。やはり日常の業務では目の前の目標のみをどうしても追いがちになってしまうのですが、「そもそも何の目的でやってるのか」ということを俯瞰的な視点に立って振り返るというきっかけになったなと思っています。

インタビュー取材中のパナソニック大月様
インタビュー取材中のパナソニック大月様

SDP(Amplitudeスタートダッシュプログラム)を利用しての所感

DearOne 神津|
複数回のオンボーディング講習から成るSDP(Amplitudeスタートダッシュプログラム)もご利用いただきましたが、こちらはいかがでしたか?

パナソニック 堤様|
スタートダッシュプログラムでは、NSMワークショップを通じて決定したNSMに対してKPIツリーとした指標の進捗をどのように追っていくかを教えていただいたり、使用できるように実践ベースでサポートいただいたりしたので、利用シーンや活用イメージを持てるようになりました。

最初は使いこなせるか心配していたような機能がいろいろあったのですが、実践を通して使用してみると「使いやすいツール」と感じることができました。スタートダッシュプログラム後もわからない点があれば質問して、サポートしていただけているのもありがたいと思っています。

インタビュー取材中のパナソニック堤様
インタビュー取材中のパナソニック堤様

Amplitude導入でデータを追っていくことが楽しくなった

Amplitudeを活用することでの社内の変化

DearOne 神津|
導入後にAmplitudeを活用したことによる改善事例があれば教えてください。

パナソニック 氏家様|
2023年3月に「CLUB Panasonic」サイトのトップページのリニューアルを行いました。「NSMのユーザーを増やしていく」という視点も改善のポイントに入れてリニューアルをしており、改善の効果としては昨年度から120%指標が上がったものもあり、大きな効果となっていますね。

サイトのトップページリニューアル
サイトのトップページリニューアル

また、Amplitudeの行動分析を「どんなお客様にどんな商品をおすすめしていけばいいか」「興味をもっていただけるか」という視点で活用させていただいているのですが、以前は過去の経験則やイメージで考えることが多かったと改めて思いました。Amplitudeによって数値化することができるようになったので、より精緻なデータドリブンができるようになってきたと思っています。

パナソニック 大月様|
これまで基本のダッシュボードがあったものの、商品や属性を切り替えようとすると1か月ぐらいのリードタイムがかかっていました。Amplitudeを導入してコホートやフィルターを活用することで、その場ですぐ切り替えることができて業務のスピードアップに繋がったと思っています。短いものであれば数秒、数分でできるようになりました。

配信したメールの直後の反応やその後の行動も、簡単な操作で視覚的に把握できるので、メール施策の改善、たとえば対象者の見直しや訴求内容の改善などに活用できたと感じています。

DearOne 神津|
定性的な面では導入後に変わったことはございますか?

パナソニック 氏家様|
いろいろな切り口で分析することができて時間もかからないので「これってどうなんだろう」とデータを追っていくのが楽しくなりましたね。

あとは共通のコホートやチャートなどを準備して、Amplitudeを使っているメンバーで共有化することで、他のメンバーが利用する際の効率化が図れています。分析するまでの準備期間、分析自体の時間の短縮というところで大きく業務効率が図れているなと思っています。まだAmplitudeのアカウントをもってないメンバーや、そこまで使えていないメンバーにはPDFなどで配布することで共有して活用しています。これから他の部署にも普及活動を行っていく予定です。

(左から)パナソニック 氏家様、堤様、大月様、DearOne神津
(左から)パナソニック 氏家様、堤様、大月様、DearOne神津

運用メンバーの変化

DearOne 神津|
先ほど「分析が楽しくなった」というお話がありましたが、Amplitude運用メンバーの変化があれば教えてください。

パナソニック 堤様|
最初はみなさん、「いろいろな機能があって使いこなせるのかな」と不安そうな感じがありましたが、「こんな分析できたよ」「それどうやって調べるの」といった会話が自然と生まれるようになりました。初めての方には各チャートの説明から入るとハードルが高く感じてしまうようなので、最初は共通のダッシュボードをベースに、その担当者が知りたい内容に切り替えて見てもらうところからスタートするようにしています。みなさん、そこからさらに深堀してみたくなったらチャンスかなということで、「こんなこともできるよ」という紹介をしていく形を取っています。

個人的なところで言うと、入社2年目の私にとってAmplitudeは唯一、スタートラインが先輩方と同じツールということがあり、「他の人に聞く」ではなくて、「自ら触ってみないといけない」と思うきっかけにもなりました。実際に触っていくうえでいろいろなことが自分自身で調べられるようになったのも、自信につながりました。

みなさんよりも触る時間が多かったぶん、先輩方から「これってどうやって出せばよかった?」と聞いてもらうこともちょこちょこあって、そういうのもうれしいですね。役に立てているのかなと実感することができます。

DearOne 神津|
とてもいいお話をありがとうございます!

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これまで計測することができなかった領域の分析へ

利用する部署や領域もあわせて拡大していく

DearOne 神津|
今後Amplitudeをどのように活用していかれますか?

パナソニック 氏家様|
サイトの中でもまだ計測できていない範囲があるので、計測の範囲を拡大しながら、さらに広い視点で分析を行いながら事業の貢献に活用していきたいですね。また、CLUB Panasonicで活用している今のメンバーだけじゃなく、さらに事業部門にも拡大して、積極的に使っていきたいと考えています。アカウントの上限がないということも大きなメリットの1つだと感じています。

パナソニック 堤様|
先日のDearOneさんのユーザー会で紹介いただいた事例も参考にしながら、新たな施策を検討しています。ユーザー会は実際に効果のあった施策をお話いただけることがとても有意義でした。自社に持ち帰って、いざ自分が企画して提案して実装していくぞというのもとてもワクワクしています。

(左から)パナソニック 大月様、氏家様、堤様 DearOne神津
(左から)パナソニック 大月様、氏家様、堤様 DearOne神津

今後、DearOneに期待すること

DearOne 神津|
最後に、DearOne社に今後期待することを教えてください。

パナソニック 氏家様|
いつもきめ細かに、クイックにサポートしていただいて大変感謝しております。Amplitudeのツールサポートだけではなく、他社様の活用事例などをパナソニックにあわせたご提案の継続を期待しています。みんな、とても頼りにしています。

DearOne 神津|
本日は貴重なお話、本当にありがとうございました。

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References
*1 クソノミー設計:データを取得時点から一貫性を持って貯めるための準備作業。「イベント設計」「イベントプロパティ設計」「ユーザープロパティ設計」の3ステップから成る。

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