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DAISO公式アプリはこうして生まれた。在庫検索機能への集中で実現した「買い逃させない」顧客体験|Growth Summit 2025セッションレポート

公開日: 更新日:

DAISO Growth Summit

2024年にリリースされ、特にその「在庫検索機能」で業界の注目を集めたDAISOアプリ。

アプリを起点に「在庫検索×お買い物リスト機能」で買い逃しを減らす顧客体験をどう実現したのか、その開発の裏側にある顧客体験(CX)向上のための戦略から、次なる一手として見据える、リテールメディア戦略まで、DAISOが直面した課題や試行錯誤も含め、そのリアルな道のりと得られた学びをお伺いしました。

※レポートはセッションの一部を抜粋しております。あらかじめご了承ください。

世界5,670店舗、国内4,600店舗、3ブランドを抱えるDAISO

DearOne 近藤|
本日は『アプリによる顧客体験とDAISOが取り組むリテールメディアの未来』と題しまして、DAISO様よりゲストをお招きしてお話を伺いしていきたいと思います。

圧倒的な商品数を誇るDAISO様が、いかにしてアプリによる顧客体験の向上を実現されたのか、その裏側にある戦略、企画の勘所、そして開発現場のリアルなご苦労まで具体的なお話をうかがってまいります。皆様のビジネスのヒントとなる情報を一つでも多くお持ち帰りいただければ幸いでございます。

大創産業 矢ノ目様|
大創産業の矢ノ目と申します。大創産業入社時はまずECを担当させていただきまして、今年の2月からグローバル情報システム部の方に所属をしております。部内ではグローバルシステム展開というところを担当しております。

DAISO Growth Summit

株式会社大創産業は昭和52年設立した会社でございます。DAISOグループは現在グローバル展開に力を入れておりまして、日本、世界含めて5,670店舗を世界に展開しております。国内が4,600店舗に対し、26カ国に対して約1,000店舗の展開を進めております。

DearOne 塚田|
DearOneの塚田と申します。
2018年にDearOneにジョインいたしまして、初めフィールドセールスに従事しておりまして、そのときにDAISO様のアプリ企画にも携わらせていただいていたという背景がございます。
2023年にARUTANAというリテールメディアのセールスの責任者に着任しまして、リテールメディア事業でもDAISO様ともお取り組みをさせていただいているというキャリアでございます。

DearOne 近藤|
私、近藤は2020年DearOneにジョインいたしまして、元々は塚田と一緒に新規の営業をしておりましたが、その後カスタマーサクセスとして、既存のクライアント様とともにアプリのグロースをお手伝いさせていただいております。

本題に入る前に、DAISO様と当社との取り組みについて簡単にご説明させていただきます。 アプリの企画、要件定義、開発といった部分をご一緒させていただいた上で、リリースまでを塚田のチームのもとで進めさせていただきました。

リリース後はグロースというところで我々カスタマーサクセスがお手伝いさせていただきつつ、リテールメディアの文脈では塚田も引き続き関わり、DAISO様とDearOneとの二人三脚でアプリの伴走支援を行っています。

3つのコア機能で、顧客の「不」を減らす買い物体験を実現

DearOne 近藤|
矢ノ目様、まずはこちらDAISOアプリの簡単なご紹介をよろしくお願いいたします。

大創産業 矢ノ目様|
DAISOアプリは大きく3つの機能を持っております。商品検索機能、在庫検索機能、お買い物リスト機能の3つの機能が中心のアプリになっております。

DAISO Growth Summit

特に、欲しい商品をアプリ上で管理できるお買い物リスト機能は非常に便利な機能でして、お客様のご意見をもとにリリースさせていただいた重要機能のひとつです。

在庫検索機能では、どの商品がどのお店にあるのかを一発で検索できるだけでなく、3つ4つ欲しい商品があった場合も選択した全てが揃ってるお店はどこかの検索もできたりという便利な機能を搭載しております。

DearOne 近藤|
ありがとうございます。なぜアプリをリリースすることになったかをもう少しお聞かせいただいてもよろしいでしょうか?

大創産業 矢ノ目様|
はい。アプリを作る前に、まず大創産業のお客様はどういった「不」を抱えているんだろうというところからスタートしました。

DAISOはたくさんのメディアに取り上げていただけておりますが、例えばテレビで見た商品をいいなと思っても、一体どこに売っているのかわからないのではないかと考えました。近くのお店にそれがあるのかが分からない、行ってみて在庫がなかったら損をした気分になるなどです。

メディア露出の多さゆえに、そのような「不」を解決するための手段としてアプリを考えたというところが背景としてございます。

DearOne 近藤|
ありがとうございます。実際に作ろうとなった際、企画の部分ではどのような点を特に重視されたかもお聞かせください。

大創産業 矢ノ目様|
在庫検索がメイン機能となりますので、やはり在庫のリアルタイム性を重視しました。

多くの企業様ですと、在庫の更新というのは日時更新で処理されているのではないでしょうか。 夜の1回更新して翌朝は最新の情報になってるという状況かなと思いますが、夕方には在庫との乖離が大きくなってしまうところがありますので、やはり在庫はなるべくリアルタイムにしてあげたい。今はまだ完全リアルタイムではありませんが、当初より目指しているところになります。

また、在庫がどこに何個あるか不明である点をお客様の「不」としていますので、いろいろな機能を追加して便利だねというアプリは目指しておりません。あくまで在庫検索からブレず、機能は限りなくシンプルに、ただし検索面では高機能を重視したというところになります。

DAISO Growth Summit

DearOne 塚田|
僕も企画に携わらせていただいたときに、在庫検索機能を重視してUXにこだわりを持ってご提案差し上げました。

エンドユーザーさんが検索したそのワードをナレッジとしてサーバーに蓄積をして、検索されているワードが出やすくなる検索サジェストの機能も提供しております。 例えば「鬼滅の刃」というワードがたくさん検索されていた場合、「き」と入力するだけで鬼滅の刃が最初に出るみたいな機能も実はご提案差し上げて実装されております。

開発パートナー選定の決め手は「短納期×実績」

DearOne 近藤|
続いてここから、実際にパートナーを探していただいた上で一番重視した点についてもお伺いしてもよろしいでしょうか?

大創産業 矢ノ目様|
やはり短納期で開発いただける能力がある企業様というのを探しておりました。しかし、短納期で開発するとなると、実際いろいろな課題が見つかるわけです。

パッケージをそのまま導入できるケースは少なく、多くの場合、個別の対応が必要になります。その点、実績が豊富な企業様であれば、これまでの経験を活かして課題への対応や解決策の提示も早く、結果として短納期での開発が可能になると考えています。

そういった実績豊富な企業様をいろいろ比べさせていただいたところ、当社に関してはDearOne様を選択させていただいたというところになります。

DearOne 塚田|
実績が豊富という点を重視されたっていうのはとても嬉しいことであります。

DearOne 近藤|
実際、開発プロセスの中で特にここが大変だったなというご苦労について、矢ノ目様何か思い当たるところございますでしょうか?

大創産業 矢ノ目様|
DAISOは「DAISO」「Standard Products」「THREEPPY」という3ブランドの運営をしております。アプリ開発当初はブランド別、店舗別の在庫管理を今ほどしっかりできていない部分がありまして、どうすれば仕分けができるかが非常に課題だと思っておりました。

DAISO Growth Summit

DearOne様にこういう状況ですとご相談をしたら、「データを送ってくれれば何とかします」ということで全て解決していただけました。苦労しそうだなと思ったら苦労しなかった部分ですが、DearOne様は苦労されたと思います。

DearOne 塚田|
弊社は絶対できるというマインドを持っていますので、そう思ってやり遂げた感じですね。

在庫検索が変えたお客様体験と、店舗オペレーションの変化

DearOne 近藤|
開発の苦労もありつつ、無事に2024年2月にリリースさせていただいて、様々なメディアでも取り上げていただきました。

特にこれまでなかなか在庫を見ることができなかったお客様に、見れるようになったというところでご好評いただけているのではないかと思います。実際にDAISO様の社内や、お客様からどういったお声があったかを矢ノ目様お聞かせいただけますでしょうか。

大創産業 矢ノ目様|
お客様からはもちろん厳しいご意見もたくさんいただいておりますが、一番はやっぱり在庫検索ができるようになって非常に便利になったというお声を多くいただいています。
ここは最初に私達が捉えていたDAISOに対するお客様の「不」と、在庫検索アプリという解決策がマッチした結果だと社内では評価をしております。

また社内からも、お店にお客様が来られたときの商品案内がスムーズになったという声が上がっています。最近は商品名が長かったりユニークだったりもしますので、お求めの商品をアプリ画面で提示していただけるようになったのは大きな変化です。

お客様との意思疎通が非常に円滑になり、コミュニケーションコストが下がってきています。

DAISO Growth Summit

DearOne 近藤|
ありがとうございます。リリース後、ユーザーも増え続けていますし、さらに使いやすいアプリになるようにというところで今後も改修アップデートが必要になってくるかと思いますが、改修の優先順位はどのように決定していらっしゃいますでしょうか。

大創産業 矢ノ目様|
改修の優先順位付けに関しては、やはり一番はお客様の声、そして社内で上がってくる従業員の声ですね。App Storeの評価も中身まで拝見しておりまして、どういった機能をご要望されているのかをまず全て並べ、アプリに関する定例会で次にアプリ実装する優先順位を決めています

それが終わりましたらまたその反応を見ながら、声を拾ってまたそれを定例会に上げて、というサイクルをずっと回しており、少しずつではありますが使い勝手の良いものに改善していくという活動をしております。

DAISO Growth Summit

DearOne 塚田|
あるべき姿ではありますが、これはなかなか真似できないことかなと思います。アプリをリリースすると社内からの機能要望がたくさん出てきて、そちらにプライオリティを寄せないといけないシーンが多く見られるんですよね。

DAISO様は本当にあるべき姿で、エンドユーザーさんの声を吸い上げて改善に反映することをやられていて素晴らしいなと思います。

DearOne 近藤|
本当にユーザーさんの声を拾って、あくまでユーザー目線の追加開発をさせていただいているなと感じております。直近の改修でも、商品数が非常に多いDAISO様のユーザーさんが自由なお買い物リストを作って在庫を検索できる機能でしたり、トレンドワードというところで「お正月」と調べると関連する鏡餅や飾り付けが出てくるような形の機能を追加させていただきました。

開発のこれまでをお話しいただきましたが、この先どういったところを目指していくのかをお聞かせください。

大創産業 矢ノ目様|
アプリに関しては今後も成長させていくつもりですが、次に目指してるのはやはり生成AIを組み込んでのパーソナライズです。人ができることには限界がありますので、新しい技術を取り入れてどんどん進めていきたいというふうに考えております。

DAISO Growth Summit

これに加えまして本筋である検索機能の強化では、画像検索機能ですね。検索ワードを入れようにも表現が難しい商品もありますので、例えばWeb画面のスクリーンショットを撮ってアプリで探すと取り扱い店舗まで分かるようなストーリーを考えています。そのような、より便利な検索機能を拡充していきたいです。

アプリがメディアになる。リテールメディア『ARUTANA』とアプリデータ活用の全体像

DearOne 近藤|
ここまで主にアプリについてお話させていただきました。ここからは少し毛色を変えまして、多くの方にご利用いただいているDAISOアプリをお客様の情報発信拠点としてどのように活用できるか、リテールメディアについて塚田さんからお話いただいてもよろしいでしょうか。

DearOne 塚田|
まずはリテールメディアとは何かについて詳しくお話してから、活用されているリテールメディアの概要についてご説明させていただきます。

DearOne 塚田|
私たちは、リテール様がお持ちのデータを利活用しながらマネタイズするメディアの事業をリテールメディアと呼んでいます。

データというのは例えばID-POSデータ、購買情報など、アプリをインストールし新規会員登録をした際に入力していただく属性情報等々です。それらを使い、外部メディア、例えばGoogle、YouTube、TVerなどにデータを活用して広告を配信することでマネタイズをしたり、あとはリテール様がお持ちのオウンドメディア、 例えばアプリやEC、サイネージポップ、チラシ、クーポン等々にデータを活用して広告を配信することで、広告主さんに自社の広告枠を販売してマネタイズする事業となります。

DearOne 塚田|
DAISO様にご活用いただいている弊社のリテールメディア事業は、リテールのアプリに広告を配信できる機能を実装しまして、その機能を通じて、リテール様や業態を横断して同じ広告を一斉配信することができるARUTANAというメディアです。

DAISO Growth Summit

今ARUTANAの広告を掲載できるリテール様のアプリ数は41アプリございまして、マンスリーアクティブユーザーでいうと合計で4,750万というかなり大きいメディアの規模になってきております。(2026年1月時点)

このメディアの規模が大きくなっているからこそなのですが、メーカーさんのテレビCM予算に割かれているリーチや認知がKPIの広告宣伝費を獲得することができております。その広告宣伝費を獲得し、配信いただいたリテール様に収益を分け合ってもらうビジネスモデルがARUTANAとなっております。

DearOne 近藤|
アプリでもご活用いただきつつ、DAISO様の全体として考えるとリテールメディアとしての価値は、どのようなことが考えられるかも伺えますでしょうか。

DearOne 塚田|
DAISO様はプライベートブランドが置いてある印象があろうかと思いますが、実は結構ナショナルブランドも置いてあります。

日用品や食品、飲料などです。そういったナショナルクライアントのメーカーさんが広告主になりうると思っております。DAISO様は店舗数が非常に多いので、オフラインの店舗に例えばサイネージを設置したり、音声広告が出せるように機器を設置するなどして、店舗横断でリーチすることで、広告主さんが一定数ついてマネタイズができるポテンシャルがあるのではないかと私は考えております。

DearOne 近藤|
DAISO様は商品数も多くタッチポイントもかなり多いことが期待できますので、普段リーチできないお客様にもリーチできる魅力があるかなと思いました。

本日はアプリとリテールメディアところでお話をさせていただきましたが、矢ノ目様より最後に一言メッセージをお願いできればと思います。

大創産業 矢ノ目様|
大創産業としては、これからもアプリが成長をドライブしていくための重要なキーファクターになると思っております。どんどん機能を追加していこうと考えておりますが、自分たちだけではやはり前に進むのは難しいですしスピードが出ませんので、伴走支援していただける強力なパートナーさんが必要になってきます。

今弊社としてはそれがDearOne様であるというふうに思っております。もし現状のアプリについてご不満があったり、これからアプリを新しく作ろうと思っている企業様がいらっしゃいましたら、一度DearOne様にご相談してみてはいかがかなと私は思っております。

DearOne 近藤|
ありがとうございます。矢ノ目様、本日は貴重なお話をありがとうございました。

*本レポートに掲載の内容は講演時時点のものになります。

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