LTVの意味や算出方法を解説!【.LTV】

2022.11.16

昨今、現代のビジネスにおいて重要なKPIとなるライフタイムバリュー(顧客生涯価値:1顧客からある一定期間を通じて得られる利益)が重要視されていますが「LTVってそもそも何?」「計算方法がよくわからない」などといった声もよく聞きます。

この記事ではデータドリブンマーケティングで企業のファンを増やす支援を行っている株式会社DearOneのメンバーが「LTVの意味や算出方法」を解説します。

代表取締役社長 河野
取締役CTO 佐々木(以下 サム)
マーケティング 安田
経営企画 秋津

今さら聞けない?「LTV」の意味と算出方法

安田 今回のテーマ「​​​​​​LTVの意味や算出方法を解説!」について、皆さんのご経験に基づく豊富な実例も交えて、深掘りトークを行っていけたらと思います。よろしくお願いします!

河野・サム・秋津 よろしくお願いします!

河野 マーケティングのKPIとしてライフタイムバリュー(LTV)が重視されるようになって久しいですが、一方で「LTVの意味や算出方法って何?」「今さら聞けない…」などといった声も聞かれます。

LTVの意味について確認すると、LTVとはライフタイムバリューの略で「顧客生涯価値」と訳されます。

端的に言うと「1顧客からある一定(取引)期間を通じて得られる利益」のことですが、「生涯」といっても生まれてから死ぬまでのことではありません(笑)。そうではなくて、その顧客と取引が続いている期間のことを指すんですね。

算出方法も確認しておきましょう。仮に月1,000円の利益が上がるサービスがあるとします。この平均継続期間が2年だとすると、LTVは24,000円です。

このとき一般的に新規顧客獲得コストが、平均して単年でLTVの「3分の1」の8,000円以上かかってしまうと、そもそも事業として成立しないとみなされます。

反対にコストを「3分の1」以内に収められている場合は、たとえ月1,000円しか利益が上がらないサービスであっても、最初の8カ月間は当然赤字になりますが、それを「回収期間」と呼ぶことができます。

このとき、もちろん回収期間を何カ月に設定するかはそのサービスや会社のやり方によって変わってくると思いますが、今の例でいうと8カ月は赤字になるが、そこを時間をかけて回収していくということですね。

このように長いスパンで「LTV>CPA」を意識することが重要です。つまり、その8カ月を「赤字」と呼ぶこと自体が間違っているということです。まだ、LTVの観点に立って考えきれていないと言えるでしょう。

「1カ月1,000円の利益しかないのに8,000円かけるのか?」ではなく「この顧客は8,000円かけても、24,000円になって返ってくる」とLTVの観点から見てこそ、その8,000円のコストをかけることができるようになるわけです。

そして、もしこの「3分の1」ラインである8,000円を超えてしまうのであれば、そもそもビジネスとして成立しないということです。

安田 はい。ただ1つ難しい点があって、8,000円とか24,000円というのはある意味、過去の実績に基づいた例でしたが、本来のLTVは未来の想定に基づいて計測していくわけじゃないですか。

そうなると、実際に結果が出るのは2年後とか3年後になってくるわけですよね。

河野 そうです。

安田 そうするとやはり、「ああ、予測と合っていた」と、そこまできちんと振り返ることができている会社って実際、どのくらいあるだろうかと思ってしまうんです。

秋津 なるほど、3年前のマーケティングコストの振り返りをするか、という話ですね…。

河野 それに関していえば、結論は「振り返る必要はない」です。

なぜかというと、私はそこがLTV経営のいいところだと思っているのですが、KGIとしてLTVの計測自体はずっと続けているわけです。だから振り返るも何も、2年や3年経ったら経ったで、その時点のLTVを見ればいいということです。

安田 なるほど。ただ、仮にそのときのLTVが、当初の想定より大幅に高かったり低かったりしていた場合はどうでしょう?

「これは2年前当時の予測が間違っていた」とか「本当はもっと上げておかなきゃいけなかったね」とか、そういった振り返りをどの時点で行うかの判断が難しいなと思いました。

河野 その可能性ももちろんあって、だからこそ振り返り自体は毎月行うべきです

先ほどの例だと、LTVから逆算して8,000円のコストがかけられるということでしたね。それが来月は9,000円になるかもしれないし、あるいは5,000円しかかけられないかもしれない。このように月々判断していくべきことだと思います。

安田 なるほど。常にCPAに反映して、随時修正していくということですね。

≪.LTV Memo≫

LTVの意味は「1顧客からある一定期間を通じて得られる利益」

算出方法は LTV = 粗利 × 継続(回収)期間

CPA(顧客獲得単価)= LTV ÷ 3

LTVの基本とは? ―CPAとの関係から考える

河野 別の例を挙げると、以前あるコンタクトレンズ企業さんでは、原価は比較的安価でありCPAは14,000円というラインとのことでした。

そこは明確に「14,000円」だったんです。コンタクトレンズの単価を考えると、14,000円かけて新規1件獲得するって結構高く感じませんか?

また「このキャンペーンで14,000円かけよう」ではなく、「会社として顧客獲得に14,000円かけよう」という形だったことにも注目です。

なぜなら、これってLTVがわかっていなければ算出できないじゃないですか。「これはキャンペーンは関係なくLTVとして獲得コストを見ているな」とよくわかりました。

いわゆるコンタクトレンズの宣伝って、デジタル広告というよりも、駅前でビラやティッシュなどを配っているイメージもあるじゃないですか?

リアルとデジタルを問わず、そうした全部の出稿案件で「どの施策が14,000円より上だったか下だったか」ときっちり見るんです。そして、1カ月単位で媒体を切っていきます

「14,000円を超えてしまった媒体は、それ以上お金を出しても成立しない」ということで、その後は一切広告を出さない。そういうことを毎月バシバシ、デジタルな思考で経営していて素晴らしいな、と思ったことを覚えています。

まあ、その企業はCPAを指標にして語っていましたが、LTVの基本が押さえられているからこそ逆算できていた、ちゃんとLTV自体を追えていた会社でしたね。

秋津 すごいですね!LTVの基本という意味では、そうしたLTVに基づく厳密なコスト管理に加え、LTV自体を上げることもすごく大切ですよね。

LTVは同じ顧客に対して別の商品やサービスを「アップセル」「クロスセル」することで上がっていくので、LTVを上げるために一番必要な取り組みとなると、やはりクライアントが求めている課題に見合ったプロダクトを販売していくことをおろそかにしない。

そこに徹していくことがLTVを高めていく上で基本になってくるし、また結局、我々が今目指しているモデルもそういう形なのだと思っています。

もちろん1件あたりの売上を積み上げていく上では“Best of Breed”(各分野で最適な製品を組み合わせる形でシステムに導入していくこと)で自社プロダクト・他社プロダクト両方目配りする必要があると思います。

先ほどのCPAという観点に照らしても、そういうやり方でこそコストを低く抑え、かつクロスセルを積み上げていける、つまりLTVも高く出るしCPAも抑えられるということで、やはり一番賢明な方法になるだろうと考えます。

≪.LTV Memo≫

LTVの基本は、クライアントが求めている課題に見合ったプロダクトを「アップセル」「クロスセル」で販売していくこと!

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